小さな雑貨卸売会社に勤める28歳の会社員。毎日、目の回るような忙しさだが、その奇妙な電話は、仕事中にかかってきた。

人間って、本当に馬鹿だわ。見当外れのことでわざわざ、私たちを駆り立てて…。

突如、大地震に襲われた“町”。道路が遮断され、15軒の家が完全に孤立した。

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。

森はすべてを見ていた。

大財閥永山家の屋敷には、女当主・志津の70回目の誕生日を祝うため、家族が続々と集まっていた。

もし、私の声が母に似ていなかったら、何も起こらなかったかもしれない。でも、そんなことを今さら言ってみても仕方がない。

赤ん坊のときに捨てられた美帆。だが、心優しい治子に育てられ、すくすくと成長した。

結婚早々、夫の前妻の息子・正実(11歳)と二人きりで三日間過ごすことになってしまった新妻の紀子(24歳)。

時々物思いにふける癖のあるユニークな猫、ホームズ。血・アルコール・女性と三拍子そろってニガテな独身刑事、片山。

北里財閥の当主浪子は、19歳の一人娘、加奈子に衝撃的な手紙を残して急死した。

早川一家は母が泥棒、兄が殺し屋、妹が詐欺師で弟が警察官、そして唯一みなの秘密を知る圭介が弁護士、という奇想天外な家族だ。

N大ワンダーフォーゲル部、秋のキャンプ。奥多摩の山中に白い雨が降った。

サラリーマン・利根は、大学時代の同級生・野川からドイツ土産に“ベルリンの壁のかけら”を受けとった。

反政府的な立場を貫いたために、国を追われた人気作家・三宅。

押しに弱く、彼氏の坂西と別れられず困っていた歩美。

こんなはずじゃなかったのに――。平和な日常が反転する傑作短編集。

雪に埋もれた別荘で、ひとりひっそりと暮らす作家・伊波伸二。彼のところに、記憶をなくしたという美少女が迷い込んできた。

高級老人ホームに入居する婦人の野々山あすかと、窃盗をくりかえし裏社会に生きる久米明日香。

経営コンサルタントとして活躍する山上忠男の前に、かつての恋人・美沙が現れた。「私の恋人を助けてほしいの」と―。

今日、パパが死んだ。昨日かもしれないけど、私には分らない。

生まれ故郷に帰ってきた女性。

山間の温泉町へ向かった列車から八人の乗客が消えた。

「受け取っていただけますか？」 お金を返そうと「あいつ」が追いかけてくる！ 最終電車が迫っている。

名門女子学園に赴任した若い女教師はいきなり夜の池で美少女を救うことになる。

「探してくれ、熊の人形を。

林の中の古びた洋館―それが私立野々宮図書館だ。ここに所蔵されている本は、どれも犯罪や事件に関係のあった本ばかり。

16歳の女子高校生・令子は、ある夕暮れ時の小径で、白いドレスの女性と出会う。

辻山は探偵事務所に勤める43歳。責任感もありまじめだが、やることはドジばかり。

広告代理店に勤める坂巻里加。仕事のオニといわれているけれど、本当は見知らぬ男とホテルに行ったりもしている。

一度しかない16歳の夏、私とママは再び海辺の別荘にやってきた。3年前にあの「事件」が起こった場所だ。

見栄でついた噓のせいで、 殺人事件に巻き込まれる! 「彼女が不治の病であと半年の命なんだ」 高校一年の酒井健一が見栄を張ってついた噓は、 クラスメイトから同情され、 ついにはカンパ金まで渡されることに。

片山晴美が受付嬢になった【新都心教養センター】で事件が…。

二十五歳のOL・宮川佐知子は両親を亡くし、弟の親代わりを務めてきた。その弟・秀一が人をはねてしまった。

密かに“切り裂きジャック”に憧れる平凡なサラリーマン・平田正也。

東京の大学へ入って一人暮しがしたい―。

洗濯機で女性が感電死する。製造元のK電気工業は欠陥を認めず、非難される。

祐子の母は、父を裏切って家出をした。それを苦にして、父は自殺してしまう。

ラテン語で書かれた日記に手がかりが!?ベテラン警部の入江は、少女と出会い、失踪した彼女の父の行方探しに乗り出した。

その日、郁子が小学校から帰ると、お姉ちゃんが死んでいた。そして通夜の晩、死んだはずの姉から告げられたショッキングな事実。

早川一家は母・香代子が泥棒、長男・克己が殺し屋、次男・圭介が弁護士で、三男・正実が警察官、そして長女・美香は詐欺師という奇想天外な家族だ。

19歳の女子大生・真鍋今日子は、恋人木村の甘い囁きを頼りに、心中をほのめかす書き置きを残し、失踪した。

島中瞳は活発で勇敢な女子高生。T学園のオーケストラでヴァイオリンを担当している。

完全犯罪なんてカンタンさ！1滴で致死量。体内に入って24時間後に効き目があらわれ検出不可能。

拾った宝くじが一等二千万円に当せん!偶然、手に入れた「幸福」をきっかけに、団地に住む三二歳の平凡な主婦・早希子はさまざまな出来事に巻き込まれていく。

大学の写真部に所属している佐古川綾子が撮った1枚の写真の中に、写真部顧問・衣笠教授の行方不明だった息子が写っていた。

あの人、死のうとしている―。

伊原ユリ、四十一歳。夫は目下入院中。

売れないシナリオライターだった大多の毎日は、人気女優あやめの主演ドラマを手掛けることで、一転する。

因縁めいたつながりのある人々が集った“高原ホテル”。法廷で決定的な証言をし無罪をもたらした女性と結婚した千葉。

ひとつのペンネームで小説を共同執筆する4人の男たち。元新聞記者で取材専門の景山。

家族旅行先で、入水自殺を図ろうとした“AYA”を助けた爽香と明男。

木立ちに囲まれた静かなペンション“三人姉妹”。

深夜、自宅の電話が鳴った。「今、踏み切りのそばなの。