残虐記

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種別
長編
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5,707回
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4
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39
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あらすじ

2007年07月30日 残虐記 (新潮文庫)

自分は少女誘拐監禁事件の被害者だったという驚くべき手記を残して、作家が消えた。黒く汚れた男の爪、饐えた臭い、含んだ水の鉄錆の味。性と暴力の気配が満ちる密室で、少女が夜毎に育てた毒の夢と男の欲望とが交錯する。誰にも明かされない真実をめぐって少女に注がれた隠微な視線、幾重にも重なり合った虚構と現実の姿を、独創的なリアリズムを駆使して描出した傑作長編。柴田錬三郎賞受賞作。(「BOOK」データベースより)

評判

残虐記の評価:

6.00/10点 レビュー 2件。 D ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点6.00pt

残虐記の総合評価:

6.79/10点 レビュー 101件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全1件 1〜1 1/1ページ
No.1
(8pt)

残虐記の感想

作者の作風は作品ごとにさまざまな顔を見せる。
犯人との微妙な連帯感と嫌悪が複雑に交差し、その表現に少なからず共感を覚えた。


▼以下、ネタバレ感想

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塞翁
6AR0FFJN

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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No.99
(5pt)

無限大の謎

少女誘拐監禁事件を扱った作品であるが、読み進むに従って、物語は謎が謎を呼ぶ。
冒頭で示される手紙の中で、何故「私も先生を許さない」と書かれているのかが当初の大きな謎だ。
そして、謎が一つ増え、また一つ増え、最終的には、謎が謎を呼び、無限大の想像が可能となる。

「先生を許さない」という言葉の意味すら、幾通りもの解釈が成り立つ。
本文中でも、この事に対する解釈が示されているが、それすら、想像の域を出ていない。

一般の推理小説とは逆のパターンの作品だ。
推理小説は、最終的には謎が解明されるのであるが、本作品は、謎が深まるばかりだ。

しかし、被害者となった少女の「他人は信じられない」という姿勢は一貫していて、
その上、他人の心を読む能力は卓越しているので、真実を語ろうとしなかったので、さらに謎は深まる。
その心理描写の深さには、唸らされるばかりだ。

作品中で被害者は、自らを性的人間と語るが、この意図も曖昧模糊としている。
この事に対しても、読み進むに従って、謎がさらに深くなる。

謎が無限大である本作品。
小説という表現手段の、一つの境地が追求されている。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.98
(5pt)

衆人環視のなかの弧絶感と想像することの毒

私には、これが特定の猟奇的な事件の深層に迫ろうと試みた作品とは思えませんでした。

むしろ、センセーショナルな事件等の当事者として他人の興味本位の想像の対象となるということがどういうことか、を描いた作品だと思いました。

猟奇的な事件などがおきると、当事者に対しては他人の好奇の目と勝手な憶測という毒が集中します。例えば、なんらかの事件について、被害者に同情することも加害者に憤慨することも、無関係な他人が当事者の心情を一方的に想像しつつ正義感を楽しんでいるのであり、要するにセンセーショナリズムという商品を消費しているに過ぎないのです。当事者にとっては当然「毒」の一つにすぎないでしょう。

そんなセンセーショナリズムを中心として渦巻く他人の好奇の目と勝手な想像の暴風雨、そこから弧絶した当事者の心の奥底という台風の目、両者の相容れなさが見事に描かれています。

センセーショナルな事件の当事者として、他人の想像の対象となるという運命を生きてしまった人の弧絶感と想像することの毒性を、洞察力を稲妻のように走らせつつ描いた、力のある作品だと思います。

なお、具体的な事件の被害者の心情に対する配慮が足りないという趣旨のこの作品に対する批判も、その具体的な事件に関連していえば「勝手な想像の毒」の一種だと思います、なんていったら良識ある方に怒られちゃうかな?
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.97
(5pt)

無限大の謎

少女誘拐監禁事件を扱った作品であるが、読み進むに従って、物語は謎が謎を呼ぶ。
冒頭で示される手紙の中で、何故「私も先生を許さない」と書かれているのかが当初の大きな謎だ。
そして、謎が一つ増え、また一つ増え、最終的には、謎が謎を呼び、無限大の想像が可能となる。

「先生を許さない」という言葉の意味すら、幾通りもの解釈が成り立つ。
本文中でも、この事に対する解釈が示されているが、それすら、想像の域を出ていない。

一般の推理小説とは逆のパターンの作品だ。
推理小説は、最終的には謎が解明されるのであるが、本作品は、謎が深まるばかりだ。

しかし、被害者となった少女の「他人は信じられない」という姿勢は一貫していて、
その上、他人の心を読む能力は卓越しているので、真実を語ろうとしなかったので、さらに謎は深まる。
その心理描写の深さには、唸らされるばかりだ。

作品中で被害者は、自らを性的人間と語るが、この意図も曖昧模糊としている。
この事に対しても、読み進むに従って、謎がさらに深くなる。

謎が無限大である本作品。
小説という表現手段の、一つの境地が追求されている。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.96
(5pt)

衆人環視のなかの弧絶感と想像することの毒

私には、これが特定の猟奇的な事件の深層に迫ろうと試みた作品とは思えませんでした。

むしろ、センセーショナルな事件等の当事者として他人の興味本位の想像の対象となるということがどういうことか、を描いた作品だと思いました。

猟奇的な事件などがおきると、当事者に対しては他人の好奇の目と勝手な憶測という毒が集中します。例えば、なんらかの事件について、被害者に同情することも加害者に憤慨することも、無関係な他人が当事者の心情を一方的に想像しつつ正義感を楽しんでいるのであり、要するにセンセーショナリズムという商品を消費しているに過ぎないのです。当事者にとっては当然「毒」の一つにすぎないでしょう。

そんなセンセーショナリズムを中心として渦巻く他人の好奇の目と勝手な想像の暴風雨、そこから弧絶した当事者の心の奥底という台風の目、両者の相容れなさが見事に描かれています。

センセーショナルな事件の当事者として、他人の想像の対象となるという運命を生きてしまった人の弧絶感と想像することの毒性を、洞察力を稲妻のように走らせつつ描いた、力のある作品だと思います。

なお、具体的な事件の被害者の心情に対する配慮が足りないという趣旨のこの作品に対する批判も、その具体的な事件に関連していえば「勝手な想像の毒」の一種だと思います、なんていったら良識ある方に怒られちゃうかな?
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.95
(3pt)

なかなか重い内容

どうしても読みたかった本。思ったよりも重い内容でズッシリきました
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354

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