ビッグ・ボウの殺人
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ビッグ・ボウの殺人の総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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世界最初の長編密室ミステリーということに惹かれて読んでみました。ストーリー性が希薄で、よく言えばあまり考えずにさらっと読めると言えばそうなのですが。犯人の動機がイマイチよく分からず。それだけに犯人も意外と言えば意外で、トリックも今の小説ではまず使われないトリックでこれも意外と言えば意外。古いからこそ、ある種新鮮と言えなくもなかったというところです。 | ||||
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人物描写は不快でした、時代などで仕方がないのかもしれませんが、途中から早く種明かしだけ読みたくてたくさんとばしました。 | ||||
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<ネタバレ注意。犯人ばらしてます!> 1891年といえば、『ストランド・マガジン』7月号から『シャーロック・ホームズの冒険』に収録される短篇の連載が始まった年である。ホームズに関しては、『緋色の研究』と『四人の署名』の二中篇はすでに世に出ていたが、彼の知名度が高くなったのは、各短篇が掲載されてからだった。 ということで、本書はいわゆる"シャーロック・ホームズのライバルたち"と呼ばれた後追い群とは一線を画している。【注1】 【注2】 というか、奇矯な探偵のキャラに頼った冒険譚ではなく、長篇密室ミステリの元祖とされる作品である。 わたしはその手の密室ミステリの元祖は『黄色い部屋の秘密』だと漠然と思っていたが、本書の方が15年以上早い。 そんな黎明期の作品でありながら、密室を構成する手段があれやこれやと出てきて感心した。磁石で掛け金を操作するなんてのまであったw ただし総合的な面白さという点では、もうひとつという感想。 全篇皮肉めいたユーモラスな語り口で、それも特長ではあるのだが、全体がそのようである分各キャラの魅力が薄くなっているような。二人の探偵が推理を競うのだが、両名ともすでに名前が浮かんでこない。いや片方はグロスマンだったか……。 本書は密室トリックだけでなく、犯人の動機に関しても現代的な印象がある。 残忍な事件が起きると、よく現代の社会問題と結びつけて論じる人が出てくるが、百年以上も前からこの手の殺人犯はいたということか。 現実にこの三年前、切り裂きジャックがロンドンを騒がせたが、あれだって明らかに、痴情のもつれや金銭目的ではなかった。 ただ惜しむらくは、どうも横溝正史が言ったところのこねこねくちゃくちゃ小説になっているところ。 この構成でいけば、後半を少し変えるだけで、犯人は下宿の大家と元刑事のどちらにでもできるようになっていた。 思わせぶりな墓の前で雨に濡れ立ちつくす下宿の大家の描写は、レッドヘリングというよりは、どちらにでも犯人役を振れるその名残に感じた。 本書はいまだロシア共産革命の二十年以上も前で、劣悪な労働環境に多くの問題抱えた時代だからだろう、二人も登場する労働運動指導者なる人物がいずれも高邁な人物として描写されているのが微笑ましい。 【注1】本篇中に「モルグ街の殺人」には触れられているが、ドイルの前衛作品には触れられていない。というのも、当時の時点ではシャーロック・ホームズがさほど意識されるほどの存在にはまだなっていなかったとの傍証になるだろう。 【注2】上の注を書いたあとで、「普通の人は、簡単な暗合文の中から“e”なる文字を見つけ出してみせるだけでも、感心してしまう」(P.207)という一文にでくわしてドキッとしてしまったが、『黄金虫』 (1843)の方だろうw | ||||
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ドアは鍵が掛けられたうえに内側から掛け金が下ろされ、窓も閉められた密室で、住人の死体が発見される事件。色々なところで紹介され、流用されている有名な密室トリックが使われている。トリック自体は知っていたが、この作品でそのトリックが使われていることには最後まで気づかなかった。 冒頭の死体発見に至る経緯、検視審問の様子、事件に対する論争、新聞紙に寄せられた投書等は面白いが、中盤はややだれ気味で退屈。除幕式での逮捕劇で勢いを取り戻し、法廷闘争、被告側のグロドマンと検察側のウィンプの争い、大臣への直訴、犯人の自白へと続いていく。 犯人の自白は、犯人の犯罪に関する見解が語られていて、面白い内容。意外な動機も示される。ご都合主義のように感じられる密室トリックも、そうではないことが犯人の告白でわかる。 真相以外に、ダミーの密室トリックも紹介されており、こちらも面白い。 | ||||
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江戸川乱歩が二大トリックを用いた優れた名作とほめた作品。実のところ今では最後のページまでいくと「ああこれか」感がないではないが、19世紀の作品だとはとても思えない上手なトリックの用い方をしている。あまり評判にならないのが不思議な古典中の古典だと思う。 | ||||
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推理小説史上、ルルーの「黄色い部屋の謎」と共に密室物の最高傑作とされる作品。 自分もそれには同意せざるを得ない。だが、この本を読む前に、さんざんこの作品の手法が繰り返し使われていて、大抵の読者には新鮮に映らないのが残念。しかしこの作品に使われているトリックは、密室トリックの発展に絶大な影響と貢献を与えたのは間違いない。 推理小説の殿堂があるとするなら、入ることに異を唱える者は誰もいない、それほどの作品。 | ||||
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