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神が忘れた町



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【この小説が収録されている参考書籍】
神が忘れた町 (ミステリアス・プレス文庫)

神が忘れた町の評価: 4.57/5点 レビュー 7件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.57pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(5pt)

「通」がはまるロス・トーマスの面白さ

比較的短い期間にこの作家の「愚者の街」「女刑事の死」そして本作「神が忘れた町」を読んだ。
ある批評家いわくこの作家を好きな人は「通」だそうだ。これは別名「マニアック」とか「もの好き」と
いった言葉に置き換えられるかもしれない。本作でも前半部分は多くの登場人物が出てくるが、筋の
流れがなかなか読めない。些か退屈でもある。神が見捨てたような街ドゥランゴ、この町の市長と
警察署長は元ヒッピーの恋人。この町に元判事と元弁護士がやってくる。彼らは誰かに嵌められて
今は命も狙われている。やがて起きる連続殺人事件。いろんな人物が出てくるが誰が誰と味方で
誰と敵対しているのか、筋はころころと変わる。登場人物のセリフがまた渋い。何を言っているのか
分からないこともある(恥ずかしながら)。最後も予想できなかった結末を迎える。結果として、
ああ、こいつがワルだったんだとか、こいつはいい奴だったんだなとと陳腐な感想しか言えぬことが
恥ずかしい。変わった味だけど、いったんなじむとまた食いたくなるような料理、それがこの作家の
本領なのかな。
神が忘れた町 (ミステリアス・プレス文庫)Amazon書評・レビュー:神が忘れた町 (ミステリアス・プレス文庫)より
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No.6:
(3pt)

強烈な個性を放つ登場人物たち

神が忘れた町の女性市長は若い頃週2日づつ3人の男の愛人、最後の1日は恋人(後の警察署長)と過ごしていたと。争いごとも起こらず逆に学校に行かせてもらったりいろんな職を紹介してもらったりと良くしてもらいっぱなし。すごいよなー、ここからどんどんステップアップしていくんだから。基本めちゃくちゃかわいらしい女なんだろうな。じゃないとこうはいかないよ。
神が忘れた町 (ミステリアス・プレス文庫)Amazon書評・レビュー:神が忘れた町 (ミステリアス・プレス文庫)より
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No.5:
(5pt)

いいですね!ロストーマス

ロストーマスのラインアップでは、かなりの数が廃刊になっており、現在、読めるのは限られております。
ハヤカワ系の中でも、傑作「黄昏にマックの店で」のメジャーどころしかないでしょう。
立木(?)書房にて出版されたものは、ほぼ読めないんじゃないでしょうか。
そういった意味でも、中古が入手できるのはありがたい。あとは図書館ですねぇ。
ロストーマスファンの方は復刊にむけて頑張りましょう。
神が忘れた町 (ミステリアス・プレス文庫)Amazon書評・レビュー:神が忘れた町 (ミステリアス・プレス文庫)より
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No.4:
(4pt)

もう著者が物故されているのが惜しいクライム・ノヴェルの秀作

出所した元裁判官が命を狙われ・・・というお話。
基本設定の、人里離れた町が逃亡中の人を金で匿うというビジネスで運営されているという部分にこの著者の才気を感じました。この辺はよく言われる様に大型の謀略小説等で色々調べたり、関係者にインタビューをしたりしないで著者の頭だけで話を拵える才能が十分感じられて感心させられます。
また、これもよく言われる様に個性的な登場人物が権謀術数を用いて他人より有利になろうという錯綜する展開にもこの著者の辣腕ぶりを感じました。本書の場合でも主要登場人物はあまり多くありませんが、それぞれの登場人物が繰り広げる行動が面白い事この上ありませんでした。
更にいつも通り、乾いた文章ながらもユーモアがある特異な文章も翻訳でもその魅力が判る程、堪能できました。
本書がこの著者の最高傑作かどうかは判りませんが、単発の作品としてはかなり上の方のくるのではないかと思います。☆4つなのはこの著者が自らよく認めてらっしゃったプロットが錯綜しすぎで判り難い部分があった為です。
もう著者が物故されているのが惜しいクライム・ノヴェルの秀作。機会があったら是非。
神が忘れた町 (ミステリアス・プレス文庫)Amazon書評・レビュー:神が忘れた町 (ミステリアス・プレス文庫)より
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No.3:
(5pt)

設定の妙、そして会話の妙

週刊文春 1990年 海外3位

設定の妙、そして会話の妙。これが、本書を読了しての印象だ。

舞台は、人口9千人のカリフォルニア州ドゥランゴ。神の忘れたまいし町。そこでは、逃亡者を匿うことで報償を得、市政の運営を賄っていた。なかなかお目にかかれない独創性。架空の町とのことだが、冒頭から、この魅惑の物語世界へ引き込まれていく。

女性市長B・D・ハンギスと警察署長シド・フォークは、20年前にこの町にたどりついた流れものの恋人。彼らの庇護を要請したのは、収賄の罪で15ヵ月刑務所に収監された元最高裁判事ジャック・アデア。そして、弁護士資格を剥奪されたアデアの娘婿ケリー・ヴァインズ。アデアの命には二万ドルの懸賞がかけられていた。ちょっと入り組んだ設定だが、無駄のない筆致のおかげで混乱することはない。これらの状況がすんなり頭の中に入ってくる。

アデアの収監後、息子ポールは不可解な死をとげ、娘(ヴァインズの妻) ダニーは精神を病んでしまっている。ここもまた、読者の興味をそそる味付けだ。

アデアとヴァインズが、彼らの庇護者に出した要求。それは自分たちを100万ドルで売るという噂を広めること。さて、アデアらの目的は ・・・ とストーリーは進んでいく。う〜ん。一気に読ませる力をもっているなぁ。

ロス・トーマスは、セリフが高く評価されているという。なるほど、本書においてもここは見所だ。会話が、登場人物たちの個性を際立たせるために、効果的に使われていると思う。特に、場面が展開する寸前のセリフがキマっている。キレあじは抜群だ。

設定の妙、そして会話の妙。さらに付け加えるなら、日本語タイトルの妙。原題『The Fourth Durango』より断然いい。
神が忘れた町 (ミステリアス・プレス文庫)Amazon書評・レビュー:神が忘れた町 (ミステリアス・プレス文庫)より
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No.2:
(5pt)

実に読ませる

宗教の宣伝部隊が一度も来たことのない「神が忘れた」街ドゥランゴ。まったく人目に触れない街なため、市長と警察署長は身を隠したいという「顧客」に隠れ家を提供するビジネスを展開。そこへ、元最高裁判事と資格を剥奪された弁護士が身を隠すことに。さっそく彼らを狙った殺人が始まり、2人の計画も実行されていく。。。登場人物の心理描写がほとんどないので、誰が何を考えているのか読みきれず、話の全体像がなかなか見えてこない展開。ただし、個性的な登場人物がユーモアと味のある会話を展開するのでフラストレーションは溜まらず、実に読ませる内容に仕上がっている。
神が忘れた町 (ミステリアス・プレス文庫)Amazon書評・レビュー:神が忘れた町 (ミステリアス・プレス文庫)より
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No.1:
(5pt)

実に読ませる

宗教の宣伝部隊が一度も来たことのない「神が忘れた」街ドゥランゴ。まったく人目に触れない街なため、市長と警察署長は身を隠したいという「顧客」に隠れ家を提供するビジネスを展開。そこへ、元最高裁判事と資格を剥奪された弁護士が身を隠すことに。さっそく彼らを狙った殺人が始まり、2人の計画も実行されていく。。。登場人物の心理描写がほとんどないので、誰が何を考えているのか読みきれず、話の全体像がなかなか見えてこない展開。ただし、個性的な登場人物がユーモアと味のある会話を展開するのでフラストレーションは溜まらず、実に読ませる内容に仕上がっている。
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