■スポンサードリンク


さよならの手口



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
さよならの手口 (文春文庫 わ)

さよならの手口の評価: 6.33/10点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.33pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(7pt)

さよならの手口の感想

「葉村シリーズ」四作目。前作から13年振りとの事ですが、かなりの力作。次から次へと謎が増えて行き、同時に葉村の体の傷も増えて行きます。登場人物もどんどん増えて行き、展開について行くのが大変でした。前作も詰め込み過ぎだと思いましたが、今回は気分の悪い事件が3つも並行して起きてしまいます。どれもこれも酷い話で、面白いとは言い難い。悪意の人に狙われる、家族間の問題、これらの共通点は、逃げられない、と言う事でしょうか。立ち向かう葉村も大変ですよねぇ、これから良い40代が過ごせると良いな、陰ながら応援します。

なおひろ
R1UV05YV
No.2:
(4pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

さよならの手口の感想


▼以下、ネタバレ感想

※ネタバレの感想はログイン後閲覧できます。[]ログインはこちら


FSD78H58
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

「さよならの手口」の感想

葉村晶が登場する、久々の長編ミステリです。

第66回日本推理作家協会賞の短編賞を受賞した作品を収めた短編集・「暗い越流」の中にも、葉村晶を主人公にした二編の短編が収めてありましたが、これまで、葉村晶が主人公として登場した本は、「プレゼント」(1996年短編集)「依頼人は死んだ」(2000年短編集)「悪いうさぎ」(2001年長編)の三作です。
長編作品としては、「悪いうさぎ」以来となる13年振りの登場ですが、今回は文庫書き下ろしだということもあって、出版後すぐに購入しました。

話の中心となるのは、元スター女優から依頼された、20年前に失踪した彼女の娘探しです。
冒頭からチョットしたトラブルが発生し、そのことがきっかけで、元女優から娘捜しを依頼をされると言うことになりますが、その娘を探す過程で、次々に様々なトラブルや謎が発生し、それをその都度解決すると言う展開です。

登場人物が、それぞれ一癖も二癖もあるような人ばかりで、最初は、ハードボイルドのような感じで進んでいきましたが、小さな事件が上手く絡み合って、最後に事件の真相が判明するという流れで、いろんな謎が次々登場してくるので、途中で退屈することなく、楽しく読み終えました。

それにしても、話の流れと言いテンポと良い、今更ですが、さすがに上手いです。
失踪事件から殺人事件に発展し、その話の展開の中で、登場人物たちがそれぞれ引き起こす事件やトラブルが発生するといった面白さが、一杯詰まった話になっています。

話が、葉山晶の視点で書かれて居るので、一緒に事件を追って行けるというのも、読んでいて楽しかったところです。
でも、こんなのが文庫書き下ろしで提供されるとは・・・、チョット感激です。
ということで、オススメの一冊です。

余談ですが、本文中に、「三大倒叙ミステリ」の一つ、リチャード・ハルのミステリのタイトルが、東京創元社では「伯母殺人事件」で、早川書房では「伯母殺し」と訳されていると言う話がありましたが、他にも、エラリークイーンの「中途の家」と「途中の家」や、アガサ・クリスティの「アクロイド殺し」と「アクロイド殺害事件」などがあります。
早川ポケットミステリよりも、創元推理文庫の方が手頃な値段だったので、私は、両方から出版されている本は創元推理文庫の方を買っていました。そのせいで、「アクロイド殺し」というタイトルには、未だに違和感があります。

トラ
WFY887SY

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!