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【岡嶋二人】
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どんなに上手に隠れてもの評価:
7.50/10点 レビュー 2件。 B ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点7.50pt
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
安定の出来栄え
『99%の殺人』ではITを使った殺人、『クラインの壷』ではVRなど、時代を先取りする作品を出してきた岡嶋二人だけに今回は何か?と期待して読んだ一冊。得意の誘拐事件を軸に、今回は広告や報道がテーマ。あまり誰が犯人かというより、トリックに主眼を置いているように思いました。相変わらず読みやすく、また今回は抜群とまではいきませんが、安定の出来栄えでした。
どんなに上手に隠れてもの感想
売り出し中の新人歌手・結城ちひろ。彼女はゼネラル・フィルムの新商品『パチリコ』のイメージキャラクター。その日はテレビ局でCM曲を唄う予定だった。同日、警察に結城ちひろ誘拐の匿名電話がかかった。多くの人が出入りするテレビ局で、人目をひくタレントの誘拐などありえない。そう思った矢先、結城ちひろが誘拐された。彼女を心配する両親やマネージャー。被害者保護と犯人確保を狙う警察。しかし、被害者がタレント故に、関係者はそれだけではすまなかった。芸能プロ・広告業界・スポンサーそれぞれの思惑と駆け引き。そしてそれに踊らされる大衆によって捜査は混乱した。はたして犯人はどうやって白昼堂々、タレントを誘拐し身代金を得たのか。そのトリックは、そして犯人は―・・・あらすじにある通り、誘拐ミステリです。今回の舞台はコンピュータでも競馬でもなく、テレビ・広告業界。本作は誘拐トリックだけが主軸ではないと思います。「何故」犯人は人目をひくタレントを誘拐したのか。「何故」犯人はこのようなトリックを用いたのか。それも勿論重要なポイントです。しかし、それと同じくらい、テレビ・広告業界の危うさやえげつなさがえがかれています。関係者はなかなかに下種で、人命・人権より宣伝・視聴率が重要な様子も結構本作の幅を占めています。関係者の思惑に邪魔され、警察はストレートに犯人追跡が出来ません。しかし、そういった駆け引き・思惑は犯人・トリック推理の目くらましだけではなく、鍵にもなっています。ただ、二点ほど気になることがあります。まず、犯人の動機が弱い気がします。次に、犯人の狙いやトリックは緻密なのに、狙い通りに人が動くかは運であり、その運の要素がかなり重要な点です。緻密な割に運要素が強いというのは矛盾している気がします。とはいえ、関係者の思惑により事件は二転三転し、非常に面白いです。トリックの面白さは勿論、テレビ・広告業界の裏側も緻密にえがかれています。さすが「人さらいの岡嶋」だと思える作品です。 ▼以下、ネタバレ感想
『99%の殺人』ではITを使った殺人、『クラインの壷』ではVRなど、時代を先取りする作品を出してきた岡嶋二人だけに今回は何か?と期待して読んだ一冊。得意の誘拐事件を軸に、今回は広告や報道がテーマ。あまり誰が犯人かというより、トリックに主眼を置いているように思いました。相変わらず読みやすく、また今回は抜群とまではいきませんが、安定の出来栄えでした。