斧
評判
斧の評価:
4.00/5点 レビュー 12件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1〜12 1/1ページ
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斧の評価:
4.00/5点 レビュー 12件。 C ランク
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ミドルクラスの失業など日常茶飯事のことであったことにヒントを得てドナルド・E・ウェストレイクが書いたのが本書『斧』(1997年)である。
この物語の主人公バーク・デヴォアは、アメリカのコネティカット州で妻と子供2人と4人で暮らす51歳の男である。
25年間勤めていた製紙会社でキャリアーを経て今では生産部長である。
が、企業合併のためあっけなく回顧されてしまった。
専門職のバークのよな失業者は多く、製紙会社の求人に応募してきて2年が過ぎたが未だに採用されない。
これでは永久に職に就くことができないと業を煮やして彼の考えたことはユニークだった。
競争相手を6人にまで選り分けて(この方法もユニークだった)この世から消えてもらうということだ。
素人殺し屋になったバークが出たとこ勝負の殺しを、一人目、二人目とそれぞれ思わぬハプニングに遭遇しながら進めていく。
バークが臨機応変に行動するところや、心理描写などは、さすがウェストレイクだと感心させられた。
ストイックになっていくバークと妻のマージョリーとがカウセリングを受けることもストーリーに色を添えている。
本書の終わり近くでバークが、「今日、われわれの倫理規約は、目的が手段を正当化するという考えの上に成り立っている。目的が手段を正当化するという考えは不適切だと思われていた時代があったが、そういう時代は終わった。」と語っている。(P363)
主人公バーク・デヴォアを、なんとか職につかせようと読者も応援したくなるような気にさせる件であり、読みながら恐ろしくなってきます。
「チャップリンの殺人狂時代」という映画でチャップリンが、「一人殺せば殺人者で百万人殺せば英雄となる」と語るところを思い出してしまった。
家族を養うために殺し屋になったバークは、百万人も殺してはいないが、何人もの人を殺したのだから家族にとつて英雄なんだろうか?と、思いながらサイコパス小説『斧』を読み終えました。