マニエリスムの第一人者、高山宏に 「混沌の只中にコンパスをもって自閉し、 生じつつある事態を却って怜悧に観察し、計量し、構築する 珍らかな知性タイプ、感性タイプをマニエリスム、 その族(やから)をマニエリストと呼ぶ」と言われた、 マニリス

芸術を愛し、血を見ることの嫌いな神出鬼没の怪盗S79号―。その手口は摩訶不思議と言うほかはなかった。

13時13分13秒、街から人が消えた。無人の東京に残されたのは境遇も年齢も異なる13人の男女。

テーマは「名探偵」。新本格ミステリブームを牽引したレジェンド作家による書き下ろしミステリ競演。

東京郊外の都市で一刀彫りの郷土人形を作る旧家に嫁いだ女性が次々に不審な死を遂げる。

テーマは「館」、ただひとつ。 今をときめくミステリ作家たちが提示する「新本格の精神」がここにある。

五つの時計／白い密室／早春に死す／愛に朽ちなん／道化師の檻／薔薇荘殺人事件／二ノ宮心中／悪魔はここに／不完全犯罪／急行出雲／の十編を収録。

テーマは「館」、ただひとつ。今をときめくミステリ作家たちが提示する「新本格の精神」がここにある。

神紅大学ミステリ愛好会に所属する葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究会の夏合宿に興味を抱き、同じ大学に在席する美貌の探偵、剣崎比留子と共に紫静荘を訪ねた。

天保十年。尾張藩江戸下屋敷で催された正月の祝いで余興を演じた角兵衛獅子、みつと文吉。

旧友を訪ねるため、カサブランカ行きの飛行機に乗った片島は、機内で日本語が堪能なフランス人女性エレーヌと知りあう。

かつて『奇想天外』という雑誌があった。

本格ミステリの金字塔『占星術殺人事件』での登場以来、難事件をいくつも解決し、相棒・石岡和己とともに、愛されてきた名探偵・御手洗潔。

来条美箱は、就寝前に“カヴァハイ”という飲み物を飲んで不思議な夢をみた。ホテルの一室での密室殺人。

音澄陶磁の御曹子・忠行の結婚披露宴にどこからか忍びこんだ黒猫が、卓上に飛び乗り不気味な鳴き声をあげた。

かつて『奇想天外』という雑誌があった。

19世紀末、大英帝国の首都ロンドン。謎の殺人者「切り裂きジャック」による連続殺人事件が街中を恐怖に陥れていた。

若き柔術家・織口哲が鹿児島から上京し一週間、何者かによって睡眠薬を嗅がされ山間の崖から突き落とされた。

”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。

洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との繋がりだった鈴木誠。

18世紀ロンドン。外科医ダニエルの解剖教室からあるはずのない屍体が発見された。

階段から落ちた恋人・亜矢子は意識不明のまま昏睡状態に陥る。

就職しアパートで一人暮らしを始めた清水真弓は、絶えず隣家からの視線に晒されている感じに悩まされる。

18世紀英国。

「電気人間って知ってる?」一部の地域で根強く語られている奇怪な都市伝説。真相に近付く者は次々に死んでいく。

「普通じゃないのよ、この家は」 十字屋敷の主人・頼子がバルコニーから転落死して四十九日。