ねじれた文字、ねじれた路

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評判

ねじれた文字、ねじれた路の評価:

4.35/5点 レビュー 17件。 B ランク

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平均点4.35pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全25件 21〜25 2/2ページ
No.5
(4pt)

ミステリとしては弱いけれど、抑えた人物造形が魅力的です

タイトルとあらすじに惹かれて読んだ作品です。個人的にはミステリ要素にあまり期待せず、ビルドゥングズ・ロマンの色が濃い作品かなぁと予想していました。
実際には、主人公2人のどちらについても、ビルドゥングズ・ロマンというほど丹念に少年時代から現在への変化を描いているわけではありません。けれども記憶の底から一時を切り出したような表現は、饒舌すぎるよりはるかに魅力的でした。

特に主人公の一人、レイプ殺人を疑われ孤独な日々を送ってきたラリーは、アメリカの小説にはミステリ・純文学問わず多く現れる風変わりで純粋な魂を持った男性ですが、その抑えた造形がすばらしい。決して聖人化していない。善良な弱者とも言い切れない。非常に魅力的な人物です。他の人物がともすれば類型的な中で、ストーリーにリアリティを与えていると思います。

ただ、ミステリとしてはどうなんだろう...驚くような二転三転はなく、サスペンスというほどの緊張感もない。最初からそれらを求めていない私には不満もないけれど、普通のミステリ好きには物足りないんじゃないかと推測するのですが。
手に汗握るストーリーじゃないと満足しない方には不向き。ミステリをベースにした読み物をゆったり楽しむ方におすすめです。
ねじれた文字、ねじれた路 Amazon書評・レビュー: ねじれた文字、ねじれた路より
4150018510
No.4
(4pt)

アメリカ南部の現在を伝える推理小説

粗筋は紹介通りの典型的な推理小説。そこに南部の様々な人間模様を織り込んで読ませる小説。例えば主人公の2人が白人とアフリカ系でしかも舞台は偏見や差別の色濃いと言われる南部の地方なので、当然人種問題が(控えめながら)発生したり、主人公2人の家族も様々の出自を背負っていて単純に良い悪いとは言えない複雑な人生を抱えていたり、他の登場人物も被害者を含め色々な感情を秘めていたりと主に登場する人物たちの人間関係が話を牽引していく小説となっています。最初に推理小説と書きましたが、普通小説に推理小説的要素を盛り込み、アメリカ南部の現在を活写しようとした小説に思えました。作中、i Podなどが出てきてあくまで現代の南部であることを読者に強調しようとする作者の意図、アメリカ南部の現在を伝えたい為に書かれたと思われる小説であることが、個人的に印象に残りました。

ここからは作品と関係ない私論なので読まないでいいですが、最近の推理小説は昔みたいなトリックが出尽くして、代わりに小説として深化、純化する方向に進んでるように思えますが、どうでしょうか(T・H・クックの新作もそうでしたが)。私の読書量が足りず偏っているからかもしれないですが。小説として面白ければいいですが、昔の推理小説みたいに外連味のある謎解きとか今後どんどん減っていくのかと思うと多少複雑な気持ちです。
ねじれた文字、ねじれた路 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: ねじれた文字、ねじれた路 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151801510
No.3
(4pt)

アメリカ南部の現在を伝える推理小説

粗筋は紹介通りの典型的な推理小説。そこに南部の様々な人間模様を織り込んで読ませる小説。例えば主人公の2人が白人とアフリカ系でしかも舞台は偏見や差別の色濃いと言われる南部の地方なので、当然人種問題が(控えめながら)発生したり、主人公2人の家族も様々の出自を背負っていて単純に良い悪いとは言えない複雑な人生を抱えていたり、他の登場人物も被害者を含め色々な感情を秘めていたりと主に登場する人物たちの人間関係が話を牽引していく小説となっています。最初に推理小説と書きましたが、普通小説に推理小説的要素を盛り込み、アメリカ南部の現在を活写しようとした小説に思えました。作中、i Podなどが出てきてあくまで現代の南部であることを読者に強調しようとする作者の意図、アメリカ南部の現在を伝えたい為に書かれたと思われる小説であることが、個人的に印象に残りました。

ここからは作品と関係ない私論なので読まないでいいですが、最近の推理小説は昔みたいなトリックが出尽くして、代わりに小説として深化、純化する方向に進んでるように思えますが、どうでしょうか(T・H・クックの新作もそうでしたが)。私の読書量が足りず偏っているからかもしれないですが。小説として面白ければいいですが、昔の推理小説みたいに外連味のある謎解きとか今後どんどん減っていくのかと思うと多少複雑な気持ちです。
ねじれた文字、ねじれた路 Amazon書評・レビュー: ねじれた文字、ねじれた路より
4150018510
No.2
(4pt)

今年 是非とも読まれるべき一冊...とは思うが...

製材業が主たる産業のミシシッピ州の町。25年前の少女失踪事件で、少女を最後に見たことで犯人と疑われ様様な規制を
受け続けるラリー(白人)、彼と友情関係を構築しながら、人種問題も抱えラリーを見捨て離反し一旦は街を離てゆくサイラス(黒人)。
25年の時を経て、同様の事件が起こり、ラリーは撃たれ、その真相解明捜査の過程で明かされてゆく、世代を遡った確執、と
いまや警官となったサイラスの秘密...
登場人物はいずれも必死に、その日を暮らす小市民達で、小さなその町が全てで、風評に惑わされ、ラリーを苦境に追い込んだとしても
とても彼らを責める事は出来ません。ラストには衝撃の人間関係も用意され、盛り上げ方もジックリで、深秋に読むに相応しい好著であると思います。
ただ、ジックリ検討すると、そのプロット(大筋)とその衝撃的な”ラストの仕掛け”が非常にハートの『川は静かに流れ』あるいはナンシー・ピカード
『凍てついた墓碑銘』に似ていると私には感ぜられ、どうしてもfull mark (5☆)を付けること値ませんでした。

それと、これ完全な"誤植"と思うのですが、p138 & 139
スーツケースをよたよた引っ張って歩いているのはラリーではなくサイラスであると思いますが...
ねじれた文字、ねじれた路 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: ねじれた文字、ねじれた路 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151801510
No.1
(4pt)

今年 是非とも読まれるべき一冊...とは思うが...

製材業が主たる産業のミシシッピ州の町。25年前の少女失踪事件で、少女を最後に見たことで犯人と疑われ様様な規制を
受け続けるラリー(白人)、彼と友情関係を構築しながら、人種問題も抱えラリーを見捨て離反し一旦は街を離てゆくサイラス(黒人)。
25年の時を経て、同様の事件が起こり、ラリーは撃たれ、その真相解明捜査の過程で明かされてゆく、世代を遡った確執、と
いまや警官となったサイラスの秘密...
登場人物はいずれも必死に、その日を暮らす小市民達で、小さなその町が全てで、風評に惑わされ、ラリーを苦境に追い込んだとしても
とても彼らを責める事は出来ません。ラストには衝撃の人間関係も用意され、盛り上げ方もジックリで、深秋に読むに相応しい好著であると思います。
ただ、ジックリ検討すると、そのプロット(大筋)とその衝撃的な”ラストの仕掛け”が非常にハートの『川は静かに流れ』あるいはナンシー・ピカード
『凍てついた墓碑銘』に似ていると私には感ぜられ、どうしてもfull mark (5☆)を付けること値ませんでした。

それと、これ完全な"誤植"と思うのですが、p138 & 139
スーツケースをよたよた引っ張って歩いているのはラリーではなくサイラスであると思いますが...


ねじれた文字、ねじれた路 Amazon書評・レビュー: ねじれた文字、ねじれた路より
4150018510