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歓喜の仔
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歓喜の仔の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.58pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21~24 2/2ページ
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なんとも暗い。 暗すぎて救いがない。 高校生、小学生、幼稚園生の年齢の子供がこんな生活を送れるんだろうか? って、そんなところに疑問を持っても意味のない本だと思うけど・・・・ まだ上しか読んでないけど、これからいったいどうなっていくんだろう? でも、子どもに大したことが出来るとは思えない。 そうなると、寝たきりの母親を、幼い子供たちが見続け、やくざに仕事をもらって生き抜くんだろうか? 何を書きたいんだろう?何を書きたかったんであろう?何を伝えたいんだろう?なんだか全然わからない。 | ||||
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新聞広告で見てから永遠の仔以来、天童作品に触れてなかったので読みたいと思いすぐに購入しました。 家族3代に渡る物語なのに、祖父の時代の結婚式に二次会あるとか主人公が住む環境の土壌汚染がひどいままなど、 時代背景に若干無理がありますがほぼ一日で読み終えました。 過酷な極限状態に子供達だけさらされ、生き抜こうとする物語です。 音や色を失ってもそこにとどまろうとすることが理解できなくて、自分なら逃げるのになぜなんだろうと思いながら読み続けました。 子供たちは極限状態の中でそれぞれが生き抜く力を見せ付けて教えてくれます、想像力や友達の存在や群れる事。 中でも想像力が本人の代わりに翼となってシンクロしたり行動力の源になっていて、ゲームばかりしてたら こういう想像力は失ってしまうのだろう。 途中、登場人物の多さとインターナショナルな名前の覚えづらさに辟易しましたが… 子供の生命力とか殺伐とした中で人との結びつきの重要性が感じられて好きな作品です。 | ||||
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私は、天童荒太氏の作品は、「永遠の仔」と「悼む人」を読み、どちらも深く感動し、人生観に少なからぬ影響を受けました。今回「歓喜の仔」が刊行され、書店で見ると、帯に「天童文学は、『永遠の仔』『悼む人』を経てここまで進化した。」とか「金字塔」とか「世界文学」とかと書かれていたので、「これは、すばらしい作品にちがいない。」と思い込み、上下そろえて購入しました。 ところが、作品の冒頭から「なんじゃこりゃ。」と思いました。作品の冒頭に主人公の1人が通う小学校のクラス担任「ハリガネ」と副担任「メタボ」が出てきます。小学校には副担任なんてかつても今も存在しません。天童氏は高校と小学校を混同しているのではないでしょうか。「悼む人」では、あれだけ綿密な取材の元に書き上げた氏が、これはまた何としたことでしょう。リアリティーが はなから失われてしまっています。また、あそこまでいじめられたら、いくら担任が無能で無気力でも、職員間で大きな問題になってしまいます。それに、昭和30〜40年代ならともかく、今ならあそこまで過酷な環境に置かれている子どもがいたら、児童相談所や教育委員会に通報する義務があります。 読み進めていくと、「これは『永遠の仔』の2匹目のドジョウねらいで出版された作品だ。」ということが分かってきました。「永遠の仔」と「悼む人」では大きく内容が違っていたのに、ワンパターンです。新鮮さがありません。即決で上下そろえて3千円余りで買ってしまった私がバカでした。少なくとも、上巻だけにしておけばよかったです。 | ||||
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父は多額の借金を残したまま突然失踪し、母は事故で植物状態。残された3兄妹は、病院からも見放された母を介護しながら、借金を返済するために・・・やむなく犯罪を強いられていた。3兄妹の心は深い傷を負い、17歳の誠は音感を、小6の正二は色彩感覚を、そして5歳の香は臭覚を喪失してしまった。3兄妹には夢も希望も絶無の状態に閉じ込められていた。そんな彼らに、学校でのいじめ、差別、裏切り、裏社会の過酷な搾取・・・といった様々な拷問にも似た現実の悪意が執拗に襲いかかってくる。読んでいると、作者は一体どうしたいのだという気持ちになるのだが・・・。このような窮地に置かれた、子供は、自らの心の内に空想・仮想世界を創り出して、そこに生きることによって、現実に対処するようになることが実際にみられる。本書においては、長男・誠は、自らの想像の世界の中に創りあげた少年リートの存在が唯一の救いとなる。そして、誠の物語とリートの物語がいつしか交差・融合してゆく。言い換えれば、内なる心と現実の世界との境界がなくなっていくのである。この部分の記述をどのように読者が受け止められるかが本書の読みどころであるが、それは読者依存であろう。また、父に関する秘密を胸に秘めている“正二”、死んだ人間の姿が見えてしまう“香”・・・彼らも自らの物語をもっている、それが父と母の過去の物語と重なるとき・・・また別の物語のフィーチャーが・・・。本書は多重性と深淵さを合わせもっていて、本書を読みつくすのは容易ではない。しかし、頁をめくるとともに、幾度も“この物語に救いはあるのだろうか・・・”と思ってしまう。下巻を読み進んで行っても、その思いは消えない。3兄妹に奇蹟が起きて欲しいとはいうものの、奇蹟を起こさせないという作者の意図もあるのかもしれない・・・。 『仔』とは人間以外の子供を表現するときに使用する言葉。著者の用いた『仔』のイメージとは・・・悪が栄え、悪が勝つ、嫌な現実の世界を生き抜くことの尊さであろう、そのためには“子“は“仔“となって、まさしくケモノのように群れ、互いに支えあって生きる“本能”を身に付けている存在なのであろう。 また読んでもいいと思いました。 | ||||
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