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プリズンホテル・冬
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プリズンホテル・冬の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全34件 21~34 2/2ページ
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寒い寒い冬の季節。 山奥にひっそりと佇む、任侠団体専門のプリズンホテルは、雪に埋もれて客足も遠のくはずなのだが、またしても予約が入ってしまう。 いつものごとく訳ありの一般の客人ばかりがこのホテルにやってくるのだ…。 しかも、この物語には無縁だと思っていた「死」というものが終始付きまとう。 事故死、安楽死、病死、自殺…さまざまな死が突き付けられる。 生きたいのに生きられなかった人、死にたいのに死にきれなかった人、さまざまな事情を抱えた人がやってくる。 いつもは笑いが多いのに、今回は笑えない深刻なシーンが多い。 人生の縮図を描くように、プリズンホテルに生と死が渦巻いているように思えてしまいますね。 4巻の最終章に向けての一区切りという感じもしてしまいますが、このシリアスな感じも好きですね。 | ||||
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オーマイ・ガー、王妃の舘、きんぴか3連作、どれも「その絵が漫画のように目に浮かび、声に出して笑える」系小説の中で最強。4つの季節はどれも面白いが、自分は、この「冬」が一番好きだ。読んでいて本当に寒い季節を感じるし、4作で一番、男性好みするかもしれない。血まみれのマリアがここでも登場、登場人物の血液型が全員B型だったり、極道と登山家が、なくなった指先を見せ合うシチュエーションなんか、劇画タッチのギャグ漫画でしょう。このホテル、きっとまた泊まりに行きたくなるから、忘れた頃に読み返すべし。 | ||||
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夏秋冬春。秋の後半から木戸孝之介登場のページは飛ばして読んでます、 なぜならムカ〜とするからです。 | ||||
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まあ、面白い小説でした。 『きんぴか』に登場した、血まみれのマリアが、例のホテルにやってきます。 救急センターの仕事の合間の僅かな休息のために。 木戸は、編集者から逃げるために清子を連れてやってきます。 日本山岳界の英雄、武藤嶽男は冬山で子供を助け、ホテルに連れてきます。 プリズンホテル以外では味わえない、泣きと笑いのドラマが始まります。 『冬』は、三巻になりますが、浅田次郎さんも楽しんで書かれたのではないかと思えるほど、ギャグが冴えています。 | ||||
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やっぱりプリズンホテルは面白いなと思う一冊です。 個性豊かな登場人物たちが織りなす人生活劇が素敵です。 次回作に期待大です。 | ||||
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プリズンホテル第三作目。「冬」という題目であるため、とても繊細で、冷たくて、悲しくて、キリッと引き締まったストーリーという感じを読み終えた後に持ちました。「死」というテーマを今回は貫いていて、いろいろ考えさせられるシーン、台詞が随所にちりばめられています。・ウェートレスの死 ・マリアの勤めている救急センター ・安楽死を選択した医者 ・いじめで自殺を図る少年 ・清子/孝之介の愛の表現→「死」?・登山家の「死」に対するポリシーとても難しいテーマですが、浅田先生の筆力でぐいぐい読ませます。ただ、私の読解力がないせいもありますが、 ・マリアと医者の愛情表現のすれ違い ・孝之介の清子に対する愛情表現の異常さはどうも理解できませんでした。(あまりに非現実的。。。。?)相変わらず、読み始めると読むのを止めるのが大変な程、とても読みやすく、面白い小説であることは間違いないです。(ただ、「夏」「秋」よりは落ちるかなあ。。)あとは「春」編を読み、完結です。読むのが今から楽しみです。 | ||||
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まだ、浅田次郎を読んだことのない人も、読んだことがある人も、いつかはこの「プリズンホテル」を読まなければならない。人生の笑いと悲しみがいっぱいつまっていて、最後には涙と鼻水が一本の川となってあなたたちの顔の笑いジワの痕(あと)を流れていくことになるからだ。 しとしとと、しみじみと始まる話ではないのだ。極道がたくさん出てきて、こましゃくれた子どもも出てきて、少々荒っぽい流れもあるけれど、浅田次郎が作家として自信を持つことが出来たという一作だ。その証拠に、この第一巻である「夏」から書きはじめた浅田次郎は、最終編となる「春」までの間に、「日輪の遺産」、「蒼穹の昴」、「鉄道員」などの代表作となる名作を生み出しているのだ。 みんなこうはみえても、結構好き勝手な人生を生きてきた。 強がりもあっただろう、見得もあっただろう、世間知らずもあっただろう。自分ばっかりが強がっていてもそれは他人様から見たら喜劇であり、それがいつしか哀しみと本当の自分への愛へとつながっていくのである。 この「ドイツ教養文学をバックボーンとした泣き笑い満載の極道小説」(浅田次郎)は、時間さえあれば何度でも読み返してみたいと思うワシにとっての最強小説なのである。 | ||||
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シリーズ第三作。<冬>と言う副題に合わせてか、前作のような奇想天外な仕掛けはなく、浅田氏特有の純情路線の透明感溢れる作品で、同時に次作における大円団の伏線ともなっている。プリズンホテルを訪れる客は相変わらず様々で、各々悩みを抱えている。救命救急センターの婦長、人呼んで「血まみれのマリア」。何千人の死に直面している。患者を安楽死させた事で悩む医師平岡。数々の危機に遭遇した天才クラマー武藤。仲蔵までがガンを気にして右往左往する。"死"が一つのテーマとなっている。彼等は皆悩み、人生に疲れ倦んでいる。だが、プリズンホテルと言う異界を訪れ様々な出逢いと経験をする事で、彼等に活力と人間性が戻って行くのだ。全体をユーモアで包みながら、温かい人間観察を見せる作者の手腕である。一方、シリーズの主人公のエキセントリックな作家木戸の傍若無人ぶりは相変わらず。清子をいつものように苛めるかと思えば、少女のために縫ぐるみを繕ったりする。ハッキリ言って切れている人物である。そして、清子は前述の客達とは異なり、辛い思いをしながら、人生を諦めたりせずに、"あるがまま"に受け止める。清子こそ聖母だと思えて来る。木戸の相手が出来るのは清子だけだと読者に思わせる。そして、結末で作者が用意しているものは...。全体の構想がズバ抜けている上に、木戸や清子の性格設定、登場人物間の錯綜した関係、客達の秘められた事情、小刻みなギャグの連発によって無条件に楽しめる娯楽小説になっている。特に本作は人生に疲れ果てた人達がプリズンホテルを訪れる事で勇気を得る展開になっており、これにより読む者も勇気を与えられる快作。 | ||||
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前作に比べボリュームは少ないものの、内容は外すことなく面白かった。特に浅田氏の他作でもお馴染みの血まみれのマリアまで登場したほか、有名な登山家、(複雑な事情を有した浅田氏酷似の)小説家は相変わらず話を盛り上げてくれる。また、いじめを苦に自殺を図ろうとする少年も登場するが、いじめを苦に自殺する学生が多い中、そうした悩みを持っている学生に送りたい気持ちである。浅田氏得意の登場人物の勘違いを背景とした会話を面白おかしく描く技術は本作でも十分に発揮されており、かなり自信を持ってお薦めできる作品である。いよいよ同作の春(4巻)を読み始めるが、読み終えるのが惜しいような気持ちが生じるほどの傑作! | ||||
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「命」というものを、それぞれの立場から見つめている人たちがホテルに集まった。生きるか死ぬか、ぎりぎりの境目の患者相手に奮闘する救急センターの看護婦長。苦しむ患者から苦痛を取り去るため、安楽死させてしまった医者。いじめが原因で自殺しようとする少年。そんな人たちの心の傷をやさしく癒してくれる・・。絶望の淵に立っている者に、暖かい手を差し伸べてくれる・・。プリズンホテルはまさにそんなホテルだ。笑いの中にも、作者は命の大切さ、尊さをしっかり描きこんでいる。苦悩の中から新たな生きる希望を見い出していく人間の姿は感動的だ。生きるということがどんなに素晴らしいことか、この本は私たちに語りかけている。 | ||||
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と書くと なんか安物のテレビショッピングの紹介風になってしまいました。でも、本当に個性の塊みたいな人たちが、思いっきりエキセントリックに動き回り、泣かせる決めせりふたっぷりなのでカタルシスは十分に味わえます。第三作ともなるとアイデアも苦しくなってくるのではないかと思いきや、あらたな個性的な登場人物たちが息もつかせぬ暴れっぷりで、テンションは下がるどころか上昇一方です。今回のハイライトはブラディマリーこと阿部まりあ(ふざけた名前だよほんと)と木戸と清子のクライマックス。決め台詞がバンバンでてきて スカッとさわやかです。「信念は理屈に勝つ」とか 登山家武藤の指二本しかないじゃんけんとか、かっこ良すぎ。人間疲れたときは浅田次郎だよね | ||||
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電車の中で読むのは、声を出して笑けてくるので大変危険です!!! これでもかコレデモカと癖のある登場人物の事情がからみあって、どーしても笑えてくる。なぜ ヤクザの経営する温泉宿がある? どうして暴力作家先生は愛されているの? 訳アリの滞在客はどうなるの??? 特にこの3冊目の『冬』に出てくる「血まみれのマリア」という凄腕救急看護婦の存在がスバラシイ。この温泉宿の物語を読めば、癒されるのを通り越して底力がつけられること 請け合い♪ | ||||
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奥湯元あじさいホテル、別名「プリズンホテル」で繰り広げられるものがたり。まるで舞台を見ているかのような錯覚に陥ります。夏~春まで全巻読みましたが、個人的には「冬」が一番好きです。 | ||||
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プリズンホテルに15000人の命を救い、5000人を殺した伝説の看護婦“血まみれマリア”登場。でも、血まみれマリアって「きんぴか」のキャラクターじゃ。もしかしてプリズンホテルが立っている世界にはピスケンもいるのか? 4冊目に注目。 お客様の複雑な事情が重なり毎回ドタバタと忙しいプリズンホテル、一泊二日日程は今回も旅情たっぷり、ホロッと涙も出てきます。 キャラクターを使い回しが気になって、3冊目の冬は外れか、と疑った。しかし、秋(2冊目)はもちろん、夏(1冊目)以上に浅田ワールドに引きずり込まれるおもしろさだ。次の春で最終巻、早く読みたいような、終わってしまうのが残念な気も……。我慢できずに、すぐに買ってしまうのだろうが。 | ||||
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