藤原氏が設立した施薬院の仕事に、嫌気が差していた若き官人・蜂田名代だったが、高熱が続いた後、突如熱が下がる不思議な病が次々と発生。

直木賞作家が描く、珠玉の短編集。 清水寺の稚児としてたくましく生きる花月。

すべてに裏切られても、己を信じて生きる 江戸から明治へ。人々の哀歓を描く本格時代小説 ご一新から五年。

七世紀終わり。国は強大化する唐と新羅の脅威にさらされていた。

第165回直木賞受賞作！ 巨星・河鍋暁斎の娘として、 明治大正の動乱を真っ直ぐに生き抜いた 女絵師・暁翠の一生。

時は天平宝宇年間。藤原清河の家に仕える高向斐麻呂は14歳で大学寮に入寮した。

時は藤原道長が権勢を誇る平安時代。若き仏師・定朝はその才能を早くも発揮していた。

緻密な構図や大胆な題材、新たな手法で京画壇を席巻した天才・伊藤若冲は、なぜ奇妙な絵を生涯描き続けたのか――。

紫式部が生きた平安中期を描く、豪華絢爛宮中絵巻。

あの山は命の輝きを永遠に宿し続けるいのちの山―― 江戸後期、弘化年間。

聖武天皇の御世、後宮で働くべく阿波国から上京してきた若子。

「源氏物語」に隠された、或る夜の出来事。

平安時代中期。天皇の従兄である仁和寺僧・寛朝は、己の楽音を究めるため、幻の師を追って京から東国へ下った。

大宰府が朝廷に贋物を献上!? 都から配流中の道真は、疑惑を晴らす秘策を……。 左遷暮らしをユーモラスに描く歴史小説。

時は7世紀。

右大臣だった菅原道真が大宰府へ左遷された。悲憤慷慨する彼にお相手役の保積もお手上げ。

京都鷹ヶ峰にある幕府直轄の薬草園で働く元岡真葛。ある日、紅葉を楽しんでいると侍同士の諍いが耳に入ってきた。

新小岩の路地裏にある居酒屋・米屋。

師走も半ば、京都鷹ヶ峰にある藤林御薬園の懸人、元岡真葛のもとを亡母の実家、棚倉家の家令が訪れた。

『京都はんなり暮し』から15年ぶり、 作家デビュー後は初となる澤田瞳子氏のエッセイ集。 生まれ育ち、今も暮らす京都。

必死に足掻いて生き続けるのさ。この国の政がどうあろうともーー。

舞台はなんと女子刑務所! 「後悔病棟」「希望病棟」に続くシリーズ第三弾! 神田川病院の“金髪女医”太田香織と看護師・松坂マリ江は、ひょんなことから女子刑務所に派遣される。

東海道の要所、箱根山。

主人公が江戸の切り絵図製作に携わる「切り絵図屋清七」、古本屋に集まる噂を追って主人公が真偽を〝見届ける〟 「見届け人秋月伊織事件帖」、女たちの愛の姿を炙り出す傑作人情譚を収めた「雪の果て　人情江戸彩時記」、 雇われ用人が武家などの建て直しを図る「渡り用人　

小舞藩が大火に見舞われた。執政たちの対応が遅く、苛立ちを募らせた樫井透馬は、側近の新里正近らと人々の救済に奔走する。

呉服屋の箱入り娘が、着物の力でよろず解決 お江戸お仕事小説の新定番! 江戸は西河岸町の呉服屋・常葉屋は、「ここにしかない品がある」と着物に五月蠅い江戸っ子たちにも評判お店。

延暦十九年。駿河国司の家人・鷹取は、軍馬を養う官牧で己の境遇を嘆く日々を送っている。

光源氏の養女は、お転婆娘だった(「やんちゃ姫 玉かつらの巻」田辺聖子)。放浪の僧侶が秘めた懊悩とは(「髪」瀬戸内寂聴)。

最低亭主から逃げた女房は江戸の離縁請負人のもとで働くことに。

優雅な余生を送るはずの隠居家は、今日も子供たちで大にぎわい。

江戸の華〈祭り〉をテーマに人気時代小説作家が競作! 宮部みゆき「三島屋変調百物語」の最新作など、読み応え十分のアンソロジー。

葉室麟が遺した幻の作品が蘇る――。

江戸は神田の袋物屋・三島屋は風変わりな百物語で知られている。語り手一人に聞き手も一人。

一人の武士の遺骸が河岸で見つかった。男は村塾の教師・梶与五郎。

直木賞作家の真骨頂! ほっこり笑えてじーんと泣ける江戸人情物語 巣鴨で六代続く糸問屋の主人を務めた徳兵衛。

武士から菓子職人に転身した変わり種の主、治兵衛。父を助ける出戻り娘、お永。

江戸国からの阿片流出事件について、日本から査察が入った。団長は大御所議員の印西茂樹。

小学生の百音と統理はふたり暮らし。朝になると同じマンションに住む路有が遊びにきて、三人でご飯を食べる。

真心を学び、患者と向き合う少女の感動の成長物語! 「お父つぁん、おっ母さん、もうすぐ私もいくからね」 流行り病で両親を亡くし、奉公先のいじめに耐えきれず、川に身を投げたお葉。

小学校の教員を辞め、実家のパン屋で働く三吾は、店でみかける少女が気にかかっていた。

さちの友だち、おとみが母親に捨てられた!? 境遇が移り変わっていく幼い少女たち。 物語を彩るのは、初夏の上菓子三品。

「ワぁ、ゴッホになるッ！」 1924年、画家への憧れを胸に裸一貫で青森から上京した棟方志功。

誰も知らなかった湯川(ガリレオ)の秘密 南房総沖に、男の銃殺死体が浮かんだ。

神社に詩集を置かせてくれと頼んできた女子高生の佑紀奈には、玲斗だけが知る重大な秘密があった。

川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。

気鋭の歴史作家が描き出す、聖武天皇の真実! '756年、大仏建立など熱心に仏教政策を推進した首(聖武)太上天皇が崩御する。

8歳の清少納言は、帝の后である17歳の中宮定子様に仕え始めた。

政略結婚から少女を救うのは、姫様人形! 両国の見世物小屋で真実を見抜くと評判の姫様人形・お華と、人形遣いの月草。

天文年間、小土豪が群雄割拠する中国地方で没落した宇喜多家の嫡男・八郎は、その器量を見込まれ、豪商・阿部善定のもとで父母とともに居候していた。

かつて一刀流道場の四天王と謳われた勘定方の瓜生新兵衛は、上役の不正を訴え藩を追われた。

江戸の町で女が次々と殺された。

天領の豊後日田で、私塾・咸宜園を主宰する広瀬淡窓と、家業を継いだ弟・久兵衛。

この町の誰が”顔を変えた殺人者”なのか? 時は、戦後間もない昭和22年。

騙されて江戸に来た13歳の少女・お末の奉公先「鱗や」は、料理茶屋とは名ばかりの三流店だった。

天性の色彩感覚を持ち、色のことになると寝食忘れてしまう江戸っ子・お彩。

江戸深川の菖蒲長屋で、医者である父・松庵の仕事を手伝うおいちは十七歳。