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終わりのない事件



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【この小説が収録されている参考書籍】
終わりのない事件 (論創海外ミステリ)

終わりのない事件の評価: 6.00/10点 レビュー 1件。 -ランク
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No.1:
(6pt)

ゆったり流れる50年代ミステリー

著者ストロングの名前は聞いたことがなかったが、戦前から戦後にかけて活躍したイギリスの作家で、日本で長編が翻訳されたのは、本作が初めてだという。40〜50年代にエリス・マッケイ警部シリーズを4作、発表しており、本作はその3作目にあたる。
主人公のマッケイ警部は、自分の本質は作曲家であり、ロンドン警視庁の警部は生きるための稼業と考えている芸術家気質の探偵というユニークな設定。したがって、その捜査も危険なアクションや地道な聞き込みなどとは無縁で、どちらかといえば、アームチェアディテクティブ。相棒となる、地方警察勤務のブラッドストリート警部とのコンビで、優雅に推理を進めていく。
本作では、若い女性の連続失踪事件と諜報機関からの情報漏えいがストーリーの二本柱となって展開されるのだが、犯人は? 動機は? というミステリーの本質より、登場人物たちの人間ドラマの方に力点が置かれているようで、物語はゆったりと流れていく。作中で重要な役割を果たす死体の謎が、最後まで解明されなかったり・・・。でも、そんなことは気にしないで、ゆるくておだやかなミステリーの世界を楽しんだ方がいいだろう。

iisan
927253Y1

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