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大幽霊烏賊 名探偵面鏡真澄
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大幽霊烏賊 名探偵面鏡真澄の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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それなりに面白かったんです。特に幽霊烏賊のくだりはかなりの迫力でした。でも、その話は本筋と全然関係ないし、叙情トリックもそこまで凝ってないし。上巻の含みがある広がりが、下巻で見事にこじんまりまとまったなぁと。どうせならもっと荒唐無稽で落ちもなくても良かったくらい、もったいないなぁと思いました。 | ||||
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さて、どう評価したらよい作品なんだろう。 確かに、読んでいる間は「ドグラ・マグラ」か「シャッター・アイランド」かという感じだった。 良くいえば、誰が正常で誰が異常かというあたりを曖昧にすることによる混乱と酩酊感。 悪くいえば、その仕分けが不明確であることによる切れ味の悪さ。 つまり、本作はけっこう読むひとを選ぶ作品だということである。 しかし、この酩酊感にいったんはまると、けっこう癖になる。 本作のしかけは比較的わかりやすい。 それでも、やはり先が気になるのと、鏤められているペダントリーの魅力で、好きな者にとってはリーダビリティーは高い。 ただし、登場人物たちの名前が非常に読みづらい、分かりにくい。 それは、作品の雰囲気作りのためであるのだろうが、読むスピードが鈍る要因ともっている。 さて、ストーリーは新任医師の病院への赴任から始まる。 その後、不気味な院長、看護師長、そしてさまざまな入院患者たちが紹介されるのだが、このあたりが実に「ドグラ・マグラ」ぽい感じで良い。 しかし、なかなかタイトルの烏賊が登場しないなと思っているうちに、第一部は終了する。 そして、第二部の冒頭で、この烏賊をめぐるスペクタクルというか伝奇譚が登場する。 これが本作の白眉であり、ここが実に面白い。 ただし、この烏賊が本作のミステリに不可欠かというと、実はそうでもない。 恐怖感をもたらすためには、クラゲでもイソギンチャクでも良かったのである。 まあ、烏賊のほうが現実味はあるのだが。 さて、本作のミステリとしてのキモは何だろう。 ある人物をめぐる謎か? でもたいして 魅力的じゃないしね。 実は精神病院内の主人公と入院患者たちとのやりとりの方がずっとスリリングで面白い。 ところであの医師、「赤い右手」かと思っちゃったけど、実はけっこうまともだったのにはちょっとがっかり。 本作をオススメできるのは、「ドグラ・マグラ」や「黒死館〜」など精神異常者の会話やミステリ部分と直接的に綺関係ないペダントリーが好きなひとである。 それなりにまとまりの良いミステリが好きな人にはあまりお勧めできない。 ラストの展開は、著者自身でも破綻していると思っていたはずである。 それとタイトルのミスディレクション、今さらこんなのに引っかかる純粋なミステリ読みはいないって。 ネットでも評価はそう高くないし、私もミステリとしての完成度が高くないので星は三つだ。 それでも、何というか、妙な魅力を持った作品であることは間違いない。 あっと、彼女の名前は著者のミスか勘違いかだよね。 | ||||
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