恋紅

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種別
長編
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あらすじ

1990年03月01日 散りしきる花―恋紅 第2部 (新潮文庫)

遊女屋の愛娘ゆうと旅役者の福之助が結ばれて十年の歳月が流れ、関西を巡業して廻る一座に様々な苦難がふりかかる。女形・牡丹の出奔、悪辣な興行主の罠、あまりにも非情な福之助の惨死。放心したゆうは男たちにもてあそばれるが、孕んだ子を夫の子と信じ、女興行師として再起を図る。そして知らぬ間に東京へ売られた娘ひさを追って上京した折、懐かしいある男と再会するのだが…。(「BOOK」データベースより)

評判

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No.4
(4pt)

芸道小説の趣き

江戸時代が終焉を迎えつつある頃の遊郭を舞台に、楼主のお嬢様と旅役者の恋を描いた作品。

物語は、吉原の廓『笹屋』の楼主 佐兵衛の娘 ゆう が、旅役者の富田福之助と出会うところから始まる。この時、ゆう は、かぞえ9歳。5年後、福之助と再会した ゆう は、すっかり恋に落ちて、という展開。

こう書いてしまうと、如何にもなラブストーリーだが、さにあらず。遊郭という非日常の世界の裏側が、ゆう の眼を通して描かれているため、全編を通して重苦しい空気が漂っている。著者は、買われてきた幼な子の宿命、花魁たちの足の引っ張り合い、落ちぶれた花魁の行く末、奉公人の秘めたる憎悪など、時代の転換するうねりに乗せながら、物語にアクセントを付けていく。なかでも、奉公人芳三と ゆう の愛憎半ばするつながり、そして芳三の運命は、印象的だ。すぐ傍で見てきたかのような、妖しい生々しさがある。

本作品は、一方で、福之助が勝手に師ともライバルとも目す、正統派の役者 沢村田之助の、芸に対峙する執念が語られる。華やかな人気役者 田之助、そして田之助に洟も引っ掛けられない三文役者 福之助。病のため両肢を失いながらも芝居を続ける田之助に対し、福之助は役者として羨望し、嫉妬にかられ、敗北感に打ちのめされる。ここは芸道小説の趣で、著者の格調高い文章がよく合う。

ゆう は、押しかけ女房のように福之助と所帯を持つ。しかし、福之助と兄弟一座は、新政府によるの発令もあり、束の間の約束で名古屋へ旅立って・・・と続く。ゆう と福之助の行く先を方向付けることになるのだが、どうも、これ冗長のような・・・と、思ったら、『散りしきる花ー恋紅第2部 』という続編が出てるではないか!なるほどね・・・
恋紅 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 恋紅 (新潮文庫)より
4101136114
No.3
(4pt)

芸道小説の趣き

江戸時代が終焉を迎えつつある頃の遊郭を舞台に、楼主のお嬢様と旅役者の恋を描いた作品。

物語は、吉原の廓『笹屋』の楼主 佐兵衛の娘 ゆう が、旅役者の富田福之助と出会うところから始まる。この時、ゆう は、かぞえ9歳。5年後、福之助と再会した ゆう は、すっかり恋に落ちて、という展開。

こう書いてしまうと、如何にもなラブストーリーだが、さにあらず。遊郭という非日常の世界の裏側が、ゆう の眼を通して描かれているため、全編を通して重苦しい空気が漂っている。著者は、買われてきた幼な子の宿命、花魁たちの足の引っ張り合い、落ちぶれた花魁の行く末、奉公人の秘めたる憎悪など、時代の転換するうねりに乗せながら、物語にアクセントを付けていく。なかでも、奉公人芳三と ゆう の愛憎半ばするつながり、そして芳三の運命は、印象的だ。すぐ傍で見てきたかのような、妖しい生々しさがある。

本作品は、一方で、福之助が勝手に師ともライバルとも目す、正統派の役者 沢村田之助の、芸に対峙する執念が語られる。華やかな人気役者 田之助、そして田之助に洟も引っ掛けられない三文役者 福之助。病のため両肢を失いながらも芝居を続ける田之助に対し、福之助は役者として羨望し、嫉妬にかられ、敗北感に打ちのめされる。ここは芸道小説の趣で、著者の格調高い文章がよく合う。

ゆう は、押しかけ女房のように福之助と所帯を持つ。しかし、福之助と兄弟一座は、新政府によるの発令もあり、束の間の約束で名古屋へ旅立って・・・と続く。ゆう と福之助の行く先を方向付けることになるのだが、どうも、これ冗長のような・・・と、思ったら、『散りしきる花ー恋紅第2部 』という続編が出てるではないか!なるほどね・・・
恋紅 Amazon書評・レビュー: 恋紅より
4103620013
No.2
(4pt)

大切なぬくもり

他人の犠牲のうえに
ただのびやかに息がしたい
あたしが笑うために、だれかが泣く

「ゆうさん優しいよね」と思わず

因縁を背負いこむのは…

無常
変わらないもの
女ごころ 深いのやら単純なのやら
そこそこ歳は重ねはしましたが、未だに?
安らげるひとと同じ時を過ごせるのならば…
恋紅 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 恋紅 (新潮文庫)より
4101136114
No.1
(4pt)

大切なぬくもり

他人の犠牲のうえに
ただのびやかに息がしたい
あたしが笑うために、だれかが泣く

「ゆうさん優しいよね」と思わず

因縁を背負いこむのは…

無常
変わらないもの
女ごころ 深いのやら単純なのやら
そこそこ歳は重ねはしましたが、未だに?
安らげるひとと同じ時を過ごせるのならば…
恋紅 Amazon書評・レビュー: 恋紅より
4103620013
No.0
(5pt)

再々読

おそらく再々読に当たる今回、いつもこのパターンなのですが、やっぱりページをめくる手が止まらなかった。

本書は直木賞受賞の時代小説で、主人公は吉原の遊女屋「笹屋」の愛娘「ゆう」。
ザックリ言えば、家業への葛藤に一途な恋愛を絡めた成長物語なのですが、中身は甘いタイトルとは一味違う。
江戸から明治の転換期、吉原や小芝居界隈を背景に描いているので、その辺りの騒動も興味深い。

この作品で好きなのは、まずは時代感溢れる台詞回し、一風変わった「ゆう」のキャラ、伏線とその収拾具合、そしてチラリと覗く色濃い「艶」。
因みに実在の役者、三代目沢村田之助も若干登場(こちらを主役にした作品もあるらしい)。
「散りしきる花」という続編もあります。
恋紅 Amazon書評・レビュー: 恋紅より
4103620013

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