猫を抱いて象と泳ぐ

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評判

猫を抱いて象と泳ぐの評価:

4.37/5点 レビュー 141件。 A ランク

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平均点4.37pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全284件 221〜240 12/15ページ
No.64
(5pt)

止まらない

ドクドクあふれて止まらない作者の世界に、みるみる呑み込まれて心地いい。
食べ物の描写が巧みで、今回もマスターの作るおやつにメロメロ。
回送バスの中、猫のポーンを膝に乗せ、マスターのパウンドケーキをほお張りながら
リトル・アリョーヒンとマスターのチェスを眺める午後・・・最高。
読後の妄想も止まらない。
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.63
(5pt)

止まらない

ドクドクあふれて止まらない作者の世界に、みるみる呑み込まれて心地いい。
食べ物の描写が巧みで、今回もマスターの作るおやつにメロメロ。
回送バスの中、猫のポーンを膝に乗せ、マスターのパウンドケーキをほお張りながら
リトル・アリョーヒンとマスターのチェスを眺める午後・・・最高。
読後の妄想も止まらない。
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.62
(5pt)

不思議な世界をたんたんとまったりと

本屋大賞候補になりましたので再読しました。

この話は現実にありそうだと思える一方、幻想の中をさまようような不思議な感じで物語りは進んでいきます。まったりした進行具合だという印象ですが、悲しいことも寂しいことも面白いことも詰め込まれた物語です。
そんなもろもろのことを含みながらも、物語はたんたんと、実に客観的に進んでいきます。
小川さんの小説は、そのようなたんたんとした感じとそれによるもの悲しさというのを感じるように思います。
このお話も少しもの悲しい感じの印象でした。
しかし落ち込むような悲しいだけのお話ではなく、とても潔いきれいな物語であったと思います。

静かな場所で物語りに浸りたい方にはお勧めの一冊です。
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.61
(5pt)

不思議な世界をたんたんとまったりと

本屋大賞候補になりましたので再読しました。

この話は現実にありそうだと思える一方、幻想の中をさまようような不思議な感じで物語りは進んでいきます。まったりした進行具合だという印象ですが、悲しいことも寂しいことも面白いことも詰め込まれた物語です。
そんなもろもろのことを含みながらも、物語はたんたんと、実に客観的に進んでいきます。
小川さんの小説は、そのようなたんたんとした感じとそれによるもの悲しさというのを感じるように思います。
このお話も少しもの悲しい感じの印象でした。
しかし落ち込むような悲しいだけのお話ではなく、とても潔いきれいな物語であったと思います。

静かな場所で物語りに浸りたい方にはお勧めの一冊です。
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.60
(5pt)

自由に生きるための枠組み

自由は人間が求めるものだけれど、本当に完全な自由の下では意外に生きづらいかも知れない。例えば、重力という束縛から解き放たれたら、どこを地面として生活したら良いかも定まらなくなる。愛という概念は何ものからも自由な気がするけれど、人や動物や国という形からも自由になってしまえば愛することも出来ないかも知れない。
 だから、人間が自由を行使するには、自然法則やルールなど、世界を形作る枠組み・世界の輪郭が重要な要素となると思う。

 本作品の主人公はチェス・プレイヤーとなる少年だ。
 囲碁や将棋、チェスに代表されるゲームでは、盤上に表現される駒の動きを"宇宙"と対比させて表現する。この宇宙が人々を魅了するのは、プレイヤー全てが共通して理解できる世界だからであり、共通して理解できるのは、8×8という枠組み、そして6種類の駒が決まったルールに基づいて動くからでもある。
 これを象徴するかの様に、リトル・アリョーヒンが出会う人々は閉じられた世界の中で生きている。デパートの屋上で生涯を終えた象のインディラ。改造したバスの中で生活するマスター。地下世界にしか生活の場を求められないミイラ。小さなロープウェーでしか行くことの出来ない施設で生活する人々。だが彼らは不幸なわけではなく、その枠組みの中でそれぞれの宇宙を形成している。

 枠組みの中で人が生きるのであれば、人の生き様が枠組みをつくるとも言える。だから、チェスだけに生きるリトル・アリョーヒンの言葉は棋譜にある。しかし、棋譜だけでは伝えきれない想いも確かにある。それは、互いに駒を動かす二人が、矛盾するようではあるが、完全に同じ言葉を共有しているわけではないからだろう。
 そのずれを埋めるために、盤の外側にも世界がある。だが、リトル・アリョーヒンの世界は、チェス盤の外側を臨みながらも、棋譜の中だけで閉じた。けれども、残された棋譜から伝えられる想いは、届けるべき者に届いたに違いない。
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.59
(5pt)

自由に生きるための枠組み

自由は人間が求めるものだけれど、本当に完全な自由の下では意外に生きづらいかも知れない。例えば、重力という束縛から解き放たれたら、どこを地面として生活したら良いかも定まらなくなる。愛という概念は何ものからも自由な気がするけれど、人や動物や国という形からも自由になってしまえば愛することも出来ないかも知れない。
 だから、人間が自由を行使するには、自然法則やルールなど、世界を形作る枠組み・世界の輪郭が重要な要素となると思う。

 本作品の主人公はチェス・プレイヤーとなる少年だ。
 囲碁や将棋、チェスに代表されるゲームでは、盤上に表現される駒の動きを"宇宙"と対比させて表現する。この宇宙が人々を魅了するのは、プレイヤー全てが共通して理解できる世界だからであり、共通して理解できるのは、8×8という枠組み、そして6種類の駒が決まったルールに基づいて動くからでもある。
 これを象徴するかの様に、リトル・アリョーヒンが出会う人々は閉じられた世界の中で生きている。デパートの屋上で生涯を終えた象のインディラ。改造したバスの中で生活するマスター。地下世界にしか生活の場を求められないミイラ。小さなロープウェーでしか行くことの出来ない施設で生活する人々。だが彼らは不幸なわけではなく、その枠組みの中でそれぞれの宇宙を形成している。

 枠組みの中で人が生きるのであれば、人の生き様が枠組みをつくるとも言える。だから、チェスだけに生きるリトル・アリョーヒンの言葉は棋譜にある。しかし、棋譜だけでは伝えきれない想いも確かにある。それは、互いに駒を動かす二人が、矛盾するようではあるが、完全に同じ言葉を共有しているわけではないからだろう。
 そのずれを埋めるために、盤の外側にも世界がある。だが、リトル・アリョーヒンの世界は、チェス盤の外側を臨みながらも、棋譜の中だけで閉じた。けれども、残された棋譜から伝えられる想いは、届けるべき者に届いたに違いない。
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.58
(1pt)

なんだかなぁ〜〜

なんど呟いたことか
小川ワールドへの入国には事前審査が必要なようです
誰でも入れる所ではありません
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.57
(5pt)

安らぎと少しの切なさ

『慌てるな、坊や』
読み終わった後に、何度も思い出しては泣いてしまうマスターの言葉です。
主人公は変わった風貌の持ち主ですがそれはあくまでも1つの要素に過ぎず、物語の中心はチェスの深い、深い海にあります。それがとても心安らぐ文章で書き表されています。小川洋子先生の筆がまさに冴え渡っています。
ものすごく泣いてしまったのですが、決して嫌な気持ちにはなりませんでした。
大切な本になる、そんな気持ちにさせてくれる珠玉の物語です。
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.56
(1pt)

なんだかなぁ〜〜

なんど呟いたことか
小川ワールドへの入国には事前審査が必要なようです
誰でも入れる所ではありません
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.55
(5pt)

安らぎと少しの切なさ

『慌てるな、坊や』
読み終わった後に、何度も思い出しては泣いてしまうマスターの言葉です。
主人公は変わった風貌の持ち主ですがそれはあくまでも1つの要素に過ぎず、物語の中心はチェスの深い、深い海にあります。それがとても心安らぐ文章で書き表されています。小川洋子先生の筆がまさに冴え渡っています。
ものすごく泣いてしまったのですが、決して嫌な気持ちにはなりませんでした。
大切な本になる、そんな気持ちにさせてくれる珠玉の物語です。
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.54
(4pt)

久しぶりに小川ワールドを堪能できた

小川さんの本は全部読んでいるが、久方ぶりにこの長編には満足した。主人公の少年はチェスの天才だが、大きくなれば(大人になれば)不幸になると感じ、自らの意思で体の成長を止めて異形の容貌の人間となり、からくり人形をかぶって対局している。そして、チェス好きの老人が暮らすホームへ流れ、誰にも気づかれずに短い生涯を閉じる……。

こう書くと不幸な人間の物語にも思えるが、主人公は満足していたにちがいない。小さきもの、異形のものがひそかに湛えている美が、繊細な言葉で拾い上げられているからだ。「貴婦人Aの蘇生」にも似た、どこの国ともどの時代ともわからない不思議な時空には、甘美で確固とした世界が確かに息づいている。

小川作品には、耳とか刺繍とか数字とかスケートとか、独特のモチーフが繰り返し出てくるが、チェスが登場したのは数学の延長線上にあるためだろうか。チェス盤に描かれた棋譜が実際にメロディーを奏で、コマを動かすプレーヤーたちの恍惚とした表情が見えてくるような錯覚に、何度も陥った。じっくりと物語世界に浸ることができて、改めて本はいいなあと思わされた一冊だった。
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.53
(4pt)

久しぶりに小川ワールドを堪能できた

小川さんの本は全部読んでいるが、久方ぶりにこの長編には満足した。主人公の少年はチェスの天才だが、大きくなれば(大人になれば)不幸になると感じ、自らの意思で体の成長を止めて異形の容貌の人間となり、からくり人形をかぶって対局している。そして、チェス好きの老人が暮らすホームへ流れ、誰にも気づかれずに短い生涯を閉じる……。

こう書くと不幸な人間の物語にも思えるが、主人公は満足していたにちがいない。小さきもの、異形のものがひそかに湛えている美が、繊細な言葉で拾い上げられているからだ。「貴婦人Aの蘇生」にも似た、どこの国ともどの時代ともわからない不思議な時空には、甘美で確固とした世界が確かに息づいている。

小川作品には、耳とか刺繍とか数字とかスケートとか、独特のモチーフが繰り返し出てくるが、チェスが登場したのは数学の延長線上にあるためだろうか。チェス盤に描かれた棋譜が実際にメロディーを奏で、コマを動かすプレーヤーたちの恍惚とした表情が見えてくるような錯覚に、何度も陥った。じっくりと物語世界に浸ることができて、改めて本はいいなあと思わされた一冊だった。
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.52
(5pt)

海の中のチェスプレーヤー

タイトルを見てもどんな話なのか全く想像できなかったが、
読み終えた今では、タイトルを見るとなぜか安らぎを覚える。

チェスをしたことがない人でも、小川さんの独特な視点から
チェスの魅力的な世界がのぞけます。
アレクサンドル・アレヒンという人物もこの小説をきっかけに初めて知りました。
少年が師事したマスターの人柄や言葉は、読み手にもじんわり
心地よいあたたかさが伝わってきます。
小川洋子の世界は静かで穏やかなものだけではなく不穏な出来事も起こるのだが、
すべて受入れてしまうような寛容さがある。

小説の中に出てくる小鳥のように手の平でそっと包みこんでおきたくなるような、
愛おしいような、そんな小説。


猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.51
(5pt)

海の中のチェスプレーヤー

タイトルを見てもどんな話なのか全く想像できなかったが、
読み終えた今では、タイトルを見るとなぜか安らぎを覚える。

チェスをしたことがない人でも、小川さんの独特な視点から
チェスの魅力的な世界がのぞけます。
アレクサンドル・アレヒンという人物もこの小説をきっかけに初めて知りました。
少年が師事したマスターの人柄や言葉は、読み手にもじんわり
心地よいあたたかさが伝わってきます。
小川洋子の世界は静かで穏やかなものだけではなく不穏な出来事も起こるのだが、
すべて受入れてしまうような寛容さがある。

小説の中に出てくる小鳥のように手の平でそっと包みこんでおきたくなるような、
愛おしいような、そんな小説。


猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.50
(5pt)

手元に置いておく

読み終わるのが悲しく、結末がちゃんと腑に落ち、読んでいる間も幸せな気分になれた。
きっと手元に置いて、何度も開くと思う。

私はチェスに関しては無知だけど、ちゃんと楽しめた。
もちろん、知っていればもっと楽しめるのだろう。それが残念。
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.49
(5pt)

手元に置いておく

読み終わるのが悲しく、結末がちゃんと腑に落ち、読んでいる間も幸せな気分になれた。
きっと手元に置いて、何度も開くと思う。

私はチェスに関しては無知だけど、ちゃんと楽しめた。
もちろん、知っていればもっと楽しめるのだろう。それが残念。
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.48
(4pt)

芸術の前に人間は過酷な運命を強いられるべきなのか

バスに暮らす巨漢の師にチェスの手ほどきを受けた少年は、やがてリトル・アリョーヒンとして伝説のチェス・プレイヤーとなる。しかし彼は決してその姿を対戦相手に見せることなく、ロボット“リトル・アリョーヒン”の姿を借りて駒を握った…。

 『博士の愛した数式』で数学に秘められた美しさを見事に描いた小川洋子が今回挑んだのはチェスを言語化すること。ここに描かれているのは、円舞し、滑走し、そして跳躍する駒たちの美しい姿です。私はチェスをやりませんが、頁を繰るごとに駒の躍動するさまを確かに眼前に思い描き、心躍る思いに間違いなくとらわれました。

 しかしながらそうしたよどみなく舞い踊るチェスの優美な姿と対比して描かれるのは、リトル・アリョーヒンのあまりに痛ましい人生です。ギュンター・グラスの『ブリキの太鼓』か、John Irvingの『A Prayer for Owen Meany』の主人公を想起させるアリョーヒンの姿は、チェスという美しき詩を描くことを宿命づけられた人間のこの上ない残酷なめぐり合わせを表しています。

 そしてまた、もうひとりの主要登場人物である少女ミイラが、人間チェスで強いられた試練の、言葉を失うほどの無残な末路。
 チェスが内に秘めたその美を体現するために、人間がかようなまでに過酷に生きなければならないのだとしたら、それはどこかに誤謬があると私は感じざるをえないのです。

 そう感じながら私は、チェスに打ち込む少年を描いた映画『ボビー・フィッシャーを探して』のことを思い返していました。あれはまさにチェスの美とそれを具象化しようとする人間の拮抗と均衡を描いた見事な映画でした。あの映画の結末に私は救済と希望を感じたのです。芸術と人はかくあるべしと思ったものです。
 本書を読み終えた人には、ぜひあの映画もあわせて見て比べてほしいと強く希望します。
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.47
(4pt)

芸術の前に人間は過酷な運命を強いられるべきなのか

バスに暮らす巨漢の師にチェスの手ほどきを受けた少年は、やがてリトル・アリョーヒンとして伝説のチェス・プレイヤーとなる。しかし彼は決してその姿を対戦相手に見せることなく、ロボット“リトル・アリョーヒン”の姿を借りて駒を握った…。

 『博士の愛した数式』で数学に秘められた美しさを見事に描いた小川洋子が今回挑んだのはチェスを言語化すること。ここに描かれているのは、円舞し、滑走し、そして跳躍する駒たちの美しい姿です。私はチェスをやりませんが、頁を繰るごとに駒の躍動するさまを確かに眼前に思い描き、心躍る思いに間違いなくとらわれました。

 しかしながらそうしたよどみなく舞い踊るチェスの優美な姿と対比して描かれるのは、リトル・アリョーヒンのあまりに痛ましい人生です。ギュンター・グラスの『ブリキの太鼓』か、John Irvingの『A Prayer for Owen Meany』の主人公を想起させるアリョーヒンの姿は、チェスという美しき詩を描くことを宿命づけられた人間のこの上ない残酷なめぐり合わせを表しています。

 そしてまた、もうひとりの主要登場人物である少女ミイラが、人間チェスで強いられた試練の、言葉を失うほどの無残な末路。
 チェスが内に秘めたその美を体現するために、人間がかようなまでに過酷に生きなければならないのだとしたら、それはどこかに誤謬があると私は感じざるをえないのです。

 そう感じながら私は、チェスに打ち込む少年を描いた映画『ボビー・フィッシャーを探して』のことを思い返していました。あれはまさにチェスの美とそれを具象化しようとする人間の拮抗と均衡を描いた見事な映画でした。あの映画の結末に私は救済と希望を感じたのです。芸術と人はかくあるべしと思ったものです。
 本書を読み終えた人には、ぜひあの映画もあわせて見て比べてほしいと強く希望します。
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501
No.46
(5pt)

チェスというゲームの美しさ

『博士が愛した数式』に相通じる小説。今回はチェスを題材にしている。
野球もチェスも知的なスポーツである、ということで共通しているのかな。
チェスの方が愛好者は多いし、題材にする小説も多いのだろうが、愛情の対象とする人たちの感じは共通のような気がする。
ストーリーは淡々と進む。詐欺の場面はちょっとショックだが、それまでは、チェスというゲームの美しさを際立たせる記述で、むしろこの小説の主人公はチェスというゲーム自身であるように感じられる。
自分がその美しさのどこまでを理解できているかは心もとないが、この小説の美しさ、面白さは理解できる。
まさに自分好みの小説。
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)より
4167557037
No.45
(5pt)

チェスというゲームの美しさ

『博士が愛した数式』に相通じる小説。今回はチェスを題材にしている。
野球もチェスも知的なスポーツである、ということで共通しているのかな。
チェスの方が愛好者は多いし、題材にする小説も多いのだろうが、愛情の対象とする人たちの感じは共通のような気がする。
ストーリーは淡々と進む。詐欺の場面はちょっとショックだが、それまでは、チェスというゲームの美しさを際立たせる記述で、むしろこの小説の主人公はチェスというゲーム自身であるように感じられる。
自分がその美しさのどこまでを理解できているかは心もとないが、この小説の美しさ、面白さは理解できる。
まさに自分好みの小説。
猫を抱いて象と泳ぐ Amazon書評・レビュー: 猫を抱いて象と泳ぐより
4163277501