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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.41pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全284件 121~140 7/15ページ
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少なからず私はハルキストだと思っている。 短編や翻訳は除いて、 長編作品は全て読んできた。 同じ作品を何度も読んでいる。 この作品は最低の村上作品だ。 一言で言えば過去の作品を混ぜただけ。 自分としてはノルウェイ+スプートニクの恋人=本作。 そう感じた。 正直、がっかり。 悲壮感とか生と死とかの 夢の中での性描写等。 お得意の要素満載である。 シニカルな意味で。 これからも村上氏はこんな作品を書くのだろうか? 本当につまらない作品です。 以上。 | ||||
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正直1700円も出して買うほどのものじゃないなと思いました。 この内容でこれだけレビューがあって、それに比例して買われているんだと思うと宣伝効果はすごいですね。 本の内容よりもテレビ効果とかが重要ってのが悲しくなります。 テレビに騙されずアマゾンレビューの評価見てればまだ買わずにすんでたんだろうなー。 | ||||
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集団催眠にでもかかってるのではないでしょうか? この本のいったい何が面白いのでしょうか? 未だに謎です。 | ||||
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例えばデビュー当時の五輪真弓さんは好きだったのだが『恋人よ』から距離を置くようになった。村上春樹で云えば『ノルウェイの森』だろうか。どちらも本人の想像以上に売れてしまい。自分の抱えているファン層が読めなくなった作品である。表現者にとってそれは恐ろしい出来事だったろう。語りかけている対象が一気に何倍にもふくれあがると云うことは。それ以来迷走は続いている。というか創作をビジネスとして割り切ってしまったのかも知れない。今回の作品もブツブツ呟きながら読み終えてしまった。読ませるのはあいかわらず巧いというのが感想である。 | ||||
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二度とこの人の作品は読みたくないと思いました。 これを文学作品というのでしょうか? 話題になっていたので購入して読んでみましたが、 がっかりを通り越して、お金と時間を費やした腹立たしさで 怒り心頭です。 | ||||
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まず、文体がやたらにごちゃごちゃしている。なぜかそのごちゃごちゃとは下品な感がして、開始数行で頭の皮がぞわわとする。気持ち悪い。同じ修飾語が多いと評価されている三島由紀夫とは似ても似つかぬ下品さである。まあ村上春樹って読んだことないからそう感じるのかもしれないが。 それでも読み進める。頭の皮がまだぞわわとする。気持ち悪い。しかし何を書いているのか全くわからない。飛ばし飛ばし読み進める。それでも何故だろう、気持ち悪い。 沙羅とかいう女と主人公が会話をしているところでギブアップした。本を投げ捨てた。会話が全く理解できない。何を言わんとするのか。オシャレという極めて抽象的で独りよがりのものを文書にするとここまで暴力的になるのか。オシャレとは怖いものだ。 ファンのみなさんごめんなさい。 | ||||
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本書の内容は既に知られている方も多いと思いますので、ここでハイライトをたどるという愚は割愛させて頂きます。 (まだお読みで無い方で、万一にでもあらすじを知りたいと言う方が居られるならば、決して未だにあらゆる書店にて下品にも平積みされている本書を買い急ぐ様な真似はなさらず、Amazonレビュー :"孤独なサラリーマンのイカ臭い妄想小説 byドリー"をまずは一読されてから購入の方をご検討されるのが賢明かと思われます。) その上で、5月24日付の産経新聞にて掲載された作家百田尚樹さんのインタビュー内容が、あまりにも本書に対する意見(もちろん、実際そういう意図は無いだろうが)としても、また僕が個人的に感じた本書に対するわだかまりと言うかもやもやに対しても、明確でかつフィットした内容でしたので、ここに引用させて頂く事で僕の本書に対するレビューとさせて頂きます。 以下引用 "ぼくらクリエーターが、絶対にやってはいけないことがあると思ってます。それは「自己満足」です。自己満足だけで売れない本をつくるんだったら、本ではなくてブログに書いておけばいい。単行本を買うのに支払う1500円、1600円って、相当に高いですよね。だから、本を買って読んでいただいた人には、値段以上の満足を与えたいんです。サービス精神です。物語の面白さだけでなく、いろいろなことを調べて、新しい、面白い情報を付加価値として入れたいんです。" "読み終わって本のページをパタンと閉じた後に、「ああ、ええ本を読んだなあ」と思ってほしい。「じゃあ、ぼくもまた明日からがんばろうかな」と思ってほしいんです。「人生っていいものだなあ」と感じ、生きる喜びと勇気を持ってもらえるものを書いていきたいですね。" | ||||
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なんか、いまいちだったな~・・・ 最後も中途半端だし、つくるがハブされた理由も、全然深みないし・・・ なんでこんなに皆が絶賛するのかがわからない。 | ||||
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簡潔な所感。 ・多崎つくるの深い孤独、共感しかけたら数ページでひっくり返される。 ・また結局、恋愛とセクシャルを欠かさずして成就しない世界観から抜け出せない。 ・そしてその世界観と一対となる、現実的にいそうにないスペックの女性を軸にしないと話が進まない。 ・誰を相手にしても書き文字的、翻訳めいて交わされる、リアルな一対一のそれと思えぬ会話。 ・一方で相変わらずの、片寄った具体名を並べた気取り風味。経済的には大きな宣伝だろうなと思いつつ(苦笑) これだけでだいたい「いつもの村上春樹」が浮かんだらお察しということで。 本当に一読者として面白かったのは灰色君周りで、エピソード・会話共にわくわくさせられた。彼の人物造形ならば、多崎くんとの怪腕はキャッチボールが成立していたように思える。だからこそこちらを掘ってくれれば、という他の方々の声にも大いに納得している。 以下は純粋にやるせない感想文。 ーーチラリチラリと見かける話の冒頭から、主人公である多崎つくる君の過去の解説は、不思議な共感を感じさせた。もっともこんなに酷い形ではないが、思春期に置き忘れてきたものを今もウジウジ抱えたまま、押し込んでいる一人として、珍しく「割と早く」手に取ってみた。断っておくが、私は村上春樹のいい読者とは言えない。 そうして二晩かけて読了したが「ああ、なんだまたこういう話か」としか思えなかった。 いくら華麗な筆致でスタイリッシュに書いても、まず揺るがない根本が初手から詰みを突きつける。それは詰まるところ深夜萌えアニメやライトノベル・美少女ゲーム並みの「超常現象じみたヒロイン」との「超常現象じみた」な出会いなくして、主役が成長や再生以前に、現在地点にも立てないという点だ。あるいは、何人かの読者には、こういった経験に既知感があるのかもしれない、が。 それゆえに皮膜の下に疼く、死の香りに満ち満ちた過去を直視することもしなければ、おおよそ人生に建設的な未来などを見通すなど、またのまた夢なのだ。 なれば本作の展開、特にそれを牽引する多崎つくるの恋人「沙羅」という人物は必要十分を超えて「超常現象的」である。かつての友に「真相」を聞き出す「巡礼」もまた、沙羅の提案ーーというより事実上の主導により始まる。明かされる真実がありつつ、もちろん16年も前の過去が綺麗に戻ることもない。ただ、メンバー各々が「それなりにみんなそれなりにやっていて」同時にまた多崎つくるの自己肯定・自己愛の欠落もまた軟膏を塗り重ねて行くようにフォローされてゆく。 しかしここまではまあよかったのだ。 決定的に評価を決めたのが……沙羅と双璧をなす位置付けであろう「存在自体が超常現象的なヒロイン」のシロについて。思い入れをしやすい、カラーリングとしても妥当である。だが話が進むにつれ、まるで「あーこれ釣られた。地雷踏んだわー」と止め時を迷う沼の様相を呈してくる。「釣られたな」と私はここで★もグイっと下げることになる。 人物造形的に「極めて分かりやすい読者受け」と予感した以上、引っ掛かったもの負けという感はあるが、よくここまで釣りやすい、隙の無い描写をして、ある種お約束な落とし方をするなと、呆れを通り越した。「世界的作家」にしてはあまりに稚拙なやらかしーーある類の読者層への皮肉むしろ悪意が込みすぎているなと、思わずにはいられなかった。読了し脳内の仮想メモリを解放するときの嫌な感じが当分忘れられそうもない。 だが逆に、例えば今回の例ではたまたまシロであるが、この手の造形の人物を想定したまではいいが、「超自然的なまでにピンポイントで致命的な躓き」を負わせず、十数年の時を経過させた様を書いたならどうなるか。そんな女性は書き得ないのではないか、現在の村上春樹をもってさえ。そんな逆説的な考えも得た。だから落とすしかなかった。もっとも分かりやすく手っ取り早い手法を連ねて。 ここまでが、感情的なやるせなさの吐露と、まず間違いないという冷たい直観、そういったものに挟まれながらの感想文である。 今は話の筋に関係の無い色彩描写を見てみるのも面白いのかもしれないと斜め読みしつつ「オレンジジュース」が妙に気になっている。勢い余って買ってきた。 | ||||
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_ 参考になったレビューナンバーワンの人の書き込みに出ている 「ケミストリー」のくだりの話は 二十年以上前に、ユーミン(松任谷由実)がラジオで普通に話していたのを思い出した。 当時のオシャンティー雑誌であったPOPEYE(ポパイ)にも 恥ずかしげも無く、コラム風のエッセーもそんな感じだった。 村上春樹 ってのは、二十年以上前から感性が進化していないというか 成長ゼロなんだなー しかし、ユーミン(松任谷由実)は、ある時期から若者の間で「痛さ」と「笑い」の対象に成り下がり CDベストセラーからも急降下していった。 今 車の中でユーミンを流せばプゲラされるか、バブル時代のキモオヤジ扱いされるだろう。 しかし村上春樹は、まだ売れてるそうだ。 日本の二十年前に近づいた海外で評価されるならまだしも 今の日本でプゲラされないのが不思議でしょうがない。 読者が保守的なのか、まだマスコミの洗脳が機能しているのか? 参考になったレビューナンバーワンの人の書き込みがポスト村上と言うか「脱村上」の のろしとなって村上=痛さ=笑いの象徴になれば 皆の目、新しい日本のカルチャーの目が覚める日が近づくと思う。 | ||||
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純粋につまらない。 ねじまき鳥や海辺のカフカ、世界の終わりや羊をめぐる冒険にはたしかに存在した、この小説は普通の小説とは違うぞ、と思わせるなにかが、この作品、というか1Q84あたりから失われてきている気がする。 突飛なギミックやメタファーを使って小説世界に深みを与え、そこに意味があるにしてもないにしても、なんらかのテーマや癒しのようなものを各自が読み取れるようにする、その見事な手腕と懐の広さが村上作品の大きな魅力だったと思うのですが、この作品にはそれがまるでない。 それゆえに今作品では村上作品特有の、なんというかあまりにオシャンティ―な描写がいちいち鼻につきます。自分としては世界観と調和していたら読み流せるはずなのだけれど、今回はその世界観があまりに脆く弱い。二冊以上でじっくり分量を書かせる長編向き作家だとは思いますが、それでもちょっと酷い。また人物造形にも難があり、つくるくんの友人たちはあまりに記号的過ぎるし、恋人役はなんだかよく分からない。主人公だってその境遇と性格思考がかみ合っているとはとても思えず、リアリティがない。 まあ、個人的には評価の低いノルウェイの森や1Q84が売れていることを考えると、村上作品の真の魅力はそういった要素とは別にあるのかもしれないけれど。うーん。 | ||||
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村上春樹作品って少女マンガ思考なんじゃないですかねえ。 成人男性で村上春樹が本当に面白いと思っている人ってそんなにいるのでしょうか? | ||||
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意味がありそうで意味のないチープな会話が続いたあと、 不細工ではないがそこそこ顔かたちの整った自分が 魅力的な女の子二人と同時にセックスする妄想をして、 挙句のはてに男の口の中に出した夢を見て混乱した というところで げんなりして、やめた。 | ||||
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謎が謎のまま終わってしまうのはまぁこの方の場合そんなモンだと 思いますが・・・、なんだろう、恵まれて育ったのに、突然切り捨て られて、それが衝撃的すぎて、子供のまま16年経ってしまった。 36歳になった今も、リア充のくせにそれに気づかず、今さらのように 恋に恋しちゃったよ俺どうしよう!的な、その年齢の大人として どうなのよってツッコミどころ満載です。 普通に挫折経験のある人ならわかると思いますが、もう死んでもいいと 思うほどの事があった人ほど、反比例して人恋しくなって、程なく 人に惹かれるものじゃないでしょうか? それを、16年も本人的な時間がストップしてて、でも、自己陶酔だけは 一丁前。 本来なら、若ければ若いほど、どうして?何故?って追求が激しいと 思うのです。ある程度年齢が行くほど、追求しなくなるのは不思議でも ないのですが。20歳で謂われのない切り捨てられ方とすれば、とにかく 追求するのが自然だと思いますが、主人公はそれもしません。 かといって、そこで時間が止まってる割には、社会的地位は割としっかり していて普通の社会人でいられることにギャップを感じます。 端的に言えば、若いくせにろくすっぽ追求もしないで、この不況の時代に 一人バブルな言動。何もかもがお洒落で、非現実的。 まぁ、ツッコミどころを面白がる意味で読むには面白い本かもしれません。 作者はバブルから抜け出せないのでしょうね。常にテーマは孤独でお洒落。 現実は孤独ならQOLも下がる物なのですけどね。 | ||||
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久しぶりの春樹さんの新刊だったので、早くから注文をしたのですが、全然読み進むことができなくて、途中何度もほおり出しました。 村上春樹本では珍しいです。1Q84さえ一気3巻を読んだのに。 私の方が彼に飽きたのか、私の読解力が落ちたのかわかりませんが、ともかく、村上春樹は卒業します。 10年以上前からほとんど(翻訳本も含めて)読んで来たのですが。 ねじまき鳥・・辺りで、彼は語り尽くしてしまったようにも感じます。 | ||||
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母に請われ購入したものの、本棚に並べる気になりません。 こんな薄い内容のものが、小説と呼ばれて良いのでしょうか。 生命を燃やして書いているような跡がどこにも見受けられません。 もっとも、スマートに書く、ということを目標とされている方なのかも知れませんが。 結局馬鹿にされていると思います。どこにも切実な良心というものが見当たりませんもの。 | ||||
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前作「1Q84」でも天吾と青豆(それにしてもなんてネーミングだ)がずっと離れていながら互いに強く 惹かれあっているというのがピンとこなかったが(単なる設定にしか思えなかったが)、今回も 主人公の言う「完璧な五人組」とかヒロインへの想いとかがピンと来ない。要するに書き込みが 適当で、こちらに訴えかけてくるような描写が一つもない。小説の魂というのは細部の一つ一つに 宿るのではなかったか。これは、筋書きを頭の中でこねくり回しただけの駄作だ。 昔の村上春樹なら羞恥心がこんな小説は書かせなかっただろう。今では、「村上春樹だった人が 村上春樹っぽい文章を書き連ねてる」という印象しかない。悲しい話だ。 村上春樹はたぶん、死ぬまで国民的人気作家であり続けるだろう。ヘミングウェイみたいに。そして 死後はほとんど振り返られることがなくなるだろう。彼の作品から、文章の当たり触りの良さを 取ったらほとんど何も残らないから。「羊をめぐる冒険」までの作品は支持するけど。 そうはいっても、長い間読んできた作家なので新作が出たらまた読んでしまうと思う。 ただ、今の若い人がこの本で初めて村上春樹を読んで「なにこれ全然面白くない」と思っても、 大丈夫、その感想は間違ってません。 | ||||
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すでにあまたのレビューがあるしレビューを書くことに時間は割きたくないけど 評価1に一票。 ノーベル賞が聞いて呆れるぜ | ||||
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市立図書館に予約をいれておいたら、漸く、順番が回って来ました。現在、予約は230件以上、入っているとのことです。いやあ、凄まじい人気ですね。 高校時代に、男3人、女2人から成るグループがあり、本文では、「乱れなく調和する共同体みたいなものを、僕らは維持しようとしていた」とありますが、高校生にもなって、そんな小学生じみた仲良しグループを結成する人間がいるとは、全く、現実感のない話です。そして、大学二年生の夏に、他の四人から、「きっぱりと、妥協の余地もなく」絶縁され、それ以後、半年ほど、この主人公は「ほとんど死ぬことだけを考えて生きていた」とのことです。随分、大袈裟な書き方ですね。普通、大学生がかつての友人から絶交されたら、若干、失望こそすれ、仕方がない、今の環境で精一杯、生きていこう、過去にはこだわるまいと、考える人が殆どであると思います。この程度のことで自殺を考えるとは、ちょっと、設定に無理があります。以後、この作品はこの設定をいかに合理的に説明するかに腐心することとなります。途中で登場する秋田出身の灰田君も緑川もいつの間にか消えています。村上さん、もう大変です。最初に大風呂敷を広げたばっかりに、細かいところにまで気が回らないのです。しかし、そんな中でもお約束の性描写はしっかりとしつこく描いています。でも、村上さん、いいことを思い付きました。かつてのグループの一員がフィンランドに住んでいるということにしたのです。主人公をフィンランドへ旅行させる!フィンランドへの旅行記を挿入すれば、本のページが水増しされ、最初の設定の不自然さから読者の目を逸らせることができるではありませんか。「話が行き詰ったら、舞台を海外へ!」。これ、所謂、「村上の鉄則」です。でも、フィンランドでのクロとの会話は悲惨なまでに冗漫です。フィンランドの情景描写も、村上さん本人が、はるばる、フィンランドまで行ったのかもしれませんが、単調なこと夥しいです。こんな描写なら誰でも書けそうですね。それから、結末部分で、沙羅からかかってきた電話に出たいけれど、出ないという場面があります。本文には「沙羅、と彼は思った。君の声が聞きたい。他の何よりも聞きたい。でも今は話すことができないんだ」とあります。意味が判りません。読んでいて苛々します。村上さん、これこそ、純文学的解決法だ、と書いた時にはガッツポーズを取ったのかもしれませんが、本質的には、村上さん、あなたは純文学の作家ではなく、恋愛ファンタジーの通俗作家なのです。余り、純文学を意識しない方が宜しいかと思います。人間、ときには潔さが必要です。今後は胸を張って、「大衆文芸の村上春樹です!」と云いましょう。 尚、甚だ個人的な予想ではありますが、この次、ノーベル文学賞を日本人で獲得するのは、古井由吉か谷川俊太郎、もしくは別役実、あたりか、と思います。 | ||||
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村上さんの小説を読んだのは初めてでした。いつもは、専門書ばかりですが、移動が多いので、 小説を買ってみました。話題作品だったので、期待しすぎました。男の妄想、悲劇のヒロイン化、 自分にとっては、非常に退屈な作品でした。AMAZONのレビューを読んでおけば良かったです。 | ||||
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