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銀座ブルース
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銀座ブルースの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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闇市、バラック、進駐軍、街娼―。占領下の銀座で、生き延びるためにスリや密売を見逃し、時にはヤクザと通じて日々の糧を得る元特高刑事・武田。泥を啜って生きてきた男は、やがて、日本政府の駆け引きやGHQ内部の暗闘に巻き込まれて行く。小平事件、帝銀事件、昭電疑獄事件、そして、下山事件…。愛する女とのささやかな幸せを求めながらも、昭和史に残る大事件に関わることになる刑事が目にする、瞠目の真実とは―?歴史の闇に迫る、暗黒警察小説。 | ||||
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本書は6篇からなる短編集だが、中に「帝銀事件」と「国鉄総裁変死事件」が入っていたので、柴田哲孝が2つの事件を短編でどう料理するのか、その興味も手伝って読んだ。 「帝銀事件」は目新しい展開はなかったが、彼の得意とする「国鉄総裁変死事件」は簡潔にまとまっていた。 捜査一課は自殺の線に傾いており、本書にも実名で登場する「刑事一代 平塚八兵衛の昭和事件史」(産経新聞編)や「封印された文書」(麻生幾)などを読むと、地道な捜査では自殺以外に有得ないと書かれている。 松本清張の「下山国鉄総裁謀殺論」辺りから、背後にGHQ内部のG2とGSの勢力諍いの説が浮び上ってきたが、柴田は更に見返資金という利権が加味されていると判断し、実行犯は総裁の姿が消えた三越百貨店近くのライカビルにあるインドネシア産業が、全ての巣窟であると推察する。 この辺りの冴えはさすがであるが、元特高刑事の武田を狂言回しとする小説は甘い。 勿論、戦後の混沌とした情景描写に見るべき処もあるが、ストリーに深さがない。ラストなどは駆け足で無理矢理終らせた印象があり、もう少し何とかならなかったのだろうか。 | ||||
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