江戸で噂の、「持つ者は子宝に恵まれる」という宝船の絵。

江戸は神田の袋物屋・三島屋は風変わりな百物語で知られている。語り手一人に聞き手も一人。

ごめんくださいまし──。宝永七年の初夏、下野北見藩・元作事方組頭の家に声が響いた。

嘘も真実も善きも悪しきも、すべてが詰まった江戸怪談の新骨頂! 江戸は神田の三島屋で行われている変わり百物語。

親子の救済、老人の覚醒、過去の自分との出会い、仲良しロボットとの別れ……淡く美しい希望が灯る。

おちかに代わり三島屋次男坊・富次郎が新たな聞き手に。心揺さぶる極上の江戸怪談、新章突入─。

彼は江戸時代における隠れたシャアロック・ホームズであった―。雪達磨の中から発見された死体。

17歳のおちかは、ある事件を境に、ぴたりと他人に心を閉ざした。

近江屋藤兵衛が殺された。下手人は藤兵衛と折り合いの悪かった娘のお美津だという噂が流れたが…。

１７音の奥に潜む誰も知らない物語。

湯治旅の帰途、若夫婦が雨で足止めになった老女との相部屋を引き受けた。

痒み止めの新薬「王疹膏」を売り出していた瓶屋の主人、新兵衛が斬り殺された。

父の汚名をそそぎたい。そんな思いを胸に秘めた笙之介は…。

盆市で大工が拾った迷子の男の子。

時は元禄、東北の小藩の山村が、一夜にして壊滅した。隣り合い、いがみ合う二藩の思惑が交錯する地で起きた厄災。

夜な夜な江戸市中に出没する辻斬り「かまいたち」。町医者の娘おようは、夜おそく父を迎えに出て、かまいたちに出会ってしまう。

「殺し屋が来て、兄さんを殺してしまったんです」―江戸・深川の鉄瓶長屋で八百屋の太助が殺された。

佐吉が人を殺めた疑いで捕らえられた。しかも殺した相手は実の母、葵だという。

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。

宮部みゆきさんの書き下ろし短編「人・で・なし」を読んだ辻村深月さんが「ママ・はは」を書き下ろし、その辻村さんの短編を読んだ薬丸岳さんが「わたし・わたし」を書き下ろし…バトンは東山彰良さん、宮内悠介さんへ。

離婚した杉村三郎は私立探偵事務所を設立。

「宮部みゆき流ハードボイルド」杉村三郎シリーズ第5弾。

三島屋伊兵衛の姪・おちか一人が聞いては聞き捨てる変わり百物語が始まって一年。

元警察犬で現在は蓮見探偵事務所の用心棒ならぬ用心犬・マサが、加代ちゃんやその家族、前作で亡くなった高校野球のヒロー諸岡克彦の弟・進也も加わった面々と活躍する、マサの語る事件簿をこれも新装版で。

一度にひとりずつ、百物語の聞き集めを始めた三島屋伊兵衛の姪・おちか。

真っ赤な朝焼けの中、娘が一陣の風とともに忽然と消えた。居合わせた父親が自身番に捕らえられるが、自ら命を絶ってしまう。

人の業がなせる、恐ろしくも切ない怪談話の語り部・宮部みゆき。

加賀様は悪霊だ。丸海に災厄を運んでくる。

蓋を開けたら災いが降りかかるという堪忍箱とは…。

死んだはずの人間が生き返る「死人憑き」が本所深川で起きた。

毎年、九月末になると「白河庭園」で行われる、虫聞きの会。

本所深川をあずかる回向院の旦那こと、岡っ引きの茂七が、下っ引きの糸吉、権三とともに摩訶不思議な事件の数々に立ち向かう。

雅男は、サッカーが好きなごくふつうの中学生。

インターネット上に溢れる情報の中で、法律に抵触するものや犯罪に結びつくものを監視し、調査するサイバー・パトロール会社「クマー」。

人情の深さに触れる100分間。

事件はなぜ起こったか。殺されたのは「誰」で、いったい「誰」が殺人者であったのか―。

高校野球界のスーパースターがガソリンを全身にかけられ焼死するというショッキングな事件が起こった。

中学3年の尾垣真が拾った中世ヨーロッパの古城のデッサン。

千吉親分の文庫屋が火事だ！現場に駆け付けた北一が見たものとは。

江戸・深川の料理屋「ふね屋」では、店の船出を飾る宴も終ろうとしていた。

嵐の晩だった。雑誌記者の高坂昭吾は、車で東京に向かう道すがら、道端で自転車をパンクさせ、立ち往生していた少年を拾った。

若だんなが行方不明になり、長崎屋の不運が幕を開けた。

妻のお和歌が子を宿した麻之助。

小間物問屋「遠野屋」の若おかみ・おりんの溺死体が見つかった。

【第166回直木賞受賞作】 どんな攻めをも、はね返す石垣。 どんな守りをも、打ち破る鉄砲。

優雅な余生を送るはずの隠居家は、今日も子供たちで大にぎわい。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

マンションの屋上からの飛び降り、地下鉄への飛び込み、そしてタクシーへの飛び出し。

本能寺の変より四年前。織田信長に叛旗を翻し有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起こる難事件に翻弄されていた。

遥か昔、神郷からもたらされたという奇跡の稲、オアレ稲。ウマール人はこの稲をもちいて帝国を作り上げた。

失恋からコンピュータ犯罪の片棒を担ぐにいたる微妙な女性心理の動きを描く表題作。『火車』の原型ともいえる「裏切らないで」。

親子三代で菓子を商う「南星屋」は、売り切れご免の繁盛店。

その幇間と遊んだ客はなぜか数日以内に非業の死を遂げる。紙問屋大松屋の若旦那が溺死。

レベル7まで行ったら戻れない―。謎の言葉を残して失踪した女子高生。

「皆さん、お静かに。動かないでください」。

あの屈強な佐助が血だらけになって、犯人は小鬼の鳴家だってぇ？　 菓子職人・栄吉の新作あられの味見会は見合い話を摑む場になっちゃうし、 若だんなと妖は摩訶不思議な怪異に遭遇、 おまけに若だんなは独立する奉公人の世話をしろと命じられちゃった！