1938年、ナチスによるユダヤ人襲撃は、散乱する窓ガラスの燦きに因み“水晶の夜”と名付けられた。

その赤はルビーのようにきらびやかだった―ガラス工芸品の美術館を併設するクリニックで、院長の大和田彩子が扼殺された。

探偵霞田志郎が見合い!?―天才的推理で知られる“男爵”こと桐原が美貌の藍染作家・志賀織香を霞田に紹介した。

〈この中の誰かが私を殺す〉天才的推理で知られる“男爵”こと桐原は主催の晩餐会でそう宣告した。

名古屋市のホテルで奇妙な連続毒殺事件が発生。

白い乳房の、その頂から麓にかけ、赤い水脈が流れていた―日舞紅真会の発表会楽屋で、師範の田嶋紅真が絞殺された。

野上の探偵事務所を訪れた女性の依頼人は、ふたりの少年が写っている古い写真を見せ、ひとりは自分の亡夫だが、夫の昔のことを知りたいので横にいる人物を捜してほしいと言う。

「私は人形に殺される」謎の言葉を残し、新進人形作家の沖村嶺がパリで首吊り自殺した。

高校で起きた凄惨な殺人事件――腹を割かれた被害者の額にはティカが残されていた。

アポロンのように美しい少年、と噂される連続通り魔事件の容疑者。お笑い芸人志望の若者達の悲劇。

あのオルゴールは呪われている。命が惜しければ手を出すな。

ミステリ作家・有栖川有栖が取材で訪れた雪深い裏磐梯には、地元の人々からスウェーデン館と異名をとるログハウスがあった。

之島のホテルで梨田稔(69)が死んだ。警察は自殺と断定。

文京区目白台―昔ながらのお屋敷街の雰囲気を色濃く残す街。若手刑事の無藤は、ある屋敷を目指していた。

東京生まれの鏡味龍は名古屋大医学部に今春から通う大学生。

薬剤師夫婦がシチューで毒殺。が、各々の皿の毒が異なり夫婦互いに殺し合ったかに見えた事件の真相「皮肉な夕食」。

東京生まれの名古屋大医学生、鏡味龍が名古屋に暮らして一年半が経った。

“求む奇談!”新聞の片隅に載った募集広告を目にして、「strawberry hill」を訪れた老若男女が披露する不思議な体験談―鏡の世界に住まう美しい姫君、パリの街角で出会った若き魔術師、邪眼の少年と猫とともに、夜の町を巡る冒険…謎と不思議に満ちた奇談に、

名古屋大医学部に通う、東京生まれの鏡味龍が下宿するのは、名古屋駅西にある老舗喫茶店ユトリロを営む祖父母宅。

バブル末期、巨大自動車会社の最新モデルの部品製造を下請けした飯野電気。

凶悪犯も必ずオトす美貌の刑事・京堂景子の剛腕と、家事はおまかせ、イラストレーターの夫・新太郎の名推理。

売れない怪奇小説家・津久田舞々(本名)は、ある日小さな田舎町からの依頼を受けて、その町の郷土史を執筆することになる。

父親が遺した事件の解決のため、探偵となった高校生の甘栗晃。

笹原興産による飛行船の定期航路第一弾として、夏に札幌への就航が決定した。が、そこに運航を中止せよという脅迫状が届いた。

夏の暑い盛りのある日、私立探偵・野上英太郎の事務所を佐方康之と名乗る依頼人が訪れた。

引退した名探偵・石神法全の後を継いで探偵事務所を営む野上英太郎の元に、ある日猫を連れた少年が訪れる。

「君がどういう理由で金を欲しがっているのか、私は知らない。知る必要もない。

中村裕太は、十年前に起きたある事件がきっかけで、引きこもりとなり、37歳になってもユーチューブに動画を投稿するだけの自堕落な生活を送っていた。

町に須黒魔術団がやってきた。

死刑が廃止されてから28年後。

「氷の女王」と渾名される鬼刑事の景子さんの夫は、料理上手で優しい新太郎くん。

伝説の名探偵刑事・南塚浩平。現在、目白台のお屋敷に居候中。

雪に埋もれるように亡くなった恋人たち。

女優以上に美人かつ一瞥で人を竦ませる京堂景子警部補は難事件を数々解決。

1993年、世の中がまだバブル景気に浮かれていたころ。

U-NEXTで電子書籍配信された話題の書が文庫化！！ 予想を大きく覆す展開と感動のラスト。

連続殺人犯が殺された。捜査一課の新人・和賀は遺体発見現場で美少女と遭遇する。

日比野浩光は山奥で迷子になり、やっと明かりのついた家を見つけた。

OLから探偵に転身して二十年。

英都大学に入学したばかりの一九八八年四月、ある人とぶつかって落ちた一冊――中井英夫『虚無への供物』――が、僕、有栖川有栖の英都大学推理小説研究会(EMC)への入部のきっかけだった。

学園の一角に建つ壁には日暮れると生徒たちの影が映った。そしてある宵、壁は映し出した、恐ろしい場面を……。

時は3月。

鋼は、心の痛みを抱えながら、愛犬・ステラとともにひっそりとオルゴールを修復する日々を送っていた―ある女性と出会うまでは。

少年同士の耽美な愛の世界を巡り、一人の美少女が自ら死を選んだ。

「…殺してしまった」という父の呟き。疑いもしなかった、母の人生。

鴬橋派出所の管内で起きた殺人事件。それが、一人の外勤警官の日常を変えた。

「月読」とは、死者の最期の思いを読みとる能力者。

ショートショートの名手による、全31編! 少し不思議な商店街で起こるのは、切なくておかしくて、ときに怪しい物語。

都内で連続殺人事件が発生。遺体は頭部を切断し、星座を象ったオブジェにすげ替えられていた。

名古屋に暮らす高校生・甘栗晃は、突然亡くなった父親の代わりに、探偵の仕事をすることに。

とある社長邸のパーティに招かれた推理作家・有栖川の目前で毒殺事件が発生!邸内にいた10人の中でグラスに毒物を混入できたのは誰か、そして動機は…。

那須舞は明るくしっかり者の十四歳。英語読みすると名前がMai Nasu=マイナスとなるのが密かな悩みだ。

五歳のとき別荘で事件があった。胡蝶グループ役員の父親が階段から転落し意識不明。

大戦の傷跡をまだ深く残しつつも、人々が希望を胸に復興をとげてゆく時代―一九五〇年の十二月。