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13階段
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13階段の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全312件 261~280 14/16ページ
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時間が経つのを忘れて夢中に読んでしまった。推理小説の中に盛り込まれる「死刑制度」や「死刑囚の冤罪」といった社会性の高いテーマが、この小説に理知的な重厚さを加えている。複雑な人間関係と時間の糸が最後には一本の糸に絡んでいく。ここに推理小説の醍醐味を感じた。あとウィットに富んだ会話は、イギリス人ぽくて、日本人がこんな会話しないよなーとぶーぶー言いつつ、日本人にこの茶目っけがあればと勉強になった。絶賛できないところが一つあるとすれば真新しさに欠けた点。 被告人が記憶を忘れてしまい、10年前の殺人事件の捜査にスポットがあてられているあたりが『レベル7』ぽさを感じ、『ショーシャンクの空に』を彷彿とさせるような獄中の描写や展開があった。そういう意味では真新しさはない。とにかく時間を忘れて小説を楽しみたいときにはお薦めです。 | ||||
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時間が経つのを忘れて夢中に読んでしまった。推理小説の中に盛り込まれる「死刑制度」や「死刑囚の冤罪」といった社会性の高いテーマが、この小説に理知的な重厚さを加えている。複雑な人間関係と時間の糸が最後には一本の糸に絡んでいく。ここに推理小説の醍醐味を感じた。あとウィットに富んだ会話は、イギリス人ぽくて、日本人がこんな会話しないよなーとぶーぶー言いつつ、日本人にこの茶目っけがあればと勉強になった。絶賛できないところが一つあるとすれば真新しさに欠けた点。被告人が記憶を忘れてしまい、10年前の殺人事件の捜査にスポットがあてられているあたりが『レベル7』ぽさを感じ、『ショーシャンクの空に』を彷彿とさせるような獄中の描写や展開があった。そういう意味では真新しさはない。とにかく時間を忘れて小説を楽しみたいときにはお薦めです。 | ||||
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第47回江戸川乱歩賞受賞作品です。著者として死刑制度や死刑囚に対してあからさまに反対論を唱えているわけではなく死刑囚の心の動きやその死刑囚に接する刑務官の苦悩、そして冤罪の可能性と被害者関係者による復讐という可能性を考えさせながら現行の死刑制度を我々読者に問いかけた、という点で傑出した作品と思います。ついこの間もあの池田小事件の宅間死刑囚が死刑を執行されたばかりですが、こうした事を含め日頃我々が死刑制度自体に面と向かって考えさせられる事は少ないのではないか?この作品によって今まで意識外に有った物が呼び覚まされる様な力を持った作品でした。そうした意味では一般的に言う社会派スリラーなのでしょうか。内容的には結末に持っていくための手法に少々の無理がある(犯行時の記憶を失っている/階段の捜索の結末 等々)ところはありますが全体的な主張の前にたいした問題ではないかもしれません。江戸川乱歩賞受賞者はここ10年でも福井晴敏・野沢尚・藤原伊織 等、過去に遡れば新しいところから桐野夏生・新保裕一・東野圭吾・井沢元彦・小林久三・和久峻三・森村誠一......、ともの凄い方々ばかりです。作者は映像部門の仕事をを経験されていたとの事。時代にマッチした新たな世界と従来の日本のスリラーが持つ良い点を融合させて今後も素晴らしい作品を送り出される事を期待してやみません。 | ||||
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第47回江戸川乱歩賞受賞作品です。著者として死刑制度や死刑囚に対してあからさまに反対論を唱えているわけではなく死刑囚の心の動きやその死刑囚に接する刑務官の苦悩、そして冤罪の可能性と被害者関係者による復讐という可能性を考えさせながら現行の死刑制度を我々読者に問いかけた、という点で傑出した作品と思います。ついこの間もあの池田小事件の宅間死刑囚が死刑を執行されたばかりですが、こうした事を含め日頃我々が死刑制度自体に面と向かって考えさせられる事は少ないのではないか?この作品によって今まで意識外に有った物が呼び覚まされる様な力を持った作品でした。そうした意味では一般的に言う〝社会派スリラー〟なのでしょうか。内容的には結末に持っていくための手法に少々の無理がある(犯行時の記憶を失っている/突然寺が掘り起こされる 等々)ところはありますが全体的な主張の前にたいした問題ではないかもしれません。江戸川乱歩賞受賞者はここ10年でも福井晴敏・野沢尚・藤原伊織 等、過去に遡れば新しいところから桐野夏生・新保裕一・東野圭吾・井沢元彦・小林久三・和久峻三・森村誠一......、ともの凄い方々ばかりです。作者は映像部門の仕事をを経験されていたとの事。時代にマッチした新たな世界と従来の日本のスリラーが持つ良い点を融合させて今後も素晴らしい作品を送り出される事を期待してやみません。 | ||||
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第47回江戸川乱歩賞受賞作品です。著者として死刑制度や死刑囚に対してあからさまに反対論を唱えているわけではなく死刑囚の心の動きやその死刑囚に接する刑務官の苦悩、そして冤罪の可能性と被害者関係者による復讐という可能性を考えさせながら現行の死刑制度を我々読者に問いかけた、という点で傑出した作品と思います。 ついこの間もあの池田小事件の宅間死刑囚が死刑を執行されたばかりですが、こうした事を含め日頃我々が死刑制度自体に面と向かって考えさせられる事は少ないのではないか?この作品によって今まで意識外に有った物が呼び覚まされる様な力を持った作品でした。そうした意味では一般的に言う社会派スリラーなのでしょうか。 内容的には結末に持っていくための手法に少々の無理がある(犯行時の記憶を失っている/突然寺が掘り起こされる 等々)ところはありますが全体的な主張の前にたいした問題ではないかもしれません。 江戸川乱歩賞受賞者はここ10年でも福井晴敏・野沢尚・藤原伊織 等、過去に遡れば新しいところから桐野夏生・新保裕一・東野圭吾・井沢元彦・小林久三・和久峻三・森村誠一......、ともの凄い方々ばかりです。作者は映像部門の仕事をを経験されていたとの事。時代にマッチした新たな世界と従来の日本のスリラーが持つ良い点を融合させて今後も素晴らしい作品を送り出される事を期待してやみません。 | ||||
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冒頭の死刑制度についての部分や殺人を犯した主人公が苦悩する姿は、真保裕一とその著書の「繋がれた明日」を彷彿させ、映画のTVCMで有名な「殺人を犯した自分が死刑囚を救う・・・」のあたりは横山秀夫のようでもあるし、ラストの謎解き・犯人との対決はちょっと尻すぼみな感じでしたが、最後まで楽しめました。 | ||||
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冒頭の死刑制度についての部分や殺人を犯した主人公が苦悩する姿は、真保裕一とその著書の「繋がれた明日」を彷彿させ、映画のTVCMで有名な「殺人を犯した自分が死刑囚を救う・・・」のあたりは横山秀夫のようでもあるし、ラストの謎解き・犯人との対決はちょっと尻すぼみな感じでしたが、最後まで楽しめました。 | ||||
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正確には4,5点くらいかな?ただ、素直に面白かった、というのは確か。犯罪者の社会復帰や、それにまつわる保護司という社会派のテーマでありながら、しっかりとトリックなども生きていて面白かった。乱歩賞作品はいくつか読んでいたのだが、どちらかと言うとアクションというかサスペンス的な要素が強く、ミステリとしては弱い部分が目立つ作品が多かっただけに、賞に対しても見なおした。ただ、筋は通っているのだが多少トリックに無理があるような・・・。微妙にその辺りが気になってしまった。 | ||||
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正確には4,5点くらいかな?ただ、素直に面白かった、というのは確か。 犯罪者の社会復帰や、それにまつわる保護司という社会派のテーマでありながら、しっかりとトリックなども生きていて面白かった。乱歩賞作品はいくつか読んでいたのだが、どちらかと言うとアクションというかサスペンス的な要素が強く、ミステリとしては弱い部分が目立つ作品が多かっただけに、賞に対しても見なおした。ただ、筋は通っているのだが多少トリックに無理があるような・・・。微妙にその辺りが気になってしまった。 | ||||
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後半の畳みこみが面白い。意表をつく展開と様々な伏線が見事に収斂していく手腕が圧巻であっただけに、ラストの純一の手紙が残念。考え抜かれたであろう台詞が生きてこない。著者は脚本家出身だけに台詞への拘りがとてもよく伝わってくるが、例えば、「いいニュースと悪いニュースがある」とか、「私は、探偵小説が大好きな性分でして」等と言う決め台詞が面映い。日本人はこう言う台詞が似合わない民族なのだ。 | ||||
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後半の畳みこみが面白い。 意表をつく展開と様々な伏線が見事に収斂していく手腕が圧巻であっただけに、ラストの純一の手紙が残念。 考え抜かれたであろう台詞が生きてこない。著者は脚本家出身だけに台詞への拘りがとてもよく伝わってくるが、例えば、「いいニュースと悪いニュースがある」とか、「私は、探偵小説が大好きな性分でして」等と言う決め台詞が面映い。 日本人はこう言う台詞が似合わない民族なのだ。 | ||||
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乱歩賞の弊害であるところの「最後のドタバタ」感だけ除けば完璧に近い作品だと思います。 ここまで司法の世界の深遠を覗かせる作品だから、下手にハイテクを応用した指紋トリックなんか使わないほうがいいと思います。社会派ミステリに大掛かりなトリックを使用するとしくじりやすいというのは、ある意味セオリー。 あと、いろいろな人の視点使いすぎ。南郷と純一の二人の視点だけでオッケーだと思うんだけどな、個人的には。まあ、ストーリーテリングが巧いから読めなくはないんですけど。 でも、書いてて思うんですが、どれも重箱の隅的な指摘かも。ゴミ以下と思わせる作品が少なからず見られる乱歩賞においては「掃き溜めに鶴」でしょう。 星5つにしたのは高野先生が『幽霊人命救助隊』で新境地を開かれた感があるからです。『13階段』に比べて希望が見出しやすい作品です。こちらもオススメします。近いうちに更なる躍進の予感。 | ||||
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乱歩賞の弊害であるところの「最後のドタバタ」感だけ除けば完璧に近い作品だと思います。 ここまで司法の世界の深遠を覗かせる作品だから、下手にハイテクを応用した指紋トリックなんか使わないほうがいいと思います。社会派ミステリに大掛かりなトリックを使用するとしくじりやすいというのは、ある意味セオリー。 あと、いろいろな人の視点使いすぎ。南郷と純一の二人の視点だけでオッケーだと思うんだけどな、個人的には。まあ、ストーリーテリングが巧いから読めなくはないんですけど。 でも、書いてて思うんですが、どれも重箱の隅的な指摘かも。ゴミ以下と思わせる作品が少なからず見られる乱歩賞においては「掃き溜めに鶴」でしょう。 星5つにしたのは高野先生が『幽霊人命救助隊』で新境地を開かれた感があるからです。『13階段』に比べて希望が見出しやすい作品です。こちらもオススメします。近いうちに更なる躍進の予感。 | ||||
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毎週毎週の出張、移動が多く、どの本を買ってもあまり面白くないことが続いていた時、この本を選んでほんとに良かったと思った。主人公が流していた涙は、殺めた人のためではない。しかし外からは、改悛の情として解釈される。さらに冤罪の調査のための出資者は誰かという点も皮肉である。複線が多い。その間に日本の死刑制度に対する薀蓄と、関係者の苦悩の説明。盛りだくさん。 今回、出張の直前の本選びのコツを学んだ。要するに「賞」をとった本を選べば、とりあえずは読める本である確率が高い。その理屈で、その後の数冊はあたっている。そういう意味でも良かった一冊。 | ||||
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毎週毎週の出張、移動が多く、どの本を買ってもあまり面白くないことが続いていた時、この本を選んでほんとに良かったと思った。主人公が流していた涙は、殺めた人のためではない。しかし外からは、改悛の情として解釈される。さらに冤罪の調査のための出資者は誰かという点も皮肉である。複線が多い。その間に日本の死刑制度に対する薀蓄と、関係者の苦悩の説明。盛りだくさん。今回、出張の直前の本選びのコツを学んだ。要するに「賞」をとった本を選べば、とりあえずは読める本である確率が高い。その理屈で、その後の数冊はあたっている。そういう意味でも良かった一冊。 | ||||
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単行本から少し訂正が入っているそうなので、持っているのですが文庫版も買ってしまいました。文庫になって久しぶりに読みましたが、すごいの一言です!迫り来る緊迫感とこれだけの散らばった話がぱっとひとつにつながる構成も秀逸ですね。かなりオススメです。 | ||||
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単行本から少し訂正が入っているそうなので、持っているのですが 文庫版も買ってしまいました。 文庫になって久しぶりに読みましたが、すごいの一言です! 迫り来る緊迫感とこれだけの散らばった話がぱっとひとつにつながる 構成も秀逸ですね。かなりオススメです。 | ||||
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周到に張り巡らされた伏線の数々、リアルに描かれた日本における死刑の現実(おもわず「グリーンマイル」や「デッドマンウォーキング」などの映画を思い出します)、そして思わず映像が眼に浮かぶ劇画的な描写によるテンポのよい展開。読んでいるうちに思わず引き込まれます。ラストでは「えぇ、何で?」と思わず読み返してしまう、驚きの展開。非常にうまくできている作品です。ちょっとだけ残念なのは、登場人物たちの人物像や心理の描写が共感を呼ぶレベルにまではなっておらず、あまり作品に「入り込む」ことができないこと。そのためか、読後感は、なんとなく、「土曜ワイド劇場」を見終わったあとのような薄目の印象となってしまいました。(土ワイドは嫌いではないですけどね) | ||||
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周到に張り巡らされた伏線の数々、リアルに描かれた日本における死刑の現実(おもわず「グリーンマイル」や「デッドマンウォーキング」などの映画を思い出します)、そして思わず映像が眼に浮かぶ劇画的な描写によるテンポのよい展開。読んでいるうちに思わず引き込まれます。ラストでは「えぇ、何で?」と思わず読み返してしまう、驚きの展開。非常にうまくできている作品です。ちょっとだけ残念なのは、登場人物たちの人物像や心理の描写が共感を呼ぶレベルにまではなっておらず、あまり作品に「入り込む」ことができないこと。そのためか、読後感は、なんとなく、「土曜ワイド劇場」を見終わったあとのような薄目の印象となってしまいました。(土ワイドは嫌いではないですけどね) | ||||
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乱歩賞選考委員に「ダントツ」と思わせしめた本作。 『 これぞ 巧い小説 』と納得です。前から気になっていた作品でしたので、文庫化を機に購入しました。 映画も観ていないし、ストーリーも知らなかったので、驚きの連続。 ジャンル分けされれば、推理小説の棚等に置かれる本でしょうが... その枠だけでは納まらない、重みと深み を持った1冊でした。冒頭と中盤に出てくる、死刑執行のリアルな描写には驚愕し、 思わず眉間に皺がより、吐気さえ覚えました。・死刑囚の首に縄をかける作業にリハーサルがある事 ・内閣改造が死刑執行の時期に少なからず影響がある事 ・死刑制度や恩赦制度には様々な矛盾や問題点もある事 ・死刑囚を「殺める」職業に苦悩する人々がいる事等々、この本を手に取らなければ、 もしかしたら一生 知らないで済む事が、かなりのページ数を裂いて 問題提起され、訴えかけられている。しかし、後半はテンポも早く、ミステリー仕立てで、小気味良い。 意外な展開には、電車の中でも『え~ッ』と大声を出してしまった。惜しむらくは、 終盤があまりにも、畳み込み過ぎていて、読み返さなければ意味が 分からなくなったり、サラッと展開してしまう部分があって、 若干、消化不良な感じが残ったこと。この小説を読み終えて... 「絶対に人を殺めてはいけない」 「傷害事件の被害者になる事も加害者になる事も 事件そのものに縁する事も出来うる限り避けなければ...」それを、改めて甚く感じた。 | ||||
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