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【桜木紫乃】
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それを愛とは呼ばずの評価:
6.00/10点 レビュー 1件。 D ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点6.00pt
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夢が壊れたとき、何にすがるのか?(非ミステリー)
新聞連載された長編作品。文庫の裏表紙に「傑作サスペンス長編」とあるので手に取ったのだが、サスペンスでもミステリーでもない、狂気をはらんだ恋愛小説である。実業家の年上妻に先立たれ、関与していた事業から追放されて故郷の新潟を離れざるを得なくなり、東京で仕事を見つけた54歳の男・伊澤。美少女コンテストで入賞したことからタレントを夢見て釧路から上京したものの成功せず、10年間所属した芸能事務所を首になった29歳の沙希。沙希のバイト先である銀座のキャバレーで出会った二人は、それぞれの事情を抱えたまま、伊澤が販売をまかされて赴任した北海道のリゾートマンションで再会する。バブル時代に投機目的で建設されたものの失敗した、荒れ果てたリゾートマンションはまったく買い手がつかず、伊澤は鬱屈した日々を過ごしていた。そこを訪れた沙希も、釧路の実家へ帰る足取りは重く、ぐずぐずと時間を浪費していた。そこに現われたのが、20年も前にマンションを5部屋購入し、所有し続けている小木田と名乗る男だった。荒廃した夢のあとと舞台に、寄る辺ない三人が繰り広げた奇妙な物語は、思いも寄らない事態へ転がって行くことになった。夢が壊れたとき、人は何を頼りに生きて行く力を得るのか? 乱暴に言えば、人は「愛」を頼りに再生して行くのだろうが、では、その「愛」とは何なのか?を追求した作品である。従って、ラブストーリーとして読むことも可能だが、それにしてはヒーロー、ヒロインに感情移入するのが難しい。はっきり言って、読後感が良くない作品である。この作者は、もっとミステリー寄りの作品の方が楽しめる。
新聞連載された長編作品。文庫の裏表紙に「傑作サスペンス長編」とあるので手に取ったのだが、サスペンスでもミステリーでもない、狂気をはらんだ恋愛小説である。
実業家の年上妻に先立たれ、関与していた事業から追放されて故郷の新潟を離れざるを得なくなり、東京で仕事を見つけた54歳の男・伊澤。美少女コンテストで入賞したことからタレントを夢見て釧路から上京したものの成功せず、10年間所属した芸能事務所を首になった29歳の沙希。沙希のバイト先である銀座のキャバレーで出会った二人は、それぞれの事情を抱えたまま、伊澤が販売をまかされて赴任した北海道のリゾートマンションで再会する。バブル時代に投機目的で建設されたものの失敗した、荒れ果てたリゾートマンションはまったく買い手がつかず、伊澤は鬱屈した日々を過ごしていた。そこを訪れた沙希も、釧路の実家へ帰る足取りは重く、ぐずぐずと時間を浪費していた。そこに現われたのが、20年も前にマンションを5部屋購入し、所有し続けている小木田と名乗る男だった。荒廃した夢のあとと舞台に、寄る辺ない三人が繰り広げた奇妙な物語は、思いも寄らない事態へ転がって行くことになった。
夢が壊れたとき、人は何を頼りに生きて行く力を得るのか? 乱暴に言えば、人は「愛」を頼りに再生して行くのだろうが、では、その「愛」とは何なのか?を追求した作品である。従って、ラブストーリーとして読むことも可能だが、それにしてはヒーロー、ヒロインに感情移入するのが難しい。
はっきり言って、読後感が良くない作品である。この作者は、もっとミステリー寄りの作品の方が楽しめる。