悪人

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評判

悪人の評価:

4.01/5点 レビュー 407件。 B ランク

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平均点4.01pt

Amazonレビュー一覧

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全435件 421〜435 22/22ページ
No.15
(5pt)

染色体がほどけていく

悪い人っていないと思うんだ。いい人もいないんだ。犯罪をテレビのニュースで見ていてもわたしは最近そうおもう。ひとりの人間が、イコール、オール・悪い人もしくはオール・いい人か?自分で自分を100パーセントいい人、と言えますか?いえないでしょ?ひとりの人間のなかに、いい人のときと悪い人のときがあるんだと私は思ってる。ひとりの人間の染色体に、いい人の染色体と悪い人の染色体があるんじゃないかなーあ。そういうのを書いてくれたのかなー、あたしの代わりに。とさえ、思ってしまう。かゆいところに手が届く小説を、書くね、ヨシダシュウイチさんは。かいてしまうから余計にかゆくなるんだけどね。九州弁が、両親の実家を思い出せてGOOD。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.14
(5pt)

本当の悪は世間体

ヘルス嬢、出会い系の女の子、世間体を考えると少しためらってしまうような相手に対して、そんな事まったく関係なく突き進む主人公祐一。もう娘が殺されてるのに、殺した相手は出会い系でない事を祈る父親。私も普段、見栄や世間体に流されてるので、この本には本当に考えさせられた。祐一の最後の行動は最高の愛の形ですよね。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.13
(5pt)

正しい人

不条理、不義理、無秩序などの言葉があふれる今日、自分が正しいと思ったことを実行できる人がどのくらいいるのだろうか。私は・・・どうだろう?自信がない。この小説には正しい人が沢山登場する。そして、己が正しいと思った行動を取る。羨ましいと思った。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.12
(5pt)

『悪人』に恋して

私は、この作品を朝日新聞の連載で読んでいました。元保険会社勤務の私は『保険外交員』という言葉を見た瞬間に「あー、殺されちゃうんだろうな」と思いながら読み始めたのを思い出します。読み進めるうちに『祐一』のイメージが私の大好きな俳優の谷 和憲さん(JUNONボーイ)に似てるなと思い、そう思うと一番『悪人』に近いであろう『祐一』に恋に似た気持ちを抱き毎日夕刊が届くのを楽しみにしてました。特に『光代』が初めて『祐一』と会うときに自ら声をかけられず目が合ったのだから・・と相手が声をかけてくるかに身を任せそして声をかけてくれた・・という瞬間がまるで『私』を選んでくれたと思う位の胸の高鳴りを覚えました。だからと言って自分が『光代』に感情移入したのかというとそうではなく、誰か一人に感情移入するのではないが何故だか引き込まれる・・というのがこの本の特徴ではないかと思います。是非、映画化して『愛ルケ』を超えて欲しいと思います!!
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.11
(5pt)

一体、何が悪かったのか?

九州北部で起こった1つの殺人事件をめぐって、物語は淡々と進行していきます。この本の登場人物に極悪非道な人間は一人としていません。本当にどこにでもいそうな人が、ほんのちょっとした見栄やお金や欲望のために、殺してしまう、殺されてしまうという日常の中に潜む危険性をつよく感じます。一体、何が悪かったのでしょうか?敢えていうなら、間が悪かったとしか言えないむなしさがあります。しかし、最後にみせる主人公のやさしさに一条の光が見えます。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.10
(5pt)

吉田修一?・・・吉田修一!

芥川賞受賞作を読んで以来、吉田修一は大好きな作家の一人だったが、あれ、こんなおもしろい、というか、すごい作家だったけ?と驚きながら一挙に読んだ。。多様な視点が交差する長編、といえばやはり『パレード』が想起されるが、本書で展開された視点=語りの活写ぶりの見事さやプロット構成の卓越した技術を知った後では、あれは実に不器用な小説だったなと感じてしまう。恐ろしくスピーディな「カメラ・ワーク」でありながら物語の進行を追うのに苦労することのない鮮明な、どころか読み出したらとまらない身震いするような場面が次々と続き、重厚な記述ではないのにもかかわらず、なぜか個々の人物の行動や心理や訪れる出来事が非常に詳細にリアルに描かれている。ケータイから始まる物語、といえばやはり『東京湾景』が想起されるが、しかしケータイから始まる「事件」や「純愛」を説得的に構築する創作力は本書ではじめて達成されたのではないか。結局のところ「トラウマっ子」とか「負け犬」の空騒ぎじゃん、と解読されかねない(説明)要素をふんだんに盛り込みながら、しかしそのような「社会問題」とは違う小説的な次元において著者は人間模様の美醜や幸福や悲哀を書き綴った。本当にすばらしい。「悪人」。本書の主題であるそれはカッコつきであるべきだろう。カッコつきではないベタな悪人も少なからず登場し、また様々な成り行き上、悪人である一面を見せてしまう普通の人びともたびたび姿を見せるが、しかしメインの悪人はあくまでも「悪人」である。そのカッコのつき方が本書の読後に圧倒的な余韻をもたらす。私たち「善人」の「善」はどこかにいるはずの「悪人」の「悪」によって何とか成り立っているのかもしれない。そんな風に想像した。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.9
(4pt)

挿絵との相乗効果

新聞連載小説など近頃は読んだことがなかったが朝日に本作と桐野夏生の「メタボラ」が夕刊、朝刊に連載されていてたまたま読み出したらこれが面白くて毎日、新聞を開けるのが楽しみであった。新聞の連載期限のせいなのか両作とも結末はあっけなく終わってしまったような感じだったが、これを機に吉田修一の「最後の息子」「パークライフ」と読んでみた。 まあなんと「悪人」は作家としての腕を上げたことか。とても同じ作家とは思えない。ほんとうに新境地をひらいたのかもしれない。今までのふわふわした捕まえどころのないような感じが本作でついに、地に着いた表現を獲得したのではないか。 新たに単行本となったので再度読み直してみたいとは思うが、新聞連載時の見事な挿絵がない「文章」だけで読むのがちょっと不安ではある。「メタボラ」も同。
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402250272X
No.8
(5pt)

長さを感じなかった

「最後の息子」を読んだときは衝撃でした。「悪人」は「最後の息子」のときほどのインパクトはなかったけれど、今までのいくつかの作品と同様、九州弁があたたかくてぐいぐい読んでしまいました。謎解きの手法は古いけど、表現はとても新鮮だ、と思います。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.7
(5pt)

誰が悪人なのか

悪と思うことは、こうも相対的なものなのか、と思う。悪人は誰なのか?殺した人間か、殺された人間か。それとも殺した人間を憎む人間のことだろうか、またそれをあざけ笑う人間のことか。殺した者を庇う者、殺された者を中傷する者、またそんな人間たちを追い詰める者、賛同する者・・・・悪人は誰なのか、わからなくなる。ただ、殺した者に救いを、殺された者に殺されて当然だ、と思ってしまった一読者である私自身も悪人なのだと思った。物語の登場人物+読者、いったい誰が悪人なのだろうか?
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.6
(5pt)

悪人は本当に悪人だろうか

吉田修一作品が好きで、ミステリーも好きなら、これはちょっと興奮してしまう一冊です。この作品を前半・中盤・後半と分けると、前半あたりですでに犯人が分かり、後に残ったこの大量のページにはいったい何が書かれているんだろうと、訝しく思いました。犯行までの詳細が、ちょっと退屈になるくらい丁寧に書き込まれているくらいかなと思いながら期待せず読んでいたのですが、逆にどんどん引き込まれていきました。生きていると「知人」と呼ばれるひとが周りにたくさんできてくるけど、自分はそのひとたちをどれだけ知っているんだろう、とちょっと考えさせられました。また、メディアが一方的に発信する情報をただそのまま受け取る怖さにも改めて気づきました。多面的で複雑な要素で成り立っている人間性を果たして他人が断じることができるのか、断じていいものか、とても深いところが書かれていると思います。おすすめです。
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402250272X
No.5
(5pt)

聞きたいのです。

読書は自己完結するほうなので、他人の感想とか、あまり興味がない。なのに、この本を読んだ後、無性に誰かと、この本について話がしたい、と思った。なぜ、この物語のタイトルが「悪人」なのか?途中まで浮遊したままだった、この「悪人」というタイトルが、最後にずっしりと、自分の中に沈澱してくる。そして聞きたいのです。この物語で締め括られる「?」のように、誰かに聞きたくなるんです。
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402250272X
No.4
(5pt)

クライムノベル

これまでの吉田修一とは、明らかに違う。峠。殺人。ハイウェイ。灯台。逃避行。驚くほど面白くて一気に読んだ。凡百のミステリーよりもドキドキさせられたのは、作者が「事件」ではなく「人間」を描き切っているからか。失意の中での勇気。殺された娘を憶う父親の台詞が哀しく、そして強い。読後、ガツンとくる傑作。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.3
(5pt)

非常に考えさせられた本でした・・・

朝日新聞を読んでいないため、新聞に連載されていた小説ということは本を手にとって初めて知ったのですが、作者が「ようやく代表作(?自信作?)といえるものが書けた」というだけあって、非常に楽しめました。関係者の供述が其処此処に入るという組み立てられ方をしていることもあり、小気味よい展開と相俟って、あっというまに読んでしまいましたが、読み終わって、そのタイトルの意味するところ、非常に考えさせられました。読んだ方と内容について語りあいたくなる本です。
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402250272X
No.2
(4pt)

才能

吉田修一の作品は全て読んでいるが、今までの作品とは全く違う作風となっている。さりげない一瞬の描写、人物描写、そして言葉で多くを語らない。無駄な言葉がないため、あっさりとした印象を持つ人も多いかもしれないが、描かれている情景を想像させるには十分すぎる重みがある。ただこの作品は違う。内容、構成としては宮部みゆきの「理由」に近い。新しい分野でここまでの作品を仕上げてしまう作者の才能はすばらしい。もともとの作風が加われば、更に深い作品が仕上がるのではないだろうか。最後に内容について少し。人の心の中にある見栄や欲望が人を傷付ける。悪人などそもそもいない。もしそれが悪と言うのであれば、善人なんて皆無に近い。羊の群れに1匹の狼を放てっも大多数の羊は助かる。狼の群れに1匹の羊を放てば羊が助かることはない。精一杯足掻く、それだけだ。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.1
(5pt)

吉田修一がとうとう化けた!凄い1冊

吉田修一は『パーク・ライフ』で第127回芥川賞(2002年)を受賞したが、この作品から『ランドマーク』『長崎乱楽坂』を描いた時から期待大の作家だった。それは、この作家はまだまだ力を隠しているという予感だ。今回の作品では、その待っていた期待を上回る化けかたで戦慄が走った。読後、頭皮にも背中にも鳥肌が走った作品に、★5個のレベルではない。出会い系で知り合った男女に殺人という設定は、ここ最近数多くの作家が手を出している。よってこの本のその程度の気持ちで読まないでいるのは、あまりにも勿体無いし、本好きの人ならなんとしても読んで欲しいと思う。それは、この本に出てくる老若男女の描きかた、内面の感情の揺れ方のリアリティーの旨さにある。犯罪は犯した犯人だけのものではない、そんな軽く薄いものではないと思わずにはいられない。出てくる老若男女の気持ちが波動となり、大きなうねりをもってくる。読後高波に飲みこまれたかのように圧倒された。蠢く魂が1つではない、犯罪に手を染めた人に関わる沢山の人の魂が蠢いている一冊。凄い!久しぶりにやっと凄い本に辿り着いた。
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