マンションで孤独死体となって発見された女性の名は、鈴木陽子。刑事の綾乃は彼女の足跡を追うほどにその壮絶な半生を知る。

北関東のある町で、中学二年生の名倉祐一が転落死した。

物忘れのひどくなってきた老人が、嫁から預かった金を紛失。だがこのことで、老人は同居している彼女の気持ちに触れる―表題作。

一人娘・真由が誘拐されて一か月、役場の仕事に復帰した白石千賀は、入札業者の不審な電話に衝撃を受ける(「談合」)。

著者を短編ミステリーの名手として知らしめた大ヒット作『傍聞き』。

希望に燃え、警察学校初任科第九十八期短期過程に入校した生徒たち。

補助教員の谷村梢小学校四年生の中尾文吾が自宅で襲われた。

娘の不可解な行動に悩む女性刑事が、我が子の意図に心動かされる「傍聞き」。元受刑者の揺れる気持ちが切ない「迷い箱」。

必要な人材を育てる前に、不要な人材をはじきだすための篩。それが、警察学校だ。

江東区で立て籠もり事件が発生した。

優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。

衆議院議員が行方不明になっている。伊丹刑事部長にそう告げられた。

城東署の強行犯係長・葛木が加わる殺人事件の捜査本部に、警視庁捜査一課からキャリア管理官の一人息子・俊史が着任した。

コンビニの店員が男にナイフを突きつけられるなか、電話の音が響いた。

2058年4月、上海大学で20世紀の探偵小説を研究していたユアン・チンルウは、国家科学技術局から呼び出される。

悲哀にみちた人間ドラマ。温かな余韻が残るラスト。

ドラッグストアでアルバイトをする新井智久は、斜向かいの喫茶店で働く七波杏子と交際中。

三年前に新宿で起きた傷害致死事件の容疑で内偵を進めていた男がマンションの一室で死体となって発見された。

「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。

伊良部総合病院地下の神経科には、跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り、尖端恐怖症のやくざなど、今日も悩める患者たちが訪れる。

通訳捜査官の七崎隆一は、正義感から同職の義父の不正を告発、自殺に追い込んだことで、職場でも家庭でも居場所がない。

神奈川県警が劇場型捜査を展開した「バッドマン事件」から半年。 巻島史彦警視は、誘拐事件の捜査を任された。

十年前の死体遺棄事件を追っていた鷺沼が暴漢に刺された。

「娘の小学校受験が終わったら離婚する」。そう約束していた播磨和昌と薫子に突然の悲報が届く。

T県警が誇る「風間教場」は、キャリアの浅い刑事が突然送り込まれる育成システム。

一度罪を犯したら、人はやり直すことはできないのだろうかーー。罪とは何か、償いとは何かを問いかける究極の長編ミステリー。

蒲田の老夫婦刺殺事件の容疑者の中に時効事件の重要参考人・松倉の名前を見つけた最上検事は、今度こそ法の裁きを受けさせるべく松倉を追い込んでいく。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

なぜ父は幼い自分を捨てて失踪し、死んでしまったのか―。

家事と育児に追われる高村文絵はある日、中学時代の同級生、加奈子に再会。

ベテランケースワーカーの山川が殺された。新人職員の牧野聡美は彼のあとを継ぎ、生活保護受給世帯を訪問し支援を行うことに。

失敗は許されない。敗北も許されない。

「犯人は〇〇だよ」。鈴木の情報は絶対に正しい。

イタリアの小村に住む若き時計職人ジャンは、祖父ベルナルドの技術を受け継ぎ、村の機械の故障を一手に引き受ける働き者。

戸鹿野智貴、28歳。若きカリスマ経営者と言われる彼は、女と旅行に行った異国の地で、薬物密輸の疑いで逮捕される。

母子家庭の幼い姉妹が自宅で殺害される。死体発見時から母親が行方不明の為、母親犯人説が浮上。

3年前に警察を辞め、家族も離れて暮らす真志に、娘を誘拐したと匿名電話がある。

中学時代、いじめと病に絶望した野々宮恭子は 従姉妹の蒲生美智留に命を救われた。

ゴールデンウィーク明けの朝、出勤した警視庁捜査一課・碓氷警部補の元に、都内で起こった二件の自殺と二件の殺人の報が入る。

中古車店に毎晩クレームをつけに通う3人組、麻雀に明け暮れるしがないサラリーマン、パチンコで時間をつぶす失業保険受給中の女、寺への寄進に文句たらたらの檀家たち―。

殺人者は、いつの時代にも存在する。

及川恭子、34歳。サラリーマンの夫、子供二人と東京郊外の建売り住宅に住む。

「事件発生?嫌だな…」史上最弱(?)の刑事登場! 撲殺事件の裏にあるのは暴力団の抗争か、半グレの怨恨か―― 弱気な刑事の活躍ぶりに笑って泣ける、著者会心作! 甘糟達夫は、35歳の巡査部長。

矢端竜一、四年ぶりの帰国。だが、彼の胸中に特別な感慨はない。

闇に葬られた殺し屋“百舌”事件。東都ヘラルド新聞社の残間の元に、事の真相を解明する原稿の依頼が舞い込む。

雨の夜の不動産業者殺し。強引な取調べで自白した青年は死刑判決を受け、自殺を遂げた。

浦和医大・法医学教室に「試用期間」として入った研修医の栂野真琴。

幼馴染の美人双子、優衣と麻衣。僕達は三人で一つだった。

天才的頭脳と、絶望的な孤独。授けられたのは、それだけだった。

急行する捜査車両、轟く銃声。過去の事件が次々と連鎖し、驚愕のクライマックスへ!比類なき疾走感で描く緊迫の40時間。

著者のエッセンスが満載された最後の短編集 八人の子供がいる家庭へ脅迫電話。「子供の命は預かった」。

10年ぶりの再会が、騙し合いの始まりだった。 青春を奪った体罰教師に卒業生たちが仕掛けた罠。

チンピラが路上で睨みあっているとの通報を受けて、 現場に駆けつけた北綾瀬署のマル暴刑事・甘糟。

盗犯を担当する警視庁捜査三課のベテラン刑事・萩尾と、その部下の女性刑事・秋穂。

遠く離れた2つの温泉地で硫化水素による死亡事故が起きた。

不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。