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猫泥棒と木曜日のキッチン
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猫泥棒と木曜日のキッチンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.35pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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この作品、1番好きです! 橋本紡先生の作品が大好きですが、その中でもこの作品は、とてもとても素敵でした。 | ||||
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後読感は良いのかもしれない。 しかし登場人物の言動がいくつか突拍子もなく感じられる。 悪い意味で驚かされた場面がいくつかあった。 もっと言うとノリがファンタジー過ぎて共感ができなかった。 そういう本はそういう本としてあり、これもそういう本だと言うのであればそれまでだとは思うけれど。 | ||||
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生命の素晴らしさをサラリと教えてくれる秀作。 人生は運の悪さやハンデや上手くいかないことだらけ。 それらを受け入れてていこうと思わされる何かがこの小説にはあります。 読み終えたその時にとても優しくなれた・・・読んでよかったです。 | ||||
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途中、号泣しました。 テレビの動物特集とかで、涙が堪えきれなくなるタイプの方は、 外で読まないほうがいいと思います。 母が急に家を出た。父はすでにいない。 6歳の父親違いの弟と二人だけで残された17歳のみずき。 普通なら、きっと大パニックを起こす状況なのに、みずきは普段どおりの生活を続け、 特に不便も感じることなく、日々を過ごしている。 ふとしたきっかけで知り合った健一くん、 彼を交えて囲む木曜日の夕食の時間は、幸せですらある。 そんなものなのかな?などと思いながら読んでいくと、 やっぱり、そんなものではないんだ、とわかっていく。 悲しいことが、色々あるけど、健一と助け合いながら、 何か分からないものに、立ち向かう姿に、気持ちが浄化される。 星を一つマイナスにした理由は、母親がなんだかきれい過ぎる気がしたから。 あまりにも、子供っぽくて、純粋で、最後の最後に嘘っぽく感じてしまった。 とにかく、私にとって、初めての橋本 紡だった。 好きなのか、そうでもないのか微妙なラインだった(嫌いではない)。 これからも、買い続けるかどうか、後1冊くらい読んで、決めてみようと思った。 そんな感じの本です。 | ||||
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ひとがひととして生きていくことのもどかしさを、 本当に深く深く味わって言葉にされていて、 それ、私も思ってる、知ってるーー! って、言いたくなります。 生きていくこと、命のこと、どうしようもないこと、 でも、どうにかしたくて頑張っちゃうこと。 ひとを想うこと、許すこと、受け入れること。 きっと長くてもあと50年程しかない私の人生の中で、 どれほど味わっていきていけるんだろう。 短い間にたくさんのことを経験せざるを得なかった、 幼くとも賢く、おとなでもないみずきを思うと、 ちくりと胸が痛みますが、それもまた人生。 『是非もなし!』って、きっとこゆことなんだなぁって、 しみじみとした読後感でした。 | ||||
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お母さんが家出をした。 淡々と語られるが、そんなに簡単なこと? 読み進むと、2番目の父は家庭内暴力もあったりと、かなり悲惨な育ち方をしていたことが分かる。 こうやって今のみずきがあるのかと思うと胸が痛む。 健一も、怪我でサッカーができなくなったのに、周りが心配するよりも淡々としている。 そんな二人が出会い、コウちゃんと3人で新しい家族を築こうとする。 そんな二人が出会ったきっかけは、交差点の子猫の死骸。 子猫たちが捨てられる原因を見つけたみずきは、猫たちの救出作戦を企てた。 実際には突っ込みどころはいっぱいあります。 猫たちは鳴きわめいたりするだろうから、他の猫が警戒してしまって一度に七匹全てを捕まえるのは無理だろうとか。 どうしても懐かない猫もいるだろうとか。 救出した猫たち、まだ手術していないのに、家から出してしまうのって???だったり。 きっとあのあばさんは、また同じように猫を飼うと思います。 なら獣医や周りの人たちも巻き込んで、正しい猫の飼い方や去勢手術をする方向に持って行くべきではなかったのだろうか…などなど。 まあ、これは猫が主題ではないから、猫泥棒がなければ、お話にならないのですが…w。 あっけなく戻ってきた母、きっと彼女はまた同じようなことを繰り返してしまうんでしょうね。 でもきっとその時も、みずきはたくましく生きていくのでしょう。 みずきの淡々としながらも強く、そして優しい生き方に気持ちが良くなる一冊でした。 あとがきで作者の考え方が綴られていました。 もう暫く、橋本さんの作品を読んでみたいと思います。 | ||||
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世の中の不条理に対して僅かにでも立ち向かう勇気を持つことの大切さと、平凡だが温もりのある家族のあり方をイノセントな空気感に乗せて読み手に届けてくれる一冊。社会人になって幾らか経つ自分にはやや「子どもの火遊び」に映ってしまった部分もあるが、思い返してみると非常に普遍的なメッセージ性を持っていることに気付いて、第一章の段階で素直に素晴らしいと思えなかったことに後悔を感じた。平穏な世界観や温かいメッセージ性を持った小説が好きな方はぜひご一読を。 | ||||
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冒頭いきなり母親が失踪してしまった。 高校を卒業するまでのお金は残してあるものの まだ小さい弟と生きていかなくてはならなくなったみずき。 子どもだけ残された家庭・・・映画『誰も知らない』を髣髴とさせる冒頭だけど この作品はそこまで悲壮な感じはしない。 それよりも何とか頑張って生きていこうとするみずきの頑張りが 微笑ましかったりもする。 そこに足を汚し、サッカーを続けられなくなった健一君が登場し 淡い恋物語も展開されます。 そして道路でひき殺された猫の死骸を庭に埋めるみずきを通して 命についても考えさせられます。 全体的に淡い印象を受けるのだけれど、 内容はしっかりしていて あとでじんわり来る作品でした。 母親の身勝手を いつの間にか許してしまうみずきの度量の大きさ、 そのみずきに恋する健一君の一途さ。 なかなかの良作でした。 | ||||
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なんとも、心に暖かいものが残りました。 猫好きなら、きっと、主人公のみずきの気持ちがよくわかると思います。 内容を書いてしまうと、次に読まれる方に申し訳ないので・・・ お勧めできる1冊です。 | ||||
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橋本紡さんの本はいつも、満足感が得られます。 寂しい主人公をそのまま おいてきぼりにしないところが、すごく優しいです。みずきの行動は納得できます。私だってああしたかもしれない。 ただ世の中の隙間を、境目にいる思春期の少女が垣間見、埋めてみただけ。それはパズルのピースが合ったように自然にハマった。私の心にもハマった。 橋本紡さんは、そんな思春期の少女のように先っぽが見えない物語の糸を紡ぐのが上手だ。 そんなふうに紡がれた糸を私は、これからも手繰り寄せるのが楽しみです。 | ||||
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ある日、母親が家出をした。残されたのは、17歳の少女と5歳の弟。父親はとっくにいない。 まるで違和感の塊を見ているような印象を受けるが、それでも現実として生きていかなければいけない。 言葉にすると安易だが、現実にそれを行うことは限りなく難しい。お金に困らなくても、家事が何とかなっても。 簡単に言ってしまえば、家族と言う構成を問う物語だと思う。家にいて、ただそこに存在することが家族の定義なのか。 それとも、心のつながりを持ってこそ、家族と言うのか。 血のつながりはどうか。戸籍の問題はどうか。 一つ一つの回答が提示されるわけではないが、その答えがこの本には詰まっているように思う。 親に捨てられた子供たちと、夢を無くした少年と、住処を無くした子猫たち。 切なく苦しくなるほどの思いが伝わってくる物語。 | ||||
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終盤の内容はこれで良かったのかと思いました。もう少し母親の出る場面を増やして欲しかったし、ネタバレになるので具体的なことは言いませんが、みずきが猫にある決断をした時に私は『これでいいのかな?』と思いました。みずきが決断したことは賛否が別れると思いますが、これはこれで橋本先生の狙いだったのかもしれません。考えさせられる本でした。 全体的に見れば良かったので4つ星です。買って損はしなかったです | ||||
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題名はのほほんとしていますが内容は、今の現代社会での親子関係を平穏な高校生の生活が描かれている作品です。 あっさりと普通に家を出て行った母親。残された子ども二人はとくに困らなかった。だって母親より家事をしていたから。 とはいってもやっぱり子供は寂しいものだと思います。家事には困らないし、お金もやりくりすればどうにかなる。それでも子供は寂しいと感じる生き物です。 主にメインとなるのは猫です。それも野良猫に近い猫たち。 動物を飼うということにはそれなりの責任がついてきます。かわいいかわいいといってるだけではだめのわけで。 世の中には家で飼えなくなった猫を捨ててしまう人がいます。増えてしまうのはしょうがないことです。だって人間ほど理性がないから。 このへんの問題が心に『づん』とのしかかってきたのを覚えています。 でもこれって人間にもあてはまるのでは?と読み進んでいくとそんな疑問が思い浮かんできました。 そりゃ赤ん坊をダンボールに入れて捨てるなんてことはないと思います(ないと強く願います)。でも現実に似てるようなケースがあります。矛盾しているかもしれませんが。 ちょっとした喜びがとても幸せで大切なのではないのでしょうか。 そんなに長くないのでぜひ読んでほしいです。 | ||||
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まずはタイトルの通り、題名で買わないと決めないでほしい。「猫泥棒と木曜日のキッチン」という題名から、橋本先生の作品を知らない人はあまりい印象は受けないと思う。 けど、この本はそんな風に決め付けてしまうにはもったいなすぎるぐらい良い作品だと私は思います。 今を生きる平穏な日々。そんな中の<家族>という存在。また<当たり前>に手足を動かせること。健康に暮らせること。この本の内容はそれらのどれかが欠けている登場人物達の話です。 しかし、それらは私達人間だけが求めるものなのでしょうか?人間だけがそうあるべきものなのでしょうか? 小さな命の尊さ。それなのに、命は重いはずなのに、本当はとても軽かった。人それぞれ受け方は違うけど、もし「これが自分だったら?」とその場面ごとに自分を照らし合わせ、想像して読めば、きっと同じようなことを感じると思います。そして「猫泥棒と木曜日のキッチン」という意味もきっとわかるはずです。再度言いますが、題名だけで買わないと決め付けないでください。こういう話は苦手だ、あまり好きじゃない、という方には無理してオススメしませんが、そんな方でも、またそれ以外の方でも読んでほしいと思う作品です。 | ||||
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気がつくと電車を乗り過ごしていた。降りて引き返した方が早い。しかし、ええいかまうものかと思った。このまま山手線を一周してしまえ。読み終えて顔を上げた。車窓に平凡な町並みが広がっていた。猫泥棒の少女と少年がそこにいる気がした。悔しくなった。なぜわたしは彼らと同じ食卓を囲んでいないのだろう。 主人公は17歳の高校生みずき。彼女の視点がみずみずしい。交互に健一によるパートがある。こちらは情熱的(ホレました!)。佐藤多佳子の『黄色い目の魚』と似た構造。橋本紡という耳慣れない作家は佐藤多佳子以上の技量でこの手法を使いこなす。それぞれの視点にわずかな齟齬がある。それが登場人物自身も気づいてない彼らの内面を鮮やかに描き出している。 不思議な物語である。登場人物は皆なにかを喪失している。みずきは父親と母親。健一は左足の自由。それでも彼らはハンディキャップを乗り越えて確かな一歩を踏み出していく。彼らの歩みはたどたどしい。痛々しい。なのになぜかとても温かい。 この本を読んでいる瞬間は至福そのものだった。残り少なくなるページに脅えた。特に最終章の見事さには舌を巻く。これほど優しいエンディングは滅多に読めるものではないだろう。 | ||||
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母親が家出し、残されたのは17歳の少女と5歳の弟・・。あえて分類するなら育児放棄小説ということになるか。しかしこれが不思議と優しい物語になっている。少女はその境遇にめげることなく、子供だけの「家族」を新しく作り上げる。 「家族」とは「命」とはなんだろうか。 悲惨になりそうな話をまったく悲惨ではない軽やかな青春小説にしている著者の力に恐れ入る。 今年ナンバー1の青春小説かもしれない。 | ||||
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橋本紡ファンの方々も、橋本さんの本を読んだない方にでもお勧めできる本です。 ハードカバーなのでちょっと値段は高めですが、読んでみる価値はあると思います!! 命について、恋について綴られていて感動できる本だと思います。 | ||||
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