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流星ワゴン
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流星ワゴンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全306件 241~260 13/16ページ
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流星ワゴン まずこの名前がよくない。某テレビ番組「〜〜ワゴン」というのを思い起こさせる。実際本屋で現物を手にとって、裏表紙だったか帯だった かの惹句を読むまではそちら関係の恋愛ものだと思っていた。 しかし、読み始めてからは止まらなくなった。普段電車の中で読むだけなのだが珍しく家に帰ってからも、休日も読んだ。ありえない話で現 実に思いを残してそれを何とかしたい、という点では浅田次郎氏の「椿山課長の七日間」に通ずるものがある。 主人公を中心として主人公と父親、主人公と息子という2組の親子とワゴンの乗員の合計3組の親子が登場する。父親の愛情や悲しみや希望が 自分が今、父であり、息子であったということでひしひしを感じられる。これは、自分が父親でない人(若い人や女性)にはわかり難いこと なのだと思う。そのあたりにこの作品への評価の分かれ目があるように感ずる 最後に主人公が希望を持って現実を受け入れていこうとしていたが、別にそれはそれでよいのだが、そのまま死んでしまったとしても、(結 局は何も変わらなかったけれど)現実を変えるためにそれなりの努力をしたんだからよかったんじゃないかと思う。 他の方もレビューに書いていらっしゃったが、生々しすぎる性描写は不要だと思った。きっと作者の頭の中には生々しい性描写を入れること で現実感を醸し出したいとか、主人公の焦りとかいらだちを際立たせたいとかいうのがあったのだろうけど、(自分も夫婦関係の危機の中で妙 にさめたそんなセックスをしたことがあり、作者と自分の近似性を感じ たりもしたのだが)週刊誌の連載かなんかでそういうシーンを一回に一つは入れないとだめだ、と編集者に言われていれているような不自然さ も感じた。性描写の部分がなければ父親と息子の教科書として中学生から読ませてあげたい。(教科書といっても、そんなに教訓的な読み方を する必要もないと思うけれど)。 | ||||
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過去のもっとも後悔した瞬間を、再び体験することのできた一雄。 彼の姿を見て印象に残ったのは、崩壊へと向かう未来を知っている彼の、妻・美代子と息子・広樹への接し方の違いだ。 広樹が受験に失敗するという未来を知っている一雄は、初め、受験をやめさせようとする。 しかし広樹とのやり取りを通じて、彼は最終的に息子の信じているものを信じようという結論に辿り着く。「知っている」ということと「信じる」ということは両立しない、とつぶやいていた彼は、「信じる」という行為を掴み取ることができた。それは決して未来を信じているわけではない。息子の信じているものを信じるのだ。 美代子に対してはどうか。 彼は、美代子に対して、彼の知っている未来の全て 、そして美代子の隠し事の全てを暴露する。 暴露して、美代子自身の口から全てを打ち明けさせる。 そして彼は受け容れる。美代子自身が曝け出せなかったもう一つの彼女の姿を、一雄は受け容れる。 美代子は自分自身の中に抱えこんでいた暗闇を、初めて解放することができたのだ。 現在に戻ってきた彼は、信じることの幸福さを知っている。そして彼の信じているものは、もう変えられない未来ではない。「サイテーな現実」にありながら彼の見ているものは「絶対に」変えることのできる未来だ。 そして彼は、受け容れることも学んだ。 美代子や広樹の言動を拒むのも受け容れるのも、誰の責任でもない、一雄の選択次第だ。 サイテーな現実を抜け出すためには、まずそれを受け容れることだ。 そして、変えられる未来を信じることだ。 道に迷い、どうしようもなくなったら流星ワゴンに乗るといい。 でも、それはあくまで流れ星に過ぎない。 僕らが変えることのできるのは、過去じゃない、現在の自分自身だけだ。 | ||||
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私は女だし父はピンピンしているけど なぜかすごく共感できて じんと心に沈み込む物語だった。 ファンタジーだ。だけどリアルだった。 過去を振り返ってもどんなに後悔しても変えることはできないし、 現在もまたしかりだけど、 主人公・永田一雄のように「流星ワゴン」を降りた読み手自身が 一番心の変化を感じるのではないだろうか。 ベタだけど、もっと今を大切に生きること、 もっと家族や周りのことに目を向けることが 大事だということに気付くのではないだろうか。 ★ひとつ欠けたのは、一雄の妻の行動は理解できなかったから。 彼女のような行動にでてしまう、そういう病気の人もいるんだろうか。 そのあたりが男性が書いた小説っぽいよな、なんてちょっと気持ちが しらけてしまうところだったのだ。 | ||||
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―感動― 私は、まだ子供だけど、この本を読むことができた。 途中で、とばしたくなるようなシーンもあった。 けど、そういう所も読むことによって、主人公の心情を読む事ができた。 本には、著者が一字一句を慎重に選んで文章が書かれている。 そのことを小学生の時に習った。 一字一句ももらさずに読んだ。 だから、本当に感動。 やり直す事のできない過去で、もがき、絶望した主人公。 「私」という視点から書かれているから、その人にならずにはいられない。 一度は死のうと思った主人公が、最後にはちゃんと、前を向いて歩いていく。 「過去を後悔するよりも、未来に希望を見出す」 このことを、この本から学ぶ事ができた。 | ||||
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まず最初に感動。 そして次に少しの恐怖の残る小説だった。 妻は不倫、息子は暴力。 何もかも嫌になった事があなたにはありますか? どうなってでもやり直しの現実をへし曲げようと歯を食いしばった事がありますか? すごく長い小説でしたが、読み始めると一気に読み切りました。 今までで1番「家族」という物について考えた小説であり 今までで1番読み終えた後に「さぁ、頑張ろう」と思えた小説でもあった そしてとても涙した小説だ 何か考え方が変わるかも。 読んで良かった、心からそう思えた1冊だった | ||||
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うまくいっていたはずなのに、いつのまにか息子は荒れて引きこもり、 仲違いをしたままの実家の父は病の床で余命わずか…。 どこで間違えたのかすらわからずに、何もかもどうでもいいと、 死が頭をよぎる夜。 しかし、そんな主人公の前に、ある親子が現れる。 誰にでもある、気づかずに通り過ぎてしまった人生の分岐点。 どんなに後悔しても、普通は戻ることができないそんな大切な瞬間に 流星ワゴンは連れて行ってくれる。 現代の『クリスマス・キャロル』を思わせる、 不思議で温かな『流星ワゴン』は、 目に見えるものだけが真実ではない そんなことを改めて思い出させてくれた極上のファンタジーだ。 | ||||
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幽霊の運転する車に乗車した主人公が、時空を越えてやり直しの現実に向き合い、辛い生活を受け入れる勇気を持つというお話。不可思議な力によって過ぎ去った人生の分岐点に立ち会う様は、どこかディケンズの「クリスマス・カロル」と似ている気がした。だがディケンズが、福音の見地から、考え方一つで変わる明るい未来を指し示したのに対して、本書は、考え方一つでは変わらない過酷な現実を描いている。最初現実離れした設定におやっと首を傾げたが、180度人生が好転するような結末を用意していないところがいかにも著者らしい。それでも僕らは生きていかねばならない。という意図に共感し、好感を持った。「死」を取り上げたテーマは重いが、ファンタジー小説なのですんなりと読むことが出来る。個人的に、今まで読んだ重松清さんの作品の中で一番好きな本である。 | ||||
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スポーツグラビヤ誌“Number”でも記事を書いてるし、色々なところで名前を見るので以前から気になっていた人。勢いで買ってしまった。そして、自分としては異例の速さで読み終えた。内容を知っていて買った本ではなかったが、人の生き死に敏感になっているボクにとっては自然と吸い込まれていった。父と子のコミュニケーションや家族のことなど、父が居たらボクとどんな話をするんだろうか。ボクは将来子供にどんな話をするのだろうか。色んな事を考えさせられた。 老いるということも。 う〜ん・・・。この本を読んだことが何かのターニングポイントなのかな?考えすぎかな。 | ||||
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子を失う父親。父を失う子。それぞれ、言えなかった言葉や想いがある。その言葉や想いがストレートに伝わってくる作品であり、涙無くしては読めない作品である。著者があとがきに「父親だから書けた作品」と書いている。読み手も、子を持つ父親である方が感情移入しやすいだろう。そして、子を持つ親であるなら必読すべき秀作だ。 | ||||
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この物語が単なるファンタジーでなく,強烈なリアリズムを意識させるのは,過去への旅が現在を変えるために行われるのではなく,過ぎた日々への後悔をすべて清算し,現実をあるがままに受け入れる手段になっているところ。 過去への旅の中で,末期がんで病床に伏している父親が,主人公と同じ年齢となって現れる。その対話の中で,強権をふるっていた父親が,実は弱い存在であることを主人公は知る。自身が大人になって初めて分かる,当時の父親の心情。 いまの自分の年齢当時の父親に今の自分が会って,兄弟のように街を歩いたとき,自分の方が大人びて見えるだろうか。何かを議論したとき,大人の意見を出せるだろうか。できないこととは分かっているけど,想像するだけ楽しく思える。 | ||||
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この作品に自分が34歳で出会ったということ、また3年前に父を亡くしたという経験が、よりのめり込むきっかけになったのだと思います。3組の父と息子のやりとりを、思い出すだけで涙があふれてきます。私はこの作品を読んでから、前向きに頑張ろうと思えました。ちょっと仕事に疲れている方にお勧めです。 | ||||
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評判がよく期待値が高かったのだが、たしかによく練られたストーリー展開となっており、話にはまりこんで一気に読み進んでしまった。子供がいれば、より主人公に自分を入り込ませることができただろう。 | ||||
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星は正直言うと3と4の間。でも普通に楽しめた。 でもやはり重松さんがすごいなーと思うのは、この本の内容が「過去に戻る」というものでありながら過去を変える事が出来ない事。過去に戻って変るのは自分の方です。結果的には予想した通りなんですが、これを書ききれてしまう重松さんの文才はやっぱりすごい。 大衆文学なのに心理描写も上手いんですよね、この作者。ふっとした言葉にない感情を文章にして表せてしまうんです。 | ||||
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「あらすじ」なんて前もって仕入れなくて良いから、ただ読んでみな。 素晴らしい読書体験が待っている。 どっちかと言えば、男性向けの小説なんだろう。 | ||||
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二世代の親と子の物語です。三十〜四十歳くらいで、サラリーマンやってて、息子のことと親父のことで何か思い巡らすことがある人に読んでほしい物語です。特に親父とタメの立場になり、同じ視点でものを見、話をしている場面が、一昨年親父を無くした自分を思い起こさせ、親としての悲しさと嬉しさ、やらなきゃならない親としての役割を再認識させてくれた本です。親の心子知らず、それもよし。でも子の話は聞こうと思います。 もし、子供が何考えてるのかわからなく、不安を覚えている人がいたら、読んでみてください。何かの足しになると思います。 | ||||
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ここのAmazonでのレビューなどを元に、初めて重松氏の本を購入しました。 時空を超えるファンタジー的な要素と、現実感のある親子間のストーリーを 本当にうまく融合していて、また独自性のある内容に、一気に読了しました。 実際に子を持つ親としても、親子間のコミュニケーションなど、身につまされる内容でした。 最近読んだ本の中でも、かなりのおすすめです。 | ||||
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友達に薦められて読んだ作品。主人公は38歳のサラリーマン。父親との仲、妻との問題、変わってしまった息子。あのとき自分があれをしていたら・・誰もが持っている過去の後悔について考えさせられる作品である。作品の設定がとてもおもしろい。 | ||||
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すばらしい内容でした。ワイン色のオデッセィのドライブ。 後の内容は読む人のために残しておきましょう。 私もこんなドライブをしてみたい。 是非父親と息子で読んで頂きたい本です。 | ||||
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38歳、妻に浮気され、中学受験に失敗した息子は引きこもりの家庭内暴力、本人はリストラ・・・そんな逆境にある主人公の「僕」彼とその父親。 彼とその息子の「広樹」 彼と妻の「美代子」ストーリーやテーマは、多くの方が書かれているので割愛する。身近でありながら、否、身近だからこそ気づかなかったこと。 たくさんの後悔。今が幸せでも、不幸せでも、人間長く生きていると、 後悔も一つや二つではすまないと思う。 そんな「大切な日」に送り込まれた「僕」は、当時気づかなかったことにひとつずつ気がついて、やり直しの現実を送る。しかし、それは本物の現実を変えることは出来ない。 でも本当に、そのときに戻って、先が変わらないと知っていても、やり直してみたい、と思う気持ちは心のどこかにあるのだろう。主人公は父親で、息子。 30歳代。いろいろな問題や過去や後悔を重ねて、 それでもまだ、普通なら生きていく先の長い、ちょうど中間点か、それを少し過ぎたくらいの年齢。 頑張って生きていこうと思いながら、もういいか、という気持ちも混じる、そんな年代なのだろうか。自分を省みても。若い頃にはあまり感じなかった苦味が、詰まっている。諦めたつもりで、諦めきれず、足掻き続ける。 そんな思いが、どこかにある。 この作品には、そうしたものが具現化されているように思う。主人公と歳の近い男性に是非、読んでもらいたい。ワゴンの持ち主の「橋本さん」と息子の「健太くん」の父子関係も、 良く描かれている。 | ||||
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誰もが疲れた時、どうでもよくなった時、主人公のように死という 言葉が浮かんだりしたと思う。ほんの一瞬でも。重松さんの作品は どれも身近にいるような…それは自分かもしれないし、よく知って いるあの人なのかもしれない。そういうタイプを主人公にすること が多い。だから、共感できる部分が多数ある。特に今回の作品は男 性で、子持ちの方にはすごく響く話だと思う。 どうしようもない現実を、前向きに、ありのままに受け入れるのは 難しい。けど、決して出来ないことではない。スターターはいつで も自分の中にある。そう教えられた気がする。買っても損はないと 思いますよ! | ||||
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