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愛しき女に最後の一杯を



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【この小説が収録されている参考書籍】
愛しき女に最後の一杯を (ハヤカワ・ミステリ文庫)

愛しき女に最後の一杯をの評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

古き良きハードボイルド

現役のパイロットという異色作家の作品。経歴を生かした飛行機乗りが主役のハードボイルド小説である。
1960年のカリフォルニア。太平洋戦争でも活躍した元海軍パイロットのジョーは、戦後、友人と民間航空輸送会社を経営し、パイロットとして生活していた。ある日、親友(!)であるフランク・シナトラから「新しい恋人をハリウッドに送り届けてくれ」と頼まれた。仕方なく引き受けたジョーの前に現われたのは、かつての婚約者ヘレンだった。その翌日、シナトラからヘレンが行方不明になったと連絡があり、ジョーが探し始めると、彼女の友人が殺され、ヘレンも追われていることが判明した。一度はヘレンを見つけたジョーだったが、ヘレンは再び行方が分からなくなる。やがて、シナトラの元にヘレンの身代金を要求する電報が届いた。ジョーはヘレンを救うため、メキシコに乗り込んでいった。
かつて愛した女性のために命をかけて突っ走るヒーローが中心の物語だが、事件の背景をなすのがシナトラ、マフィア、大統領をめざしているケネディという胡散臭い連中で、その中でヒーローの想いの純粋さはまさに、正統派のハードボイルドヒーローである。セリフや独白にも、古き良きハードボイルド風味がたっぷりで、2013年の作品なのに、チャンドラーでも読んでいるような懐かしさが感じられる。
正統派のハードボイルドファン、飛行機マニアにはオススメだ。


iisan
927253Y1

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