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歓喜の仔
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歓喜の仔の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.58pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 1~20 1/2ページ
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読みづらい。 「悼む人」が好きで、期待して買ったが、ぐだぐだ。 途中が長いし、中途半端に馳星周ちっく。 なんか受け付けない。 途中でやめた。 | ||||
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「家族狩り」「永遠の仔」と社会的なテーマと重厚な文体でなかなか気に入っていた作家。 「悼む人」では設定がすとんと腹に落ちず、文体もやや力の抜けたあっさりした読後感にアレ?という感じでしたが、本作は「永遠の仔」を思い起こさせる重厚な物語。 ストーリーはかなり暗く、重い。3人の兄妹のこれでもかという過酷な境遇に、身につまされる思いがする。それに加えて両親の出会いから始まる転落人生も悲惨。3人の子供たちがどうなっていくのだろうと読み進むうちに、3人それぞれに支えとなる人たちが現れ、少しずつ人間性を回復していく。中でも、幼稚園児の香が仲間たちとともに新幹線に乗って旅に出るくだりは読みごたえがあった。 最終的なシラーの歓喜の歌からの「きょうだい」をモチーフにした結論は、まあ、こうでなければ終われないなという納得感とともに、やや語りつくされた陳腐な印象も拭えなかった。 | ||||
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多額の借金を抱えたまま父親が失踪・・・。 残された子供たちは植物状態の母親を劣悪な環境で自宅介護し、 借金を返すためにやくざの下請けで犯罪に手を染める・・・。 なんというか・・・・最後までまったく希望がなくて気が滅入ります。 この「歓喜の仔」というタイトルが皮肉のようのも思えてきて、この子たちが歓喜に沸くような日は来るのか?と祈るような気持ちで読みました。 唯一の救いは福健さんの作ってくれる食べ物のみ。そんなに美味いなら私も食べてみたいよ!! つらすぎて、そんなことで気を紛らわしでもしなきゃ読めませんよ('ノω;`) この絶望的な暮らしが長男の誠は音感、次男の正二は色覚、末っ子の香りは嗅覚を失う。 そして誠の中にはパレスチナの過酷な状況で生きる空想上の友・リートがいる。 リートの暮らしを描くことは物語に重厚感を加えるのには効果的かもしれないけど、 物語がとてもいい流れの時に限って、唐突に誠達の世界からリート達の世界に切り替わるのはいけない。 とってもとっても白ける。あまりの白けっぷりにこの際、リートの部分はなくてもいいのでは?とすら思いました。 最後の最後でタイトルにつながるような展開にはきちんおさまったけど、 そのあまりに芝居じみた展開にえっ?ウソでしょ?と思ってしまいました。申し訳ないけど失笑。 結局、彼らがその後どうなったのかまでは描いていないけど、おそらく子供達も無罪放免では済まないのでしょうね。 だけどずっと違和感のあったタイトルの意味、そして子供たちが失ったものとその能力・行動にはすべて意味があったということには納得しました。 こういうオチがあることはまったく予想しておらず、今になって思うと、気づかなかった自分の鈍感さが情けなくすら思えます(-_-;) 誠が「信頼」を大事にすること。香が仲間たちと培ってきた「むれ」という考え方。この2点、好きです。 シンプルにそこは深く共感しています。 | ||||
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本当に思ったより美品でした。 梱包の綺麗でしかも低価格でありがたかったです。 今、本を読んで楽しんでいる最中です。 ありがとうございました。 | ||||
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思っていたより美品でしかも届くのがはやくてびっくりです。 しかも低価格で・・ありがとうございました。 | ||||
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日本の国は他国に比較して裕福となったといわれるが、本当にそうであるかを自問自答させらる名作でした。 | ||||
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まだ読み途中ですが、ワクワクしながら読んでいます。荒太さんの作品はドキドキが大きい | ||||
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物語は一つの家族の複数の視点で進んでいく。 母、兄、弟、妹、それぞれが現実世界から逃避するための世界を所有しており、そこに逃げこむことで精神をかろうじて保っている。どちらの世界でも弱い物同志が群れになり、凶暴な肉食獣から身を守っている。妹の発する「いっしょにいたら、だいじょうぶ。むれで、あつまっていたら、やられない。」というささやきが全体を通して聞こえてくる。両方の世界がクロスするような物語の作りはとても工夫されている。 社会からどんどん堕ちていくような危うい作業が続く兄弟の日常が、ある事件をきっかけに大きく転換して、これまでのやりきれなさへの反動から一気に駆け上って「歓喜の歌」へとつながる終章は、多少芝居じみてはいるが、読んでいても堂々たる独唱が聞こえてきそうな高揚をもたらす。 著者の「幼いもの」「弱いもの」に対する視線はいつも優しい。また「人間は悪ではいつづけられない」という信念も彼にとっては不変である。本作品でも最後に光明が見えて、救いや希望を感じることができる。もしかしたらこの特徴は最大の弱点かもしれないが、「悪をなすことで報いがある」「祈りの対価として救いがある」というような一般的な宗教の教義ではなく、「どれほど悪をなそうと、人は必ず善きものを生み、善きものを育ててしまう。そのとき、悪は裏切られる。それが人間が滅びない秘密だ」という言葉こそ我々が信じるべき教えなのではないかと思う。 私は彼の新刊が出るたびに手に取るだろうし、人には読むことを勧める。天童荒太と同時代に生きて、彼の作品を読める幸せを喜び、それを共有したいと思う。 | ||||
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暗い内容ということでしたが、読み進めるほどに引き込まれるものがありました。 とても丁寧に作られていると思いました。 天童さんだからこそ!書けるものだと思いました。 | ||||
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天童さんを「永遠の仔」で知り、それから他の著書も読んでいます。 今回も早く読みたかったです。 | ||||
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『永遠の仔』から、 ずいぶんな時間を経ての今作。 その力の入れようは、 読めばわかる。 現代日本の底辺にいる少年たちが主人公。 父親は蒸発、 母親は寝たきり、 家族の経済を支えている17歳の少年。 学校でいじめられ、 孤独な12歳の少年。 そして、見えないものが見えてしまう、 6歳の少女。 3人兄妹は、 殺伐としながらも、 何とか寄り添って生きている。 また、 それぞれの生活の中で、 かすかな光を求めてもがいている。 彼らがなぜそこまで落ちたのか。 現在と、過去を行ったり来たりする。 また、寝たきりの母親の視線も入ってくる。 そして、 同時代を生きるパレスチナの少年。 フィクションの登場人物として、 17歳の少年が、 空想の友人として夢想する。 救いのないまま、 上巻は終わる。 | ||||
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上巻で、 まるで空想の物語として描かれていたパレスチナの少年が、 実態として浮かび上がってくる。 戦争、 それも一方的に侵略を受けている国の少年が、 この豊かと言われている国で、 豊かさのかけらも手に入れられない少年。 大人たちの都合で、 いや、 資本主義の行き詰った社会で、 弱者は搾り取られるだけ、搾られる。 それでも、それぞれが生きようとする力が、 何かを揺り動かしていく。 そして、 ラストのどんでん返しにはやられた。 フィクションの強さをまざまざと見せられる。 さすがに一言。 いつもながら痛みを伴った天童荒太の傑作。 | ||||
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「悼む人」や「包帯クラブ」以来、他人を傷つけることに過敏になり過ぎているような言動が目だっていた。 知覚過敏というか、そんなに他人の痛みを恐れていたら何も書けないのでは、と心配していた。 そして本書に対する早い方のレビューに酷評が続いた。…怖くて、本書を買うのがちょっと遅れてしまった。 だけどお帰りなさい。力強く天童荒太は帰ってきた。戦地のような過酷な環境で歯を食いしばる少年・少女たちを引き連れて。 そして実際の戦地で死と隣り合わせに懸命に生きる少年・少女までも視野に入れて。 想像できる限界に近い過酷な環境で暮らす三人の兄妹。 彼らをさらに追い詰める非合法社会の住人、合法的で健全な学校社会の住人。 フィクションだから、デフォルメされてはいる。もちろんこんな学校ばかりじゃない。 誠とリートのリンクは、だんだんと迫力を持ってきている。リートは想像上の人物かもしれない。 でも、それが誠を強くしてくれるのなら、いいじゃないか。 幽霊が見える香の能力は、今のところ無駄な設定に思える。でも、なにかそれが香の本質を表しているようにも思う。 正二がいい子過ぎる。 父の信道が、何だかこの厳しい現実にそぐわずフワフワしている。 母の愛子が植物状態の寝たきりになる経緯は不自然な感じがする。 いくつかの違和感を抱えながら、物語は下巻へ。 | ||||
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しっかりと、あるべきところにあるべきものが落ち着いてゆく。 ハッピーエンドなはずがない。非合法社会の住人は、一度目をつけたものを死ぬまであきらめない。 それでも戦う意志が、抗い、貫く意志があることを歓喜の歌の場面は表しているのではないか。 フィクションなのだ。歌っていいではないか。レ・ミゼラブルを見よ! 前半のいくつかの違和感が、きれいに拭い去られる。 本作はミステリーとしても成り立っていたのか。 香の能力にも、正二の献身にも、皆、理由があったのだ。 獣の「群れ」とは、ただ身を寄せ合い依存しあう者たちではない。 自立しないもの、意志を持たぬ者は置いて行かれるし、相手にされない。 自立した者同士が、それぞれを尊重してこそ「群れ」なのだ。 これが天童荒太の最終的な答えではあるまい。 だが、こうして次の世代を生きる者たちに明確なメッセージを送ろうとする姿勢は、モノカキとして実に立派なことではないか。 今度は天童さんに、リートの世界に立って小説を書いてほしい。 リートは今、背景からようやく血肉を得た所なのだ。 | ||||
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村上さんのように規則正しい人間ならばできるかもしれないけれどもね。 最後の方が展開が急ぎすぎている感じだ。 もう少し書き込みをすっきりさせた方が読みやすい。 | ||||
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現代と過去を行き来していくうちに明らかになる事実。 やはり筆の力がものすごい。 永遠の仔とは明らかに違うけれども、根っこが同じに感じる風景がもの凄い迫力だ。 | ||||
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「歓喜の仔」と題されているので「永遠の仔」につながると思われそうだが、読後感は「包帯クラブ」のトーンに近い。ミステリーの趣を持つことから、「悼む人」で天童荒太はどこへ行こうとしているのか戸惑ったが、ファンとしてはお帰りなさいという感じだ。ただし、その設定はありえないだろうと思うけれど。 誠、正二、香、彼ら三人の兄弟はとても過酷な環境に生きている。生きざるを得ない。選ぶことはできなかった。子どもだからそれが普通だと思って読み進めていくと、実は彼らは自らの道を切り拓くために、決断をし選び取ってきたと思わざるを得なくなる。 家族を養うために日夜働き詰めで、犯罪にも手を染める兄の誠、家族崩壊の後色彩を失った世界に生きる弟の正二、幽霊が見えると兄たちを困らせる妹の香。兄は戦火にまみれた土地に生きる友人を空想し、弟は不法滞在の子を友とし、妹は他国籍で問題を抱えた子たちを友とする。そして彼らの抱えている問題が動き出し、過酷な運命には抗えないと思われたとき、すべての事柄が伏線となり謎が解けるように微かな明るさを残しつつラストを迎える。 暗く先行きのわからない現代に、おのれの運命を受け入れなおかつ切り開こうとする、その強さ、若さ。それと対照的に彼ら兄妹の父母や周りの大人の生き方が流されているように見える。選んできたか、君たちは選んできたのか、これから選んでいくのか、そういうメッセージとして受け取れる。 | ||||
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「歓喜」というタイトル通り、ベートーヴェンの第9交響曲の第4楽章の後半でうたわれ、「歓喜に寄す」の歌が重要な伏線であり、ライトモチーフともなっている。 人間の友愛とその喜びを神に向かって感謝する詩は、無神論者からみればナンセンスな面はあっても、人と人の絆が重要だと説くシラーの熱い叫びは現在でも一定の意味を失ってはいないだろう。 しかしそれがあまりにも時代を超越した「普遍的な」メッセージでありすぎるために、作曲者のメロディと相俟って完全に陳腐な音楽として届けられてしまう危険性がある。かのフルトヴェングラーを除く今日のベートーヴェン音楽の演奏と同様に。 | ||||
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作者はこの小説の展開についてなみなみならぬ周到な構成を凝らして臨んではいる。日本と外国、2つの異なる場所と場面で自由と独立のために戦う人々の同心円世界を同時進行で描きだそうとする意欲的な試みもそう。 だが、「どんな社会や人世の苦悩や闘争があろうとも、それを勇気と友愛の絆で潜り抜けた暁には遥かなる天空の彼方に救い主たる神が待ち受けている」、という余りにも紋切り型の大団円が、多くの読者にとっていささか鼻白むお寒い着地点に収斂するのも無理からぬ話なのである。 ♪おお、友よ、このような安易な物語ではない。 我々はもっと心地よい、もっと歓喜なぞを忘れた別な真理の歌をうたおうではないか。 | ||||
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暗すぎるし、現実離れしているし、そこまでまだ日本は落ちていないのでは?とも思い、感情移入が出来ませんでした。 作者の言いたいことはわかったつもりです。でも、それを伝えるために、こういうストーリーにする必要があったんだろうか? 色々なものを詰め込み過ぎだと思いました。 永遠の仔ほか、この作者の本は結構読んでいるので、とても期待して読んだが、かなりがっかりだった。 | ||||
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