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変死体



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【この小説が収録されている参考書籍】
変死体(上) (講談社文庫)
変死体(下) (講談社文庫)

変死体の評価: 2.19/5点 レビュー 26件。 Fランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.19pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全6件 1~6 1/1ページ
No.6:
(3pt)

WASP

本書は、リッチモンド以前のスカーペッタのことが語られる。父のこと、軍歴のことなど。奨学金のこと、バージニア州の検屍局のポストに空きがあったこと。そのせいか、通常の活字より細い文字で、スカーペッタの深部認識が描かれている。効果のほどはよくわからないが、著者の意図は理解できる。
 最先端の技術が出てくる。巻末に断りを入れているくらいだから、著者としては、かなり前のめりになって取り組んだのだろう。オタク気質というか、アスペルガーの人たちを描くツールとしてはよかったとは思うが、物語にうまく染み込んでいるかについては、疑問がある。ヘリコプターの操縦もそうだが、物語の段取りにうまく組み込んだ流れを読みたい思いではある。
 事件は、この下巻でスッキリと終わった感じではない。次作に、いくつかの謎を引き継いでいくのだろう。
 
 レビュータイトルのWASPは、White Anglo-Saxon Protestantの略ではない。本書を読んで、内容を確かめてほしい。
変死体(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:変死体(下) (講談社文庫)より
406277142X
No.5:
(3pt)

白人律

原題はPort Mortuary。空軍基地の空港だろうか、それとも港か。わからない。軍事基地の一施設なのだろう。邦題にはそぐわない。変死体という日本語のタイトルは、小説のコアとなる遺体のことで、スカーペッタ・シリーズとしては、珍しくわかりやすく、内容に沿ったタイトルになっているのが救いだ。
 原作は2010年に出版されていて、iPhoneやiPadが出てくる。前作、核心では、スカーペッタはブラックベリーを使っていた。身の回りのもので、時代性をさりげなく入れてくる。
 途中、白人律という言葉が出てくる。人種差別的な響きがある。スカーペッタが嫌がる、差別的な言葉である。だが、その差別に巻き込まれたのか、それとも、図らずも関わってしまったのか、前編を読んだだけでは、わからない。
 変死体だけでなく、白人律、そして、フィールディングの失踪の謎が提示された。それを後編で拾っていけるのだろうか。
 物語はスカーペッタの単視点で進み、スカーペッタが感じる謎、イライラを共有することになる。
変死体(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:変死体(上) (講談社文庫)より
4062771411
No.4:
(3pt)

スカーペッタシリーズが好きなので

このシリーズが好きなので読み続けているが、うーん、まあまあかな。
変死体(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:変死体(下) (講談社文庫)より
406277142X
No.3:
(3pt)

そんなに悪くは・・・・

みなさんのレビューを読んで、

「どんだけおもしろくないのか?」

と期待して読みましたが、けっこうおもしろかったですよぉ〜。
「痕跡」あたりよりはずっとマシ。
「業火」以前のケイとベントンとは同名の別人と思えば、あの夫婦間のげんなりするようなやりとりもご愛嬌?
右肩下がりのクオリティにそろそろこっちが慣れてきた、という面もあるでしょうが、最新兵器についてのくだりなどは、ちょうど最近「暗闇の蝶」を読んでいたりもしましたので、リアリティ倍増。
相変わらずの「身内」大活躍の自給自足というか、自作自演というか、自業自得というか、とにかく、

「ナニやってんだ、この人たちはっ?!」

という煮詰まり具合がたまりません。
残り20ページあたりで、「そろそろ来るぞ・・・」と思ったとおりになる展開とか、ある意味潔いほどのマンネリズム!!
冒頭の献辞にも「まだまだ書くから、つきあってねっ」みたいな一文があったので、これはもう確信犯か、と思いましたね。
結局はみなさん、「もう読まない」「捨てた」と言いながら、このシリーズが続く限り表紙をめくってしまわれるのでは? (私のように)
なんとなく自分がちょっと『M』がかってきたかも、とすら思わせる、稀有な作品です。
変死体(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:変死体(下) (講談社文庫)より
406277142X
No.2:
(3pt)

シリーズもいよいよ終盤か!?

検屍官シリーズ第18弾。
最初はいつものようにチンタラペース。ここで脱落する人は、このシリーズを読むことには向いていない。
とにかく活字がびっしり詰った長編なので、読みきるのに根気と気力がいる。おそらく全シリーズを読み続けている読者は、そんなに多くはないだろうと勝手に思う。
『変死体』はこれまでのシリーズの中で、サービス精神に富んだ作品に仕上がったと思う。
ずっと気になっている登場人物たちのプロフィールが、かなり際どいところまで描かれているからだ。
例えば、主人公のケイ・スカーペッタの片腕ともいえるジャック・フィールデングの年齢が47歳であり、
筋肉増強剤を使用するマッチョであったり、ピート・マリーノの頭髪が禿げ頭の上にほんのちょこんと乗っているとか…これ以上書くとネタバレになってしまうが…。
言うなれば、このシリーズもいよいよ終盤に入ってきたような、そんな印象を受けるのだ。

ケイ・スカーペッタはおそらく50才を超え、更年期に指しかかったのか、初期のシリーズに濃く出ていた女性らしさや行動的なハツラツさを含めて、女性としての色気も徐々に薄れてきたように見える。
老い=魅力がなくなる…ということではない。

20年以上続いているシリーズらしく、著者も読者も作品とともにゆっくりと年輪を重ねている。
願わくば、まだまだ続いて欲しい。
変死体(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:変死体(上) (講談社文庫)より
4062771411
No.1:
(3pt)

またしても失速…

毎年、暮れの恒例行事であるスカーペッタシリーズの新作。
今年も発売日が若干遅れた様で、毎年のことながらやきもきさせられた。

今回も季節は暴風雪が吹き荒れる冬のさなか。
天候だけでなく、待ち受ける事件にも暗澹たる結末を予感させる
不穏な状況で物語が始まる。

前作と同様、ほぼ時系列通りに物語が進み、
約三日間の顛末がスカーペッタの一人称で語られる。
今回の事件も不可思議な要素を数多く抱え、推理物としての側面も
それなりに充実しているが、読者としてはそれら事件の謎とき以上に、
長年慣れ親しんできたレギュラーメンバーが抱えていた驚愕の
過去や苦悩にこそ、興味を惹かれる。
ここ数作は毎度毎度スカーペッタのみならずマリーノやベントン達も含め
多くのレギュラーメンバーの秘めたる過去が二度も三度も紐解かれまくったが、
今回もまだまだしつこく紐解きまくる。
第一作「検屍官」から20年以上読み続けてきた今、私はもうそれなりに
レギュラーメンバー達、少なくとも主人公であるスカーペッタの足跡に関しては
見聞きしていたつもりであったが、今作を読むと、ああ、何も知らなかったんだな…
と、落胆した。
この人達はどれだけ複雑な過去を持ち、どれだけの事実を封印してきたのだろうか。
正直なところ、ベントン復帰以降の各作品は全て別個のパラレルワールドの
出来事なのではないかとさえ思えるものだったが、今回は更にその上を行く内容だった。

最終的に到達した犯人と事件のからくりは驚愕に値するものだったが、事件の謎ときはいささかアッサリ気味。
奇怪な傷跡を残す遺体からは中々凶器の特定に至らずスカーペッタ達はかなり
悩まされる(この辺りの描写はシリーズ初期の雰囲気に近く、楽しめる)が、
一部でかなり話題になったモノが用いられているため、物語中盤で凶器の謎に気付いてしまう
読者も多いと思う。
ルーシーやベントン、直情的なタイプであるはずのマリーノですら、何故か
持って回ったような喋りではぐらかしたり、ほのめかしたり、ごまかしたり…
といった感じでスカーペッタを翻弄(上巻の大半が、このような展開)するので
なかなか事態が進展せずスカーペッタも読者もかなりイライラさせられるのだが、
そいうった諸々をスッキリと解消させるような終わり方では無かった。
煮え切らず、釈然とせず、モヤモヤした印象のまま終わる。
物語の後半で登場する、次世代を担う最新テクノロジーに関しては
今後のシリーズ展開にも影響を及ぼしそうな興味深い部分も多々あったが、
そういった貴重なプロットも十分には生かし切れていない印象を持った。
できれば次回作は、今作の後日談なり更なる謎解きなりを行ったうえで
それらを掘り下げるようなストーリーだと有難いなあ、と思います。
変死体(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:変死体(上) (講談社文庫)より
4062771411

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