虚無への供物
評判
虚無への供物の評価:
7.46/10点 レビュー 13件。 B ランク
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全7件 1〜7 1/1ページ
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虚無への供物の評価:
7.46/10点 レビュー 13件。 B ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
満を持して三大奇書、私にとり最後の一冊を手に取りました。これらの作品が奇しいと謂われる所以は、読者をいつのまにかその作品の一部にとり込みんでしまうことで、読者が自らの存在を小説の終わりとともに虚構の世界に置き去りにしてしまうような錯覚に陥らせ、その存在が如何に脆く不確かなものであるかを実感させてしまうことにあるからでしょうか。
犯罪の理由は単純であれ複雑怪奇であれ、犯人にしか解らないものです、いえ犯人ですら解らないことであったりします。だから理由は何だっていいのです、人間の脳内世界では何でもありですから。なのでミステリ小説の中でどんな理由でどんな犯罪が起きても、そのまま受け入れることができるはずでした。
ところがこの作品、最後に犯行を行わなければならなかった人物と理由が特定されるとすぐさま「真犯人は…!」と人差し指を突き立てるのです。
これは現世で『御見物衆』と成り下がっていた読者への警告です。だからといって日々起こる事件や事故の当事者の苦悩を第三者がどう想像し感じればよいのでしょう。明日は我が身かと考えていても…です。60年も前の作品ですが、今こそ読んでいただきたいです。
若き日に「ドグラ・マグラ」と出会い、足下の地面がふっと消えてしまったような恐怖心に襲われ、自ら思考停止を決め込んで数日を過ごしたこと思い出しました。同じようにまたしばらく鬱々とした日々を過ごさなくてはならないかもしれません。