錆びた太陽
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
錆びた太陽の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 D ランク
錆びた太陽の総合評価:
7.38/10点 レビュー 13件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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そして現在だとむしろ、どうしても東北地震後の福島原発事故の方が頭に浮かんでしまいます。いまだに様々な問題が残り、解決して元通りになったとはとても言えない、だからこそここに出てくる状況が笑えません。
この作品の舞台は、原発を廃止しようとしない政府に業を煮やした環境テロリストが各地の原発を爆破、国土の2割以上が汚染地域になってしまい、それからさらに4世代を経て2050年も過ぎたのに、制限地域が足かせとなって経済成長は望めず、人口は5千万に減少、いまだに汚染地域の処置は終わらない・・というような状況の日本です。とても架空の出来事とは思えません。
人が立ち入れないためどうなっているのかわからない地域も多く、遺伝子変異した奇妙な動物も生息しているらしい、中にはおかしな形で放射能に適応した一見ゾンビのように見える人間が群れで生き延びているという情報もあります。
そんな地域を管理しているのはウルトラエイトと呼ばれる優秀なロボットたち。そこへ突然やってきたのが国税庁から派遣されたという財護徳子という女性。連絡に齟齬があったようで、来るということも聞いていない、それに、生殖能力のある若い女性が放射能汚染地域に入ることなどありえない、いったい彼女は何者なのか?そしてその目的は?ロボットたちは怪しみながらも、ロボット三原則に基づいて人間を守るために彼女と行動を共にします。
全編、昭和の流行やキーワードがちりばめられているので、若い世代はよくわからないかもしれません。が、コメディとしても近未来SFとしてもよくできていると思います。ほとんど冗談のようなストーリーですが、本来なら深刻で息苦しいテーマだけに、茶化しながらブラック・ユーモアにしてしまうしかなかったのでは・・と感じました。後半になると、使用済み核燃料保管をめぐる政府と海外企業の癒着などいかにもありそうな話も出てきます。
私は、主人公に設定されているロボットのボスがステキだと思いました。沈着冷静ですぐれた頭脳とずば抜けた記憶力、底知れない知識量、まあロボットなので当たり前なのですが(笑)誠実きまじめで思慮深い男性を見ているようでした。シンクロして動く仲間たちもコミカルで愛嬌があります。
回収されていない複線があったりして、いまひとつ釈然としないところもありますが、重苦しいテーマをこのような形でよく作品にされたと思いました。文章は平易でさらさら読めるので、500ページ近い大作ですが一気読みしてしまいました。