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震える牛
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震える牛の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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読みながら評価は優→良→可→不可→可というように変遷した。 第一に、ミステリーの発端となる殺人事件の現場があまりにご都合主義である。 深夜の居酒屋に2人の人間をそれぞれ別におびき寄せ、店への強盗と見せかけて、最初にレジを襲い、そしてその次に2人の狙っていた男を次々に確実に殺す、という設定があまりにもいただけない。 レジを襲っている時に、彼らがいち早く逃げ出したり抵抗したらどうするのか? ヒットマンでも殺しのプロでもない犯人が、居酒屋でやすやすと2人を確実に殺せるという計画そのものがあり得ない。 第二に、その居酒屋におびき寄せられた2人が、そこに呼び出されて行くことを誰かに話していたら、そのことだけでこの犯罪は成立しない。そのことがまったく考慮されていない。 第三に、テレビ化を意識したのか、場面の転換が小刻み過ぎる。 第四に、大型ショッピングセンターの地方都市への進出が地方の商店街を衰退させているという一面的な批判が下敷きになっていて、説得力を持たない。 第五に、人物造形が、いろいろと書いているにもかかわらず像を結ばない。何と言うか、結果としての性格とその原因とが一対一的すぎて深みがないというか・・・。横山秀夫等と比べてはいけないのかもしれないがw というわけで、読みたくなる作家というのは、なかなか見つけられないものであると実感した。 帯に『平成の「砂の器」誕生』とあるのがちゃんちゃらおかしい。 少なくともぼくは次は読まないw | ||||
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筋が通っていてテンポもよく、作り込まれた刑事物でした。 一方で、主人公の刑事の愚直なまでの捜査や正義感、家族や後輩への愛情と、周囲の刑事や企業の強欲との対比は、分かりやすい一方で、単純でもあります。加工食品を食べるのが怖くなったとのレビューを散見しますが、そこまでのリアリティーは感じませんでした。レビューが総じて高いのと、出版社の大袈裟な帯が期待値を無駄に膨らませたため、少々むきになって書きました。決して悪くはない作品なので、悪しからず。 | ||||
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的な水戸黄門のような勧善懲悪ものにカタルシスを感じる人にはお勧めです。 殺人関係の謎解きはまあいいんだけど、八田ミートステーションはなんで警察沙汰になるのかわかりません。 100パーセントビーフが虚偽表示という描写があるが、それなら農水省や消費者庁の管轄。 オックスマートに対する強請りでしょうか? それも仙台に出店する大型ショッピングモールに反対する人間を切り崩す工作を担った人間に対する見返りで、双方に後ろ暗いところがあるので被害届を出すとは思えないし、生活安全課が所管することでもない。 八田はこの本では「お主もワルよのう」な越後屋的悪徳商人を役割なのでそんなのは罰せられて当然みたいな雑な善悪感を感じる。 商店街の風景に愛着やノスタルジーを感じるのは勝手だが、「商店街はなぜ滅びるのか」なんて本を読むと商店街なんて人為的に作られた一世代限りの物のようで、それが破壊されたのは利潤最優先の大企業のせいって決めつけるのは小説じゃなくてなんか他のジャンルの本かなと思う。 | ||||
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登場人物に魅力なく文章も稚拙、ストーリーにも無理があり、時間の無駄でした。 | ||||
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題材は興味深かったが、謎解き、心理描写、全体的な構成などは稚拙だと感じた。普段、横山秀夫などを読んでいるので、どうしても比較してしまう。読後、時間を無駄にした感が大きかった。 | ||||
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とても面白かったのですが、話の核心部分がどうしても気になってレビュー書きます。BSE検査についてなのですが、どんなにあやしい症状を呈した牛であったとしても、その牛がBSEを発症しているかいないかというのは、脳のサンプルがなくては確定診断はできません。つまり、と場に行って解体された後か、家畜保健所で解体した後でなくては確定はできないことになります。また、専門機関で顕微鏡や様々な機器を使って行うため、一獣医師がサンプルを自分一人で調べ、その結果を個人のみで所有する事もさらに不可能と思います。 ただ、生きている段階で疑いが限りなく濃厚な症状の牛が出た場合、農家の恐怖は尋常ではないと思われます。そうした意味で、暴力団関係者が極秘に処理するという設定部分は、化成屋でも極悪な人間とつながりがあるなら有り得なくはないかもしれないと思うのですが(わざわざ大久保から業者を頼むのは疑問ですが)、ただ、赤間氏と検査の部分には現実問題として無理が残ります。 他の部分は組織の構造や人物描写など物凄くリアルで心に迫るだけに、もう少しそこを詰めて欲しかったという気がして残念でした。 | ||||
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まったく楽しめませんでした。 主人公である刑事は無能すぎです。さっするということができず愚直に足を棒にしてデータ集めをして 誰でもわかるようなデータがそろってやっと真相にたどり着きます。途中からいらいらしました。 ネット新聞の記者は人物造形がむちゃくちゃです。見当違いの怒りで特定の企業を追いかけている感じがとてもいやでした。 この小説全体に流れている 昔ながらの商店街が「正義」で全国チェーンのスーパーや専門店が「悪」としているのに違和感があります。 | ||||
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飽きずに、最後まで読ませますが、気になる点がいくつかあります。 まず、タイトルと装丁。ネタバレすぎ。 被害者の職業で、展開の想像がついてしまう。 中盤あたりから、読者には犯人がわかってしまうのに、主人公は真相に なかなか辿り着かず、いらいらする。 犯人の取り調べ方が、どうみても誘導尋問。 刃物の握り方が鍵になるが、犯人特定の決定打にするには弱い。 エピローグにあのシーンはありえない。センスを疑う。 | ||||
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迷宮入り事件のはずなのに少し聴き込みをしたらあっさり丁寧過ぎる目撃証言があったり、刃物を逆手に持つのが決めての手掛かりになったり(そこまで特殊な持ち方じゃないだろう)、相関関係が判明したら自動的に犯人が分かっちゃったり、ミステリーとして浅過ぎる。 メモ魔の主人公だが、手掛かりになるのは普通レベルのメモばかり。相棒刑事は唐突に登場してやたらと親しく、妻と娘はやたらと優しく、背景が何も無いので違和感感じました。 大型ショッピングセンターをやたらと悪者扱いして社会派風にしてますけど、食肉加工の描写だって素人が想像で書けるレベルで驚愕するような物ではないし…。 突っ込みどころ満点です。 | ||||
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残念ですが、文章が拙い。読みにくい。物語の中で、人の動きや、思考の説明がスムーズに流れません。初めて読んだ作家さんですが、誠に失礼ながら、読み手に物語を伝える気持ちが希薄な気がしました。 | ||||
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タイトル通りです・・・あまりにも酷いですね・・・ 帯でハードルを上げに上げております。 読んでいるうちに怒りを覚えます、帯の文言に。 | ||||
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タイトルでネタばれという珍しい推理小説です。 出版社と作者の気が知れません。 読者はとっくに真相の中核部分に気付いているのに、 刑事たちは気付かないという珍妙な現象が生じます。 被害者二人の関係についても同様です。 読者には、二人の職業から両者の関係などすぐにわかってしまいます。 捜査陣が思い付かないなどということはあり得ないと思います。 余りに非現実的で、ひょっとしてパロディ小説なのではないかと思えるほどです。 食品の安全性をめぐる闇や大手スーパーの裏を暴くといった 社会性のある作品を目指したのだとすれば、 基礎知識や取材が浅く、関係人物も類型的で深みが全くありません。 駅売り夕刊紙や二流週刊誌の出来の悪い憶測記事のような読後感です。 | ||||
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図書館で借りたので帯の文言も見ていないし、書評も一切読んでなかったので、平成版「砂の器」というキャッチフレーズで売り出されていたことは知らなかった。だから比較することもない(というか「砂の器」は未読)ので、その点での不満は全く無い。 だけど、読み始めてから、その読みづらさに辟易。 場面転換するたびに、この人は何者だったっけ?の連続で、状況が頭に入ってきづらかった。私自身の読解力が足り無いのかもしれないが、上手な作家さんは、ちょっとしたヒントをさりげなく文章に織り交ぜて、読者に思い出させる工夫をしているので、とても分かりやすいものだ。登場人物の名字を書けば分かるだろう?というのは作者のエゴだと思う。ちょっとだけ工夫してくれれば話の世界に入っていきやすいのに、本当にもったいないと思う。 作者のメッセージをプロローグとエピローグに込めたと思うのだが、エピローグに関しては物凄い違和感。だってエピローグになっていないではないか?こんな変な技巧は必要ない。 | ||||
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帯のコピーに釣られて読みました。 タイトルと装丁の不気味さも良く、期待を膨らませて読み始めましたが、読み終えた今となっては、残念な気持ちです。 作品中で食肉偽装が批判されていましたが、この本の販売手法(特に「帯のコピー」)はいわば「小説偽装」とも言えるような気がしました。 この本にもいくらか見所はあると思いますが、総合的には凡作だと思います。 登場人物の掘り下げが浅く、筆力も足りないため、作品から情念を感じることができませんでした。 先日読んだ「ジェノサイド」(著:高野和明)がこのあたりも含めて傑作だったので、本作品とのギャップに苦しみました。 本作品の著者には少なくとも現時点では筆力が不足しているので、純粋に小説で勝負するのは難しいでしょう。 著者が次回作を書くのであれば、既に知られている社会問題を組み合わせるのではなく、まだよく知られていない社会問題をテーマにするといいと思います。 ただ、企業や官僚の暗部については、現実世界で東電などが相当派手にやらかしてしまったので、小説であれフィクションであれ、読者にとってはほとんどささいなことに見えてしまうでしょうね。 | ||||
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食品偽装の問題と大型ショッピングセンター進出による地方商店の疲弊、この裏側を細かく暴いていく社会派のミステリー小説です。 食品偽装に関しては驚くような暴露もあって、読者を恐怖させる筆力を感じます。 確かにベストセラー小説だと思います。 ただミステリーとして評価すると完全な駄作です。 まず、タイトルの「震える牛」で、これはもうBSEの問題が出てくるのは十分予測されます。 冒頭の殺人事件で獣医師と産廃業者が殺害されるとなると、もうミステリーとしての筋書きは読めてしまいます。 ミステリーとしての最大の欠点がラストのクライマックス。 犯人が思わず目の前の肥後守を逆手に握るシーン。 この肥後守は思わせぶりに小説の最初から出てくる小道具なので、ラストへの伏線になっていることは予想できていました。 先輩刑事から受け継いだ40年も使い込んだ肥後守。 小説として重要な小道具であるはずなのに、この作者が実際に肥後守を使ったことが無いのは悲しいことです。 肥後守を使っていた世代ならこのクライマックスを読んだ瞬間、口をあんぐりあけて呆れたと思います。 肥後守は逆手で握れる刃物じゃありません。 犯人が肥後守を知らなかったという解釈もアリですが、刃物を扱う専門家だったならブレードがロックできない折りたたみナイフを逆手に握ることはま ず無いでしょう。 せっかく盛り上がった小説ですがこのシーンですべて崩壊しています。 特に40年も使い込んだ肥後守であれば、ブレードもブラブラです。 正しく握って、親指で刃をしっかりロックしなければ危なくて使えません。 逆手に握ると掌の側か小指の握力で刃を固定することになります。 これで人を刺そうとすれば自分の指がなくなるだけです。 肥後守を使った事のある人なら知らないわけはありません。 筆者が肥後守を実際に使ったことが無いことはこれで十分に判ります。 このシーンが無ければそこそこ楽しめるミステリーだと思います。 | ||||
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表紙の動物ガイコツのイラストはジョージア・オキーフの有名な作品の剽窃です。 (小学館いわく「オキーフはヒツジ、こっちは牛だから問題ない!」) 本のどこにもオキーフの絵からの借用ともなんとも書いていないので、 売れりゃ何でもパクっちまえという姿勢丸見え。 肝心の中身についても、つかみのテーマは今風で いかにもTV・新聞あたりの報道で満足しそうな 情報弱者に受けそうだが、情報の整理が下手というか ノンフィクションのレポートとしてもっと深く掘り下げて書いたほうが、 もっと読めた感じ。 これが現代版砂の器とは片腹痛いですね。 著者の才能はある程度あるとは思いますが、 コレはディレクションした編集者が無能なんだと思います。 | ||||
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「平成版『砂の器』誕生!」「2012年ミステリーベスト1 早くも決定」と帯に書いてあれば、ミステリー好きならばうっかり買ってしまうだろう。 私もその口だが、実際読んでみて驚いてしまった。この作品のどこが『砂の器』なのか? ミステリーとして穴だらけの作品であるし、『砂の器』が提示した社会的問題から程遠い内容だからだ。 著者の直筆サインが書店店頭に飾ってあったが、そこには「嘘と真実とを読み分けてください」と書いてあった。 週刊誌のインタビューでも著者は、「(加工肉の場面は)事実が5、嘘が5くらいのエンタメに徹してます」と答えている。 ブログを見てみると、「これがネタ本です」と添加物の恐ろしさを訴えた『食品の裏側』を紹介なさっていた。 「嘘が5」の本なのであればますます、「これは本当にフィクションなのか?」という宣伝文句は禁じ手であろう。 作品の中で、実在の大手スーパーチェーン(SC)そっくりのSCが糾弾されていたが、よく考えてみると(よく考えなくても)このSCは、犯罪を犯したわけでも死人を出したわけでもない。法律にきちんとのっとって商品を作り、販売しているだけだ。 もしその法律が問題なのであれば、糾弾されるべきは、SCではないだろう。 ともあれ、こんな大袈裟な宣伝文句は、著者の将来をつぶし、版元への信頼を失わせてしまうだけではないだろうか。 | ||||
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平成の「砂の器」とはまた大きく出たものである。 一般の商品なら誇大広告として指弾されるに違いない。 読めばわかるが、あまりにも松本清張に失礼と いうものだ。タブーともいえる業界に斬り込んだことは 或る程度評価できるが、如何せん文章に品格がない。 作家というよりルポライターが書いたものと 思えばそれなりに読めなくもない。 ベストセラーを作ろうとする出版社と 何とかして売り上げを伸ばしたい書店の タッグマッチが見事に滑ってしまった好例。 そろそろこういう出来レースはやめませんか? | ||||
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