(短編集)

神の光

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初版刊行(参考)
種別
短編集
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1,385回
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5
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9
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あらすじ

2025年09月27日 神の光

1955年、一獲千金を夢見て忍び込んだ砂漠の街にある高レートカジノで、見事大金を得たジョージ。誰にも見咎められずにカジノを抜け出し、盗んだバイクで逃げだすも、エンジンが切れ夜の砂漠で立ち往生してしまう。近くの小屋で休み夜明けとともに外へ出ると、カジノがあった砂漠の街は一夜のうちに跡形もなく消えていたーー第76回日本推理作家協会賞短編部門の候補に選ばれた「神の光」を始め、奇跡の如き消失劇を5編収録。稀代のトリックメーカー・北山猛邦の新たな代表作となる、傑作推理短編集。(「BOOK」データベースより)

評判

神の光の評価:

0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク

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神の光の総合評価:

8.40/10点 レビュー 10件。

感想一覧

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.10
(5pt)

おもしろかった

とてもよかった。今年読んだ中でベスト。
神の光 Amazon書評・レビュー: 神の光より
4488029337
No.9
(5pt)

その翌朝、何ということでしょう、カジノがあった砂漠の街が一夜にうちに跡形もなく消えているではありませんか

推理短篇集『神の光』(北山猛邦著、東京創元社)に収められている『神の光』は、読み始めて暫くは、古代中国の「一炊の夢」のような物語かと思わせて、実は、現代の世界情勢が背景となっているという、何とも心憎いスケールの大きな推理小説です。

一攫千金を夢見て忍び込んだ砂漠の真っ只中の街の秘密カジノで見事大金をせしめたジョージは、盗んだバイクで脱出を試みるが、2マイル(約3.26㎞)ほど走った所でバイクの調子が悪くなり、車道脇の小高い丘に建つ無人の丸太小屋で夜明けを待つことにします。その翌朝、何ということでしょう、カジノがあった砂漠の街が一夜にうちに跡形もなく消えているではありませんか。

「ジョージは立ち上がり、(カジノで稼いだ大金を収めた)バッグを確認するために外へ出ようとした。その際に、ちらりと窓の外を見て――驚愕する。そこにあるはずの街が、なくなっていた。周囲を丘に囲われた盆地の中央に、昨夜までは確かに存在していたカジノの街が、今日は何処にも見当たらなかった。これは夢の続きか? それとも蜃気楼か何かの影響か? ジョージは小屋を飛び出し、直に街を見下ろす、やはり、ない。街が一つ、丸ごとなくなっている!」。

北山猛邦は、ひょっとすると、エドガー・アラン・ポオの生まれ変わりかもしれませんね。
神の光 Amazon書評・レビュー: 神の光より
4488029337
No.8
(5pt)

どの作品にも壮大なロマンが感じられた

●悪ふざけの遊びすぎ或いは机上の空論などと反論や誹謗中傷を受けるのは承知の上でチャレンジした
力作。限りなくゼロに近い究極の可能性を追求した徹底さには、思わず笑みがこぼれてしまう。
 本書に収録された作品に用いられた超絶技巧のトリックは短篇だからこそ成立し、もし長篇であれば
最後まで緊張感が持たなかったかも。論理的な推論の構築が際立つ作品の中で、第4話の「藤色の鶴」
が最も良かった。

 平安時代から未来まで・・・千年の時を超えて輪廻転生を繰り返し巡り合う二人。建物を消失させる
トリックよりも、姉が弟を守ろうとする深い想いが何とも言えず胸を打った。惜しむらくは姉に抱く少
年の心模様をもう一押し描いてほしかった。この作品を読めただけでも本書を購読した価値はあった。
神の光 Amazon書評・レビュー: 神の光より
4488029337
No.7
(4pt)

本当に凄いのは〝トリック以外〟にある

「建物の消失」しばりで編まれた短編集…ということだが、本当に凄いのは、本当に「消失」していること。「消失トリック」はミステリでは人気のネタだが、そのほとんどは「消えたように見せかけている」だけで、本当に消失させるパターンは非常に少ない。それこそ、本作の元ネタになった有名作しかり。

だが、本短編集『神の光』では、どれも本当に、巨大な建造物が、消える。物理トリックで消えるのだ。それだけで、本格ミステリファンは狂喜するというもの。
「物理の北山」という異名は伊達ではない、北山猛邦のトリックメーカーとしての才が遺憾なく発揮されている。
『2026 本格ミステリ・ベスト10』第1位も納得。

しかし本短編集『神の光』で本当に凄いのは…〝トリック以外〟にあるのではないか?

消失トリック自体はすべて物理トリックでありながらも、戦争小説、ハードボイルド、SF、ファンタジー(幻想小説)、怪奇小説と…ジャンルやシチュエーションがまぁ多種多様なのだ。
しかもそのトリックとそのジャンルがピッタリ合っているのが凄い。

…というか、実際のトリック自体はやっぱりかなり無理のあるものや、荒唐無稽でリアリティのないものばかりで。その下手したらバカミスになりかねない大トリックを「小説」として成立させるために、これだけのジャンルを取りそろえざるを得なかったのだろう。

そう、ミステリーの面白さの本質とは「トリック(真相)」ではなく、謎の描き方とミスリードにある。つまり「ミステリアスさ(演出)」だ。
そして小説の面白さの本質とは、「ストーリー(物語)」ではなく、「語り口(文章)」にある。

『神の光』に収められた短編はどれも、語り口がべらぼうに巧い。
回想、伝聞、時系列シャッフル、メタフィクション(ビブリオ)、夢…等々、様々なジャンルだけでなく、そのトリックを最大限に活かせる謎の描き方とミスリード(ミステリアスさの演出)を可能にする語り口をこれだけ思いつき、有効に選択できたことが本当に凄いし、まさにトリック以上に驚くべきプロの職人芸だ。

だから本短編集『神の光』は、どれも本格ミステリとしてよくできているだけでなく、すべて「小説」として抜群に面白い。
ぶっちゃけ表題作の『神の光』は、「映像の世紀」とか見過ぎていたせいでトリックはすぐに察してしまったが…それでもこの展開と語り口、文体だけでぜんぜんおつりがくるくらい楽しめたというもの。

また1話につきちょうど50ページちょっとという、頁のコントロール術――つまり構成や尺配分も抜群に巧いし、文章も、短編小説としてどれもよく引き締まっている。近年流行りのライトな文体ではないのもよかった。

ただ、本短編集『神の光』は発表順に編まれているのだが…1作目から順番に読んでいくと「トリック重視」から「物語性重視」へと徐々に移り変わっていく様子がよく分かり、ただ単にトリックのためのジャンル・語り口というわけではなく、作者の趣味嗜好の遍歴の結果でもあるのかもしれない。

とかく、ミステリアスな消失トリックだけでなく……ワンアイデアや若書きでは絶対に生まれ得なかった、職人肌のベテラン作家のテクニック(技術)を味わい、見習うという意味でも、小説を書く人全員にオススメしたい良短編集でした。
神の光 Amazon書評・レビュー: 神の光より
4488029337
No.6
(5pt)

斬新な「建物消失ミステリー」

建物の消失という斬新なテーマに挑んだ本短編集は、とても素敵な「読書の時間」を提供してくれました。北山猛邦先生の他の作品も購入することにしました。
神の光 Amazon書評・レビュー: 神の光より
4488029337

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