軍靴の音が忍び寄る昭和9年。かすかな地響きをあげ、数多の自転車が中山道を疾走する。

石に鳥の絵を描く不思議な男に河原で出会った青年は、微睡むうち鳥と男たちについての六つの夢を見る―。

失踪した猟犬探しを生業とする探偵・竜門卓の事務所に、盲導犬の行方を突き止めてほしいという仕事が舞い込んだ。

“竜門猟犬探偵舎”に奇妙な依頼が舞いこんだ。

女子大生と円紫師匠の名コンビここに始まる。爽快な論理展開の妙と心暖まる物語。

まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。

東京から青森まで―緑まぶしい五月の国道四号線を完全装備の自転車でツーリングする中年グラフィク・デザイナー、桐沢風太郎。

アメリカはニューイングランド地方の田舎町、トゥームズヴィル。

他人の勝利のために犠牲になる喜びも、常に追われる勝者の絶望も、きっと誰にも理解できない。

400日ぶりに東京に帰ってきた私立探偵沢崎を待っていたのは、浮浪者の男だった。

殺人罪の時効は十五年。もうまもなく時効が成立する男が、いまお前たちの目の前にいる。

風のように道をゆく雲水僧・雲海は、山中で出会った大学生・加賀の窮地を救ったことから、謎のひき逃げ事件と背後に潜む陰謀を暴く手助けをする。

ある女のひとを守ってほしい―沢崎の事務所を訪れた十才の少年は、依頼の言葉と一万円札五枚を残して、雨の街に消えた。

ルポ・ライターの失踪、怪文書、東京都知事狙撃事件…。

私立探偵、か。そうさ、俺は爪の垢ほども正義面なんてできない、ろくでなしの私立探偵だよ。

かつて狙撃兵として国のために戦った男がふたたび立ち上がる。愛しい人を守るため囚われた過去へ銃を撃つ。

始まりは深夜の電話だった―。七年前に別れた久瀬の息子の慶太が誘拐された。

他人を寄せつけず奥深い山で芸術家たちが創作に没頭する木更村に迷い込んだまま、マリアが戻ってこない。

五年前、脊髄に銃弾を受けて能見は足の自由を失い、そして同時に、親代わりと慕っていた秋葉をも失った。

人を撃てる、こんな機会を誰が断わるか―。

七年前、正平が十歳のときに、当時、高校二年生だった姉の美花が失踪した。以来、家族はバラバラになってしまった。

警視庁公安部に属していた奥野侑也は、妻を殺人事件で亡くし、退職を決めた。

遺作。『今夜も木枯し』の続編、最後の書き下ろし。

かつて“七つの海の白い女王”と歌われたシリウス号。客船としての使命を終え、今は船上ホテルとして第二の人生を送っていた。

経歴不詳の美人社長・野宮が率いる人材派遣会社『NAS』。社員は元警官や元自衛官の屈強な男たち。

自殺とされた夫の死の真相に迫る警視庁上野署の八神。

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。

あの男が戻ってきた。三度の優勝を誇ったもののドーピングで全てを失った。

本書は沢崎シリーズの、第二期のスタートを告げる作品。

躊躇なく被疑者を殴り、同僚に低利で金を貸し付けて飼いならし、暴力団や中国マフィアとも平気で手を結ぶ――。

ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすこと―。

渡辺探偵事務所の沢崎のもとに望月皓一と名乗る金融会社の支店長が現われ、赤坂の料亭の女将の身辺調査をしてくれという。

容姿端麗ながら暴力も癒着も躊躇わない激烈な捜査で犯人を挙げてきた警視庁上野署の八神瑛子。

目黒の商店街付近で、若い男性が血を流して倒れているのが発見された。

浅草東署に配属された新海悟。小規模署ながら、やり手が集うと言われる署だったが、出会う人々は一癖も二癖もある難物ばかり。

機動捜査隊浅草分駐所のベテラン刑事・辰見悟郎は、かつて捜査を担当した殺人事件の被害者の娘・大川亜由香から相談を受ける。

地方回りで古い百科事典を売り歩く―俺はしがない行商人。

“幻の名峰”として人気の新羅山。その日も登山客で賑わうなか突如、群発地震が襲う。

警視庁捜査二課――企業の横領や談合、脱税、贈収賄や選挙違反、詐欺などの知能犯を扱う部署で、警察のエリートコース。

雪の夜、チンピラ二人組にボーナス袋を強奪され、北岡吾郎の平凡なサラリーマン人生は終わりを告げた。

都内でトカレフを使った連続強盗殺傷事件が発生、暴力団関係者三名が死亡した。

警視庁の一之宮祐妃警視正が率いるマネー・ロンダリング対策室は、暴力団の資金源を断つことを目的として創設された機関。

日本で最大級の勢力を誇る暴力団組織・巽会のナンバー2が、 殺人集団「忍足チーム」によって暗殺される。

上水流涼子は弁護士資格を剥奪された後、頭脳明晰な貴山を助手に探偵エージェンシーを運営。

埼玉県天木山山中で発見された白骨死体。

誰かの死の謎を解き明かすより、生きている誰かのために捜査をしたい―。

山形市で探偵業を営む椎名留美は、元刑事にして小学生の娘を持つシングルマザー。

ミスター・ボーンズは犬だ。だが彼は知っていた。

あいつらは飢えた狼だ―― この世を地獄に変える 凶悪軍団vs復讐を期す刑事 目をそむけたくなる冷酷な連射……。

女刑事(ヒロイン)は眠らない! 消えた少女を救い出せ! 人気上昇度No.1警察小説 機動捜査隊浅草分駐所に勤務する女刑事・稲田小町は、 牛丼屋に入った親子連れの母親・伊藤千都子を覚醒剤所持で緊急逮捕する。

孤高の検事の気概と執念を描いた、心ふるわすリーガル・ミステリー! 検事・佐方貞人は、亡くなった実業家の書斎から高級腕時計を盗んだ罪で起訴された男の裁判を担当していた。

甲府市内の宝石店が強盗グループに襲撃された。

浅草東署には、やり手だが曲者の刑事が集まっている。新海悟もその一人だ。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。

人の感情が色でわかる「共感覚」を持つという不思議な青年―藤木司を担当することになった、臨床心理士の佐久間美帆。