悪人

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

悪人の評価:

4.01/5点 レビュー 407件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.01pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全435件 301〜320 16/22ページ
No.135
(3pt)

モザイク

テンポよく進む展開に回想、登場人物それぞれのインタビュー形式の語りを織り交ぜグイグイと最後まで一気に読ませる。こういう小説はそんなにない。でも、終盤が弱い。パレードもそうだったけど詰めが甘い。え?って思わせたい作者の狙いは分かるけどここまで読んできた読者に作者の狙いの先は伝わらない。最後の最後でいきなりモザイクをかけるような終わりかたではっきり言って納得いかない。なんか中途半端な読後感だけが残る。途中までは間違いなく楽しめる。それだけにとても残念な印象が残る。
悪人(下) (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: 悪人(下) (朝日文庫)より
4022645245
No.134
(2pt)

気分下降

前回、パークライフを読み、あまりよくわからなかったが、今回は評価がいいので読んでみた。物語としては、現代的なストーリーでサクサク読めたが、主人公がいまいちよくわからない、最後むなしい感じで気分が下降しました。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.133
(5pt)

人とは哀し、寂し

昔の歌の文句で[生きてることはただそれだけで、悲しい事だと知りました]ちなみにかぐや姫の赤ちょうちんなんだけど、それが頭の中で何度も流れてくるような感じだった。人とは愚かで哀しく、寂しい生き物なんだ、と改めて痛感する作品でした。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.132
(5pt)

素朴であること、ひとに真面目であること、悪人

なぜ吉田修一さんは「いま」を生きる人たちの心をこんなにもうまく描けるのだろう? この高度情報化社会の中じゃいろんな「意見」やら欲望すべき「情報」やらが垂れ流されているけど、そんなものに興味も関心も持てないのは「悪い」ことなんだろうか? 馬込光代が登場してから主人公=悪人は自分が大切にしたいモノコトに(やっと?)気付く。主人公・清水祐一がそんなにたくさんのことを望んだわけじゃないと思う。ひとがひととして尊重され、きちんと向き合いあえる関係を望んだだけだと思う。その素朴な気持ちが裏切られたときに「悪」が生まれてしまう。傑作「パレード」に次ぐ作品だと思います。舞台が著者の出身地である九州であり、方言もきちんと織り込まれているのもとても重要なことだと思います。おすすめです。
悪人(上) (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: 悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.131
(5pt)

切なすぎる

僕はこの悪人と言われる佑一を嫌いになれないし、たぶんもし僕が光代なら同じ行動をしていたような気がする。大好きな人に一緒に逃げてくれって言われたらついていきそう。(僕はね)あと被害者の佳乃っていう女は殴りたいくらいムカついた、オメエ何様のつもりだってね。最後に光代の(私はただ利用されていただけなんですね?ただ舞い上がっていただけなんですよね。)と言う詞、たぶん否定して欲しかったんじゃないかな、たった一人でも良いから。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.130
(5pt)

なんだこれは?不思議な筆力の技巧派?

吉田修一という作家は、うすっぺらーい文庫本の「パーク・ライフ」をちら見して、あまり好みじゃないな、という印象だった記憶があるだけで、ちゃんとは読んだことがなかった。でも、この本は少しは分厚かったし推理もの?だったので手に取ってみた。最初は正直、それだけの理由だった。なんだか読みにくいなぁというのが、第一印象。なんだろう、まるで新聞の記事を読むように、地の文の説明が少ない。映画でもとっているかのように、誰の立場にも立たない、全員からイーブンのスタンスで書いているというのか、誰に対する思い入れも感じられずに、すごく固くてしらじらした印象。かちかちになったトーストを噛むような気分で読み進む。・・・あれ?途中から急に、ストーリーが加速する。印象はあくまで深入りせずの等間隔なのに、自分もそれに慣れてきたのか、ページをめくる手がスムーズに。そうして止まらなくなる。最後の一行を読んだとき、ほうっとため息。主人公の立場にあえて踏み込まなかったのは、この一文を際立たせるための技巧だったのか?もしそうなら、この作家、コワイ。そうしてスゴイ。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.129
(4pt)

読みやすい、一般受けがよさそう

もともと殺人とかがばんばんでてくるミステリー系は好きではないのだが、(残酷な事件をたくさんいれることで、なりたっているようなストーリーは好まないので)この作品は、非常に落ち着いた気持ちで読めた。おそらく、保険外交員の女性が殺された事件をもとに、周りを取り巻く様々な人物の心理描写がうまく描かれていることと、一人ひとりの登場人物の個性が、「ああ、こういうひといるいる!」といった感じで身近なものであることで、とても現実的な話として、吸い込まれていくのだとおもう。殺された女性は、よくいる若い女の子という感じがして、等身大の女性を描いている感じがした。田舎から都会に出てきて、虚勢を張りたいがゆえについてしまう小さな嘘、出会い系サイトで知り合った男性をぞんざいに扱うことで成り立つプライド。殺人者になった土木作業員の男性も、寡黙で武骨、うちなる葛藤を続ける姿にも好感が持てたし、容疑者であった大学生の、薄っぺらさも、ああこういう子いるなあ・・・という感じ。時を忘れて、読書に没頭したいわ!というときに、お勧めの小説でしょう。
悪人(上) (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: 悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.128
(4pt)

面白い!だけど・・・悲しい

ぐいぐい引き込まれて、一気に読み進めることができた。それだけ、面白い。展開のテンポもよい。「悪人」を装って、周りの愛する人達をまもった主人公。でも、それはなぜ?不器用さ?愛されたかっただけ?なんだか、やりきれなくて悲しい気持ちになった。「悪人」というタイトルが、悲しく響きます。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.127
(4pt)

自分の中に潜む自分たち。

自分の中に住まわせている多くの自分。 時折、誰が本物の自分かわからなくなる。 何でこんなことができるんだろう? 何であんなことを思ったんだろう? 全部自分だということがとてつもなく怖い。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.126
(5pt)

号泣しました。

上巻は出会い系殺人なんてよくあるストーリーだなぁ、でも人間描写うまいなぁ、とか思いながら読んでいました。下巻の後半から涙がとまらず、号泣しながら読了。もともと祐一と光代のシチュエーションに弱いのもありますが。誰が悪人で、誰が善人でというよりも、とにかく心に響きました。佳乃の父の言葉、祐一の祖母の言葉も印象的でした。
悪人(下) (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: 悪人(下) (朝日文庫)より
4022645245
No.125
(3pt)

善人とは・・・?

終章のクライマックスに至って「本当の悪人は誰なのか、何かのか」という問いかけが鮮明に出てくるようになる。それに伴い内容も俄かに濃いものを帯びるようになる。悪人とは実は法律上は無実で、実際に殺してもいない増尾であり、房枝のような弱者を食い物にする健康食品会社の男たちであり、娘を失った父親に残酷なFaxを送りつけてくる見えない相手なのだ。「あの人は悪人やったんですよね?」という実に人間的な哀愁にあふれた問いかけをしているその対象である祐一は、恋人の光代を庇うべく殺意を装い、自分を捨てた母親が「十分罰を受けた」と思えるよう、「敢えて」金をせびって「やる」ような人間だ。出会い系で出会った相手から金をせびる佳乃は、霊の姿になって父親に謝罪する。何もない人生ゆえに、一時的に好きになった相手の自首を思いとどまらせ、一緒に逃げる光代は、自分が脅して逃亡の道連れにしたという祐一の証言で、世間的には堂々たる「善」に回れる。このように善悪がきっぱりと決められない人物像の中で、私にとって明らかに善だった唯一の人間は、孫、祐一の行いに心を痛め、弱者であり続けた人生を思い知らされる房枝に「ばあさんは悪かわけじゃなか、しっかりせんといかんよ。」と声をかけるバスの運転手だ。彼が完全な「善」たり得ているのは単にこの小説の中でほとんど「不在」だからだ。一番好きだったシーンの一つは、光代が祐一と逃げながら何もなかった去年の正月を思い浮かべるところだ。自分には欲しい本もCDもない、行きたいところも、会いたい人もいない・・・。また、重厚なのは、自己犠牲ということをきちんと知りながら不幸な展開で殺人に至る祐一の「でもどっちも被害者になれんたい」(単行本、p.413)という言葉である。読み始めた時は、ルポルタージュのような展開からカポーティの「冷血」を思い出したが、あっちの方はどういう「善悪」の分け方をしていたっけ?忘れてしまった。
悪人(上) (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: 悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.124
(5pt)

誰もが

「悪人」にも「悪人」以外にも為り得ること。事件は一面から捉えることが出来ないのだと、胸に刻まれた気がしました。作者の強い魂を感じた小説でした。個人的にはなんといっても房枝に声をあげるほど、泣かされてたまりません。「正しい事ばせんといかん」と。
悪人(下) (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: 悪人(下) (朝日文庫)より
4022645245
No.123
(5pt)

小説の極み。

悪人とは誰なのか?悪人とは何なのか?ラストに絶妙な心情の表現。あれ以上じゃダメだと思うし、あれ以下でもダメ。まさに小説だと思いました。映画になるみたいなので楽しみです。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.122
(3pt)

ありふれた物語

出会い系で出会いそれが純愛であるみたいな設定にかなり疑問が残った。一番いいたいのはこの二人の心情なのだろうが、被害者や被害者の父親の増尾への行動などは中途半端な説明に終わっている気がする。まあ全体として人は他人によって悪人と善人に見られうるということを言いたいのかなと思いました。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.121
(4pt)

この人は悪人なのだろうか、それとも…

若い、祖父母とひっそりと暮らす青年が、一人の女性を殺害する。田舎に暮らし、車以外特に娯楽もなく暮らす青年。その暮らしぶりは、ストイックそのもの。出会った女性に対しては、とにかく尽くす。出会いが風俗や出会い系サイトなど、どんな形であれ。不器用に尽くす彼が、どうやって女性を殺害するに至ったのか、そしてどうやって、逃げて行くのか…読み始めた時に、彼は悪人に見えました。でも読み進めて行くうちに、彼は本当に悪人なんだろうか…という疑問がわいてきました。そして読み終わった今、私たちが、実際に目にしていない事件の真髄を知ることなど、まれなのだろう、と思っています。そんなことを考えさせてくれた小説でした。
悪人(上) (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: 悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.120
(5pt)

書店員ですが

よくお客様が買っていかれるので気になって上下巻を購入しました。下巻では犯人と出会い系で知り合った女性の逃亡がメインでストーリーをドラマチックに劇的に盛り上げています。彼が殺人犯と知りつつも(たとえ殺すつもりがなくても)惹かれてしまった孤独感がある女性や幼い時に母親に捨てられそれがトラウマになっている感情表現が乏しい男性やら彼を囲む息子のように心配している叔父やお年寄り専門の健康食品詐欺にあっている気の弱い祖母等、出会い系で殺されたと中傷を受ける被害者の親族や武勇伝のように自分のやったことを語るバカ大学生やそいつを殺そうとする被害者の父親などリアルで罪の意識のない軽薄な若者もこういう輩は実際にいそうだし人間描写が相変わらず上手でグイグイ読み込まれました。表題の悪人というのはそれぞれ被害者も加害者も悪い部分がありまたあまり魅力があるとは言い難い被害者ですが幼少の頃の描写はかわいくどんな子供でも親にとってはかわいくそれは加害者にもいえることで読んでいて悲しくなりました。特に幼少時に犯人と被害者と被害者の父親が灯台であっていてくれた竹輪で一晩を過ごすエピソードが何ともやるせないです。個人的に結局、法に問われなかったバカ大学生や完全に脅迫して売りつけた悪徳商法の会社などクーリングオフも知らないで人に相談もせずおろおろする祖母に疑問を感じましたが本当の悪人は事件に関係ない悪徳商法の輩だったり罪の意識の欠如してるバカ大学生だったりと感じました。被害者もあまりにも性格が悪くどうしてもかわいそうに思えない悪人で手をくだした犯人の方が余程かわいそうに感じましたが最後の最後の行動でビックリしました。何故、あんな状況で?!逃亡してた女性を完全に自分が悪人になり庇う愛情がゆえか本当に彼の語る性癖で殺したかったのかよく分かりません。また読み返したくなりました。
悪人(下) (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: 悪人(下) (朝日文庫)より
4022645245
No.119
(5pt)

書店員ですが

よくお客様が買っていかれるので気になっていました。吉田修一さん作品のなかでは芥川賞をとったパークライフよりこちらが評判が良いみたいなので上下巻を購入し、あまりの面白さで1日半で一気に読んでしまいました。本当にどこにでもいる若い男女が田舎的環境や閉塞感や孤独感から出会い系をつかい思いがけず殺人事件へと発展していき…、表題通り悪人という悪人はでてきません。殺された被害者は私は好きではないですがどこにでもいる若い見栄っぱりな女性でやはり被害者なのに出会い系で簡単に男と寝たりしてるところで叩かれたりしてますが父母の悔しい気持ちが痛い程、かかれていて上巻ではイケメンバカボン大学生の不信な行動やらで真実を知りたいと引き込まれたり。スピード感あり心理描写や情景が上手くまるでそこにいるかの様に山あいの空気の冷たさや田舎の寂れた風景やらが浮かび上がり大変、見事です。売れてるの納得しました。
悪人(上) (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: 悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237
No.118
(4pt)

悪人とは誰か、罪とは何か

主人公清水祐一は、出会い系サイトで知り合った石橋佳乃を殺し、同じく出会い系で知り合った馬込光代と恋をし、共に逃走する道を選ぶ。 彼らが共通して抱くのは、孤独という感情。自分が何か伝えたいとき、伝える相手がいない。買いたいものも行きたいところも会いたい人もいない。その人の幸せな様子を思うだけで。自分までうれしくなってくるような人などいない。そんな状況ならば、単に出会い系で知り合った異性であれ好きになるのだろうし、それを恋と呼んでも良いと思う。そんな孤独な状況に身を置かざるを得ず、「罪人」となってしまった主人公に、強い同情の念を覚える。 また、表題にもなっている「悪人」とは、一体誰のことを指すのか。上で主人公を「罪人」と表現したのは、私が彼を「悪人」と思えないからだ。辞書を引けば、「罪人」とは、罪を犯した人のこと。「悪人」とは、心の良くないもののことらしい。 犯罪は当然悪いことだと考えれば、「罪人」はイコール「悪人」である。しかしこの小説内で何故犯罪が起きたかと聞かれたら、読者はその原因を一体誰に、或いは何に帰すると考えるだろうか? 事件の報道でおなじみの、犯人の身内や友人が語る「あんなことする人には思えなかった」というあの台詞も、「罪」と「悪」が同義でないことを示しているのではないだろうか。 罪とは何か、悪とは何か。哀れむべくは何か、憎むべきは何か。そんな作者の苦悩が伝わってきた気がした。できれば作者なりの哲学をバァンと示して欲しかったのと、もっと一人ひとりの登場人物を厚く描いて欲しかったという願望から、☆3つ。この物足りなさも、作者の魅力のひとつなのかもしれないけれど。ファンの方にはごめんなさい。
悪人 Amazon書評・レビュー: 悪人より
402250272X
No.117
(4pt)

評判通り面白い!

毎日出版文化賞、大佛次郎賞を受賞、近々映画化との評判を聞き読んでみた。上巻から一気に読んでしまう面白さ。上巻は殺人事件に直接・間接に何らかの形で関わった人達の人間性と生活を描きつつ、犯人が殺人に至るまでの過程と感情の変化が除所に明確になっていくサスペンス色が強い描き方だが、後半は、サスペンスス色は若干薄まりどちらかと言うと光代という女性との恋愛色が強くなっていく。寂しさからかアイデンティティを得るためか現実未来からの逃避からかお互い強く惹かれあっていく経過とその後の悲劇、またそこに間接的に絡むさまざまな人々の人間性とそれまでの人生。それらが巧みに絡み合い素晴らしいサスペンスと人間ドラマを作り出している。文体も読みやすくラストまで一気に読んでしまう。
悪人(下) (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: 悪人(下) (朝日文庫)より
4022645245
No.116
(4pt)

一気に読める面白さ

土木作業員の若者が保険外交員の女性を殺害した容疑で逮捕されたところから物語は始まる。そこにいきつくまでの事件になんらかの形で絡んだ人々の人間性を丁寧に描いていく。上巻はその殺人まで除所に時間が近づいていく行く過程で、いったい何が起こったのか?本当にこの土木作業員が犯人なのか?悪人は誰か?と疑問とその回答への欲求が膨らんでいきぐいぐい物語に引き込まれていく。この上巻は下巻に比べサスペンス感が強いが、単なるサスペンスではなく、登場人物それぞれの人間性が読み手の心に侵入して来悲しく痛い。とにかく読んで損はしない一冊。
悪人(上) (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: 悪人(上) (朝日文庫)より
4022645237