(短編集)

ディレイ・エフェクト

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種別
短編集
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あらすじ

2018年02月07日 ディレイ・エフェクト

いまの東京に重なって、あの戦争が見えてしまう――。茶の間と重なりあったリビングの、ソファと重なりあった半透明のちゃぶ台に、曾祖父がいた。その家には、まだ少女だった祖母もいる。あの戦争のときの暮らしが、2020年の日常と重なっているのだ。大混乱に陥った東京で、静かに暮らしている主人公に、昭和20年3月10日の下町空襲が迫っている。少女のおかあさんである曾祖母は、もうすぐ焼け死んでしまうのだ。わたしたちは幻の吹雪に包まれたオフィスで仕事をしながら、落ち着かない心持ちで、そのときを待っている……。表題作「ディレイ・エフェクト」の他、「空蝉」と「阿呆神社」を収録した驚愕の短篇集。いま最も注目されている宮内悠介が、時の流れをこえて、この世界の真実に迫る!芥川賞候補作品(「BOOK」データベースより)

評判

ディレイ・エフェクトの評価:

7.00/10点 レビュー 2件。 C ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点7.00pt

ディレイ・エフェクトの総合評価:

7.60/10点 レビュー 5件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.3
(4pt)

質問です。

内容自体は圧巻でした。満足してます。が、、、
3編収録された2編目のデータに、マーカーされた文章がいくつかありました。
これってどういうことでしょうか?
誰かがマーキングした「既読Book」がダウンロードされたのでしょうか?
作家自身のマーキングか考えてもみましたが、ありえないと思いました。
ディレイ・エフェクト Amazon書評・レビュー: ディレイ・エフェクトより
416390820X
No.2
(3pt)

ぜんぜん驚愕ではないのだが

帯には「驚愕の短編集」とありますが、ちっとも驚愕を感じさせませんでした。
一体なにが驚愕なのか、と考えてみて、ひとつ思い当りました。
短編が全部で3編収められているのですが、3編ともトリックというか、どんでん返しが仕込まれているのです。
ただ、残念ながら、そのどんでん返しが全然響いてこないのです。
例えて言うと、
「となりの町内に住んでいる鈴木さんは、実は田中さんという苗字だった」
と聞いた程度の感慨なのです。つまり、ふーん、そう、でしかないのです。
作劇術についてはよくわかりませんが、単にどんでん返しをしさえすれば読者が驚き、喜ぶ、というものではないようです。
文章が丁寧で上品な感じがしましたので、その点を評価して星3つとしました。
あまり他人に勧めようとは思いません。
ディレイ・エフェクト Amazon書評・レビュー: ディレイ・エフェクトより
416390820X
No.1
(5pt)

期待を大きく上回りました。

著者の作品を読むのは今作が初めてです。
SF作家である「宮内悠介」という名だけは存じておりましたが、SFはあまり読まず、題材も自分の嗜好とは異なったものが多く、中々手を出せずにいました。
しかし、この作品で考えが変わりました。著者の他の作品も読まなければならない、と勝手な義務感が心の中を渦巻いております。

さて、芥川賞候補になったこの作品ですが、選ばれたのも頷けます。著者のアイデアには脱帽です。戦時中の東京と現在の東京とが重なり合う現象が起きる、という発想とタイトルに惚れて購入しましたが、期待を大きく上回るほどの物語展開とその構成に、心を鷲掴みにされました。それに、候補に挙がった理由はアイデアだけではないのだと確信しました。もし発想力だけを買われたとしたなら、芥川賞候補には選ばれていない筈です。

まず読んでいて、著者は音楽が好きなんだなあ、と、もっと言えば楽器が好きなんだなあ、と、しみじみ感じました。自らの趣味を小出しにする感じ、堪らないです。笑
これに関しては表題作のディレイ・エフェクトだけでなく、空蝉という作品でも感じることが出来ました。というより、空蝉でより一層感じましたね。自分の中では三つの短編で、空蝉が最もハマり、大好きな作品となりました。

そして、最も言及すべきは、この三つのタイトルには全て「人の心」が共通しているということです。題材も異なり、その表現の仕方は違えど、言葉では言い表せられないこの気持ち、をこの作品は示してくれています。

ディレイ・エフェクトは単純なSFで完結するのではなく、その現象によって影響される夫婦の関係性が描かれ、空蝉では、あるバンドの話を中心として、主人公が事の真相を追っていくサスペンスでありながら、読了後には物語の真髄はもっと違うところにあると考えさせられ、そして阿保神社では、タイトル通り阿保で笑える内容ではありますが、後半にまさかの展開が起き、良い意味で期待を裏切られつつ、ここでもまた「人」に関して考えさせられることとなります。

物語のアイデアだけでなく、この様な展開になるのか、と先を読むことができないくらい文章の運び方が上手く、さらに、柔らかい文体で読みやすい文章であるのに(あるからこそなのでしょうか)、どこか情緒があると言いますか、生き生きしていて、楽しい気分になりました。人物の台詞回しもセンスがありまくりで、最高です。
一見エンタメな話であると思わせておきながら、エンタメだけに留まらせない著者のセンスは、まさに、制御不能。

今後も期待していますが、他の作品も読まなければいけませんね。そう思わせるほどのお勧めの作品です。
それにしても星五つは甘いだろ!と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、何せ期待を上回ったうえに感銘を受けましたので、星五つです。

長文失礼致しました。
ディレイ・エフェクト Amazon書評・レビュー: ディレイ・エフェクトより
416390820X

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