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(短編集)

高座の上の密室



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【この小説が収録されている参考書籍】
高座の上の密室 (文春文庫)

高座の上の密室の評価: 6.00/10点 レビュー 1件。 Dランク
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(6pt)

「高座の上の密室」の感想

本書は、「神楽坂謎ばなし」の続編と言うことで、文庫書き下ろしとして刊行されましたが、前作の「神楽坂謎ばなし」は未読です。
前作は、江戸落語と落語家の話と言うことだったのでスルーしましたが、本書は、「手妻」と「太神楽」ということで、ちょっと興味があったので購入しました。

前作のだいたいの流れは、本書でも説明されているので、読んでいなくっても困らなかった・・・というよりむしろ、前作は人間関係がややこしいような感じだったので、読まなくて良かったと思っています。
ところが、前作の流れとして、少しどろどろした話が絡んで来るので、ちょっと水を差されたような気分になりかけましたが、その話はいつの間にかどこかに消えてしまいました。
おそらく、その絡みは、また次作に続いていくんでしょうね。
舞台で行われる芸事の話と、それにまつわるちょっとした謎だけで終われば楽しく読めたのですが、主人公の武上希美子の周辺で起きた出来事が突然出てくるので、ちょっとしらけた部分もありました。

それぞれの中編では、「手妻」と「太神楽」の舞台での様子が面白く描かれ、それを読むだけでも楽しかったのですが、そのうえにちょっとした謎が含まれているので、楽しく読みました。
「高座の上の密室」では、手品と手妻の違いについて理解できましたし、二重の(葛篭と舞台上の)密室状態の中で、少女が消えてしまうと言う謎も、なかなかユニークでした。
また、「鈴虫と朝顔」では、舞台上で、一人前の太神楽師としてやっていけるのかというテストをし、希美子にその判断を任されると言う話ですが、海老一染之助・染太郎さんの傘回しを思い出しながら読みましたし、その歴史にも触れることが出来て楽しかったです。

トラ
WFY887SY

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