幻の探偵作家を求めて
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アンソロジ
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幻の探偵作家を求めての評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 D ランク
幻の探偵作家を求めての総合評価:
4.40/10点 レビュー 5件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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せわしなくて、こんな本が出ていたとは知りませんでした。
ああ、あの傑作「幻作家探訪紀行珍道中」がやっとガッツリ
読めるんですね。早速注文、っとその前に、中身拝見で
目次でも見てみましょうと思ったら、なんと総数488ページの
うちの半分近くが……。
●結論
この本の268ページから478ページは不要です、要りません。
他の過去の鮎川アンソロジーの鮎川解説の転載です。
カッパノベルスの鉄道推理傑作選3冊分
トクマノベルスの鉄道推理ベスト集成4冊分
双葉新書の怪奇探偵小説集3冊分
さらに密室探求やら恐怖推理小説集やら2冊分
全部で12冊分の編者解説がエッセイ扱いでぶち込んであります。
いったい何が起こったのでしょうか? とんだ水膨れです。
それぞれの解説の中身の面白さに問題があろうはずはありませんが、
それとこれとは別問題、とんだ水増しです。
日下三蔵は、ボーナストラックやレアトラックスの謂いで自分の本に
おまけをつけるのが大好き、さらに最近では、もっぱら自分の編纂書が
立つ、自立する、倒れずに立つのがモットーらしいですが、これは
やっぱり、あまりにも横滑り、あまりにもやりすぎでしょう。
ぶよぶよと身体ばかりが肥大化して、そのくせ頭は貧弱な、まるで
最近のデジタル・ゴジラみたいです。これだけ後半が肥大化すれば、
そりゃ文句なく自立する本、無条件で倒れない本にはなるでしょうが、
ありがたくも何ともありません。尋訪記のみでガッツリまとめてもらった方が
なんぼかうれしいです。それで自立する本の方がうれしいです。
日下三蔵は言うでしょう。「いや、あれ(編者解説)もう、いまは読めませんから」
そりゃそうでしょう、ほとんど40年以上前の本ばかりですから。
しかしだからと言って、ここを先途とぶち込むのはいかにも勇み足、
せっかく探偵作家尋訪記が一本化されるというこの本の最大魅力、
その足を引っ張って、あたら薄めてしまうだけです。本末転倒です。
●前兆、というか予兆
それは確かにありました。角川文庫の風太郎ベストコレクションです。
全32巻の文庫版プチ全集は、風太郎山脈のそれぞれの山から数冊づつの
代表選手を選りすぐったもので、ジャンルや作品傾向でまとめるといった
感覚の強かった風太郎作品集の中では、特に意外な異彩を放つものです。
抽出作業だけでも労作の名に恥じません。各冊の帯には当世人気作家の
推薦文が躍り、当然、彼らの新しい風太郎酔読エッセイが読めると思い、
わくわくしたものです。しかし現実には、彼らの推薦文は推薦文止まりで、
その先はありませんでした。代わりに、ある忍法帖では中島河太郎の
角川文庫解説と北上次郎の時代小説文庫解説の再録が並び、日下解題が続く、
ある探偵作では解説の類はいっさい無く(光文社文庫版を下敷きにした)
日下解題のみ。当時の感想は端的に言ってデコボコ、ああ、引っ張って
こられるものは複数でも収録するけど、無ければ何もしない、田島昭宇の
全巻描き下ろしイラストも、ジャンル混交ではかえってアダとなり、
読みやすい大活字組も、なんだか締まりが無く空々しく、大枚払って
全巻購入した自分が虚しく感じられたものです。日下三蔵にも、彼には
彼なりの苦悩も苦労もあったでしょう。しかし、私の感想もまた、
現実に代金を払って購入した者の、偽らざる実感です。
そして、今回の『尋訪記完全版』の目次に感じた水増し感覚、
蛇足感覚もまた、偽らざる実感です。よく見ると「解説集1」と
なっています。ひええ。下巻もこの調子で水膨れなのでしょうか?
いやあ、やっぱり「尋訪記」のみで全一巻の方が、
はるかにいいと思いますよ、ホントに。