(短編集)

やさしい小さな手



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現代短篇の名手たち7 やさしい小さな手(ハヤカワ・ミステリ文庫)

2009年12月30日 現代短篇の名手たち7 やさしい小さな手(ハヤカワ・ミステリ文庫)

妻の目の前で、理由もなくいきなり拳銃で自殺した男。その拳銃はリヴォルヴァーだったか、オートマティックだったのか? スカダーの脳裏に警官時代のある事件がよみがえる……探偵マット・スカダー登場の「おかしな考えを抱くとき」をはじめ傑作14篇を収録。男女の心の闇でくりひろげられる闘い、人生の皮肉さを見せつける奇妙な出来事、人の記憶に沁みついた事件などなど、ハードボイルド魂を抱く巨匠が描く人間絵巻!(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.50pt

やさしい小さな手の総合評価:8.14/10点レビュー 7件。Cランク


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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(8pt)

名匠の手による短編は実に心酔わせる

長編のみならず短編の名手であるブロックの久々の短編集。その出来栄えは『おかしなことを聞くね』以来、ファンが渇望していた切れ味が健在であることを証明してくれる珠玉の作品ばかりだ。

まず初めの編はスポーツを題材にした作品だ。

「ほぼパーフェクト」はアメリカの代表的なスポーツである野球だ。
「野球は何が起きるか判らない」とよく云われるが、これはまさにその常套句を逆手に取った異色作だ。

次の「怒れるトミー・ターヒューン」の題材はテニス。
激昂してラケットをへし折るテニスプレイヤーとしてすぐに思いつくのはジョン・マッケンローだ。本書のトミー・ターヒューンのイメージは彼しかなかった。
私自身も短気で怒りの衝動を抑えられない事があり、自分もこの性格を変えたいと思っているが、なかなか上手く行っていない。従ってこの短編は実に興味深く読んだが、やはり抑えられた怒りはどこかに捌け口を求めているのかと痛感した次第だ。
ああ、全てに寛容になれるのはもはや悟りの境地に過ぎないのか。

「ボールを打って、フレッドを引きずって」はゴルフ場が舞台。
淡々と物語が進むため、ローランド・ニコルスンという男の不可解な行動の真意が解らなく、読者はとにかく彼の言動に翻弄されながら物語を読み進めることになる。
タイトルの意味は作中で紹介されるあるゴルフのジョークであるため、ニコルスンがヘドリックに打ち明ける殺人計画もまたジョークなのか本気なのかが解らない不安定感をもたらしているのも上手い。

次の「ポイント」はバスケットボールが扱われているが、それまでの短編とは趣が違い、NBAの試合を観戦しにきた、元バスケットボール選手の親子の対話で物語が進む。
それは久方ぶりに出逢う親子の、今だからこそ云える打ち明け話。こんな夜の対話はどんな親子にもいずれは訪れる。そんなある一夜の物語だ。

スポーツシリーズ最後の1編「どうってことはない」はボクシング選手の話。
格闘家を夫に持つ妻の気持ちとはいかほどなのだろうか?
最初は試合での夫の強さに魅かれ、結婚したのだろうが、結婚することは人生を預けることであり、そうなると人生のパートナーが公然と殴り殴られる姿を見なければならないのはかなり辛い事なのだろう。
色々と興味深い結末でもある。

「三人まとめてサイドポケットに」はふらりと入った酒場である男が出くわす典型的な美人局の話だが、ブロックは実に奇妙な余韻を残して物語を閉じる。

16ページと短い分量で語られるのが「やりかけたことは」だ。
主人公ポールは出所したばかりでシンプルに生きることを肝に銘じているが、彼が何の罪で服役していたのかは最後の1行で明らかになる。
それが性というものだと痛感する1編だ。

本書中約120ページと最も長いのが「情欲について話せば」は警官、軍人、医者、司祭の4人がトランプゲームに興じている奇妙なシーンで幕を開ける。
なんとも奇妙さ作品である。
まず司祭、警察官、軍人、医者と全く職業の異なる人物たちが一堂に会してトランプゲームに興じているというシチュエーション自体が奇妙である。そして彼らが語る“情欲”に纏わる話もまた奇妙である。
司祭の話はかつて彼が赴任先で親しくしていた仲睦まじい夫婦に隠されたある不道徳的かつ壮絶な過去の話。その夫婦は実は実の姉弟で弟の夫が13歳の時に父親の折檻から慰めようと姉が施したある癒しから次第にエスカレートして恋するまでに至った姉弟だった。
続く警察官の話は猛烈な性欲を持つ年長の元同僚の話だ。彼には美しい妻がおり、浮気をしていないか日に何度も頻繁に電話をするほどの執心ぶりだったが反面彼は特に犯罪者の妻と寝ることを日常的に行っていた。そしてある日赤毛のジョニーという美しい女性を目にしたことで彼は次第に彼女にのめり込んでいく。しかし一方で彼の妻に男が出来たことを強く疑っていた。そして相棒に自分が不在の時に見張るように頼むと果たして彼女を訪れる男がいたとの報告を受ける。彼は見境なくその男を襲撃しようとするが返り討ちに遭う。
軍人が紹介した男はかつて軍の名狙撃種だった男の奇妙な性欲の話だ。彼はいつしか戦争で人を狙撃する事にエクスタシーを感じていた。退役後、妻も出来、結婚したがセックスでオーガズムに達する事が出来なかったが、戦争中の狙撃のシーンを思い出すと最後まで達する事が出来た。
医者の話に出てくるのは奇妙な女性の話。連続レイプ魔に襲われた女性は自らの命を助けるため、絶頂に達した演技をし、あまつさえ彼に自分の家に来てくれるよう懇願する。
この話には正直オチはない。しかし「情欲」とは一体何なのかを探ろうとしたこの奇妙な四人組同様、知れば知るほど解らなくなるのが情欲の正体であることに気付かされるのである。

さて表題作もまた奇妙な味わいを残す。
ある意味これは前編の「情欲について話せば」に連なる作品と云えよう。
そして最後に明かされる「やさしい小さな手」の意味するところが解ると、果たしてこれが短編集の表題にすべきだったのか、思わず赤らんでしまった。

「ノックしないで」はかつて付き合った男と女の関係の物語。
折に触れ男はかつての恋人を訪ね、自分の近況を語って、泊まっていく。しかしそこに肉体関係は生まれない。
彼女はそれを知りつつも彼の訪問を断れずにいつも彼を受け入れてしまう。彼女は心のどこかで復縁を期待しているのだ。しかしとうとう彼女は2人がかつてのように愛し合う仲ではなく、単なる友人同士で、しかもちょっと都合のいい女になってしまっていることに気付くのだ。そして彼女は新たな一歩を踏み出す。心に刺さった苦い棘の傷みと共に。
ブロックは奇を衒わず、男女の心の機微を淡々と謳っている。

最後の4編はマット・スカダー物。
「ブッチャーとのデート」は長編『慈悲深い死』の原型となった作品でここでは敢えて取り上げないでおこう。

その次の「レッツ・ゲット・ロスト」はまだ警察官だった時代にエレインの依頼で対処したある事件の顛末の回想記の体裁で語られる。
突然巻き込まれたある他人の死をどうにか擬装して逃れようとする男たちを警察官の視点で事件の疑わしい所を浮き彫りにして逆に事件を真の姿に戻すことにする若いマットの熱心さが新鮮だ。
まだ前妻アニタと結婚生活を送っていた頃のマットの話。それが今ではエレインと再婚し、実に豊かな生活を送っているのだから、人生とは本当に解らないものだと感慨深く思わされる1編。

次の「おかしな考えを抱くとき」もスカダーがまだ警察官だった頃の話。しかもまだエレインと逢う前の話。
突然家族の団欒に訪れた夫の銃自殺。スカダーは当時相棒のヴィンス・マハフィとその事件を担当し、ヴィンスが施したある救済の話をする。
それは実際にヴィンスが図った便宜だったのか、はたまた妻が犯した罪を隠した事なのかは解らない。真相は藪の中だが、逆にもはや真相を知ることが目的ではなく、全てが丸く収まるような処置をしたことに満足をしているマットの考えが、己の正義に基づいて生きてきた人生の落伍者だったかつての彼とは真逆であることに感慨を覚える。

そして最後の1編「夜と音楽と」はたった8ページの小編。内容もスカダーとエレインがオペラを観劇した夜に、寝ずにニューヨークの夜を徘徊する、ただそれだけの物語。
事件も起きず、ただ2人の過去を懐かしむ会話が続くだけ。取るに足らない話なのだが、最後の2行にスカダーとエレインの真の思いを見た。


本当に久々のブロックの短編集である。早川書房が2009年に突如企画したハヤカワ・ミステリ文庫での「現代短編の名手たち」シリーズにブロックが選ばれ刊行されたのが本書。名手の名に恥じない傑作が揃っている。特徴的なのは全体的にブラックなテイストに満ちていることだ。

まずはスポーツを絡ませた短編が続く。野球、テニス、ゴルフ、バスケットボール、ボクシングと続く。

そして面白いのはそれぞれ殺人を扱いながらも微妙に時間軸がずれていることだ。

「ほぼパーフェクト」では殺人を“犯した” 男が完全試合を成し遂げようとし、「怒れるトミー・ターヒューン」では殺人を“犯す”までに至った男の奇妙な経緯を、「ボールを打って、フレッドを引きずって」では殺人を“犯そう”と計画している男の奇妙な予行練習を、最後は夫を殺された妻が復讐のために行おうとしている奇妙な殺人を語っている。それらが全て物語の最後の最後でサプライズを以て明かされるのだから、ブロックの小説テクニックは相当に高い。

また本書中最も長い「情欲について話せば」の警官、軍人、医者、司祭と奇妙な取り合わせの4人がトランプゲームに興じているシーンはどこかある有名な本格ミステリのシチュエーションを想起させる。

そして表題作は穏やかな題名にそぐわないエロティックでブラックなテイストに溢れている。このギャップがすごくてインパクトを残す。

そして「ノックしないで」を前奏曲としてマット・スカダー物の短編4編が続く。正直「慈悲深い死」の原型となった「ブッチャーとのデート」を読んだ時は失望感を覚えたが、その後の3編は味わい深く、長い年月を重ねた人生を経た者たちの達観を感じさせる。

さて個人的ベストを挙げるとするとやはり本編で一番長い「情欲について話せば」になろうか。短編4つ分のネタが放り込まれた内容はもとより、トランプゲームに興じる警官、軍人、医者、司祭と云う奇妙な取り合わせが寓話めいていて奇妙な印象を残す。

「ノックしないで」も捨てがたい。ブロックには珍しくシンプルな作品だが、求めつつもそれを自分から求めない元恋人の女性の心の機微が静かに心に降り積もるかのような作品だ。

そしてスカダー物4編から1編を挙げるとすると「夜と音楽と」になる。
なぜ単にスカダーとエレインが夜のデートをするだけの何の変哲もない8ページだけの1編を挙げるのか。それは最後の2行、スカダーとエレインが2人して「誰も死ななかった」ことを喜ぶシーンが妙に痛切に胸に響くのだ。

元警察官で無免許探偵をしていたマットは彼を訪ねる人達に便宜を図って人捜しや警察が相手にしない取るに足らない者たちの死を探る。人捜しであっても彼は誰かの死に必ず遭遇する。しかし警察官であったマットは死自体には何の感慨も抱かず、ニューヨークによくある八百万の死にざまの1つを見たに過ぎないと振舞う。

しかしエレインが襲われることになり、そしてエレインを伴侶とし、安定した生活を得たことで彼らにとって死はもう沢山だと思い始めたのではないか。
探偵をする限り、彼は陰惨なシーンに出くわさざるを得ない。しかし2人で一夜を過ごすときは忘れたいのだという思いをこのたった2行に感じさせる。
しかし初めてこの短編集でブロック作品を読んだ人たちには「何だったんだ?」で終わる話だろう。つまりこれはシリーズを読んできた者だけが行間から読み取れる深い内容だと云える。そういう意味では今回の「現代短編の名手たち」という企画にはそぐわないのかもしれない。

いやはややはりブロックは短編も読ませると再認識した。
確かに上に書いたようにブロック初体験の読者にとって解りにくい作品もあるし、何よりも短編集でしか読めない悪徳弁護士エイレングラフ物が1編もなかったのが残念でもある。

しかし本書以降ハヤカワ・ミステリ文庫でブロック作品が全く刊行されていない事実が非常に残念でならない。ブロック作品再評価の為にも彼の作品を既刊のみならず未訳作品も刊行してくれないだろうか。
毎回早川書房の本を読むとこの締めの言葉に落ち着く現況が哀しい。


▼以下、ネタバレ感想

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Tetchy
WHOKS60S
No.1:
(5pt)

ちょっと期待外れかな~残念!

この人の作品なら!と思って読んでみたのですが・・・・。
どこかで読んだような、まあー少しは新しい発想もあるのですが、期待したほどのものではありませんでした。
短編集の中にはまあまあ面白い小説もありましたが
彼の本はもういいかな。


ももか
3UKDKR1P
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No.5:
(4pt)

スカダーもの登場で星4進呈。

評者は、ローレンス・ブロックの短編集『夜明けの光の中に』(1994年)を、何年か前に読んでいたが、あまり好みではないようだったので他の短編集を読む気にならなかった。
 が、あと一冊くらいは読んでみようと思い、本書『やさしい小さな手』(2009年)を、アマゾンで入手して読むことにした。
 それぞれの作品について評者だけのコメントと評価を下に記したい。

 ①『ほぼパーフェクト』
  コメント:野球というスポーツを知らないひとが読んでも理解できない作品です。
  たしかに死球はパーフェクトだったという結末。<星4>
 ②『怒れるトミー・ターヒューン』
  コメント:リアリティに乏しいので読んでいても感情移入できない作品。<星2> 
 ③『ボールを打って、フレッドを引きずって』
  コメント:ゴルフ場で連続殺人を装いながら、ホールインワンを狙う恐ろしい男の話です。<星4> 
 ④『ポイント』
  コメント:血は争えない、似たもの親子の嫌な物語です。<星2>
 ⑤『どうってことはない』
  コメント:なにごとも引き際が肝心という話。特にボクシングでは・・・。<星3>
 ⑥『三人まとめてサイドポケットに』
  コメント:美人局なぞ企むと高くつくという教訓的な物語です。<星3>
 ⑦『やりかけたことは』
  コメント:やりかけたことは、止めることが出来ない。それが人殺しだという怖い話。<星3>
 ⑧『情欲について話せば』
  コメント:警官、軍人、医師、司祭などの恐ろしい体験談を語る作品です。
  「宿屋の敵討ち」という落語噺があるが、この四人の語る怖い話には「オチ」がない。<星3>
 ⑨『やさしい小さな手』
  コメント:夫婦が同じ趣味で楽しく暮らす。ただその趣味が問題なのです。<星2>
 ⑩『ノックしないで』
  コメント:ノックの音を待つあわれな女の物語。なにごともパッションが肝心なのだろう。<星4>
 ⑪『ブッチャーとのデート』
  コメント:地上げ屋女で管理人、そして連続殺人犯という女を追い詰める。やはりブロックは、スカダーもので冴える。<星5> 
 ⑫『レッツ・ゲット・ロスト』 
  コメント:マット・スカダーがまだ酒を飲み、警官をしていたころエレインに頼まれた仕事の話。仕事を終え二人でジャズを聴きに行く。そのクラブでレッツ・ゲット・ロスト(Let's Get Lost)を聴けるかしら?とエレインがマットに問う。これはチェツト・べーカーの歌と演奏のことである。チェツト・べーカーが、「ヨーロッパのどこかのホテルの窓から飛び降りた」と、このストーリーのなかでマットが語るが、このどこかは「アムステルダム」なのです。<星5>
 ⑭『おかしな考えを抱くとき』
  コメント:自殺?事故?妻の故殺?すべては藪の中という話。ブロックらしい秀作短編。<星5>
 ⑮『夜と音楽と』
  コメント:マットとエレインが音楽三昧で追憶の一夜を朝まで過ごすショートショート。<星3>

 巻末の解説で関口苑生氏は、ローレンス・ブロックは「短編の職人」という表現をしていましたが、評者には「職人」という表現に戸惑ってしまいます。
 ブロックは、じっくりと設定したキャラクターを主人公にした長編にこそ優れた才能を表現できる作家だと思えるからです。
 この短編集でもマット・スカダーが登場すると俄然面白くなるのがその証でしょう。
 で、本書『やさしい小さな手』の評価を、スカダーもの登場で星4進呈しておきました。
現代短篇の名手たち7 やさしい小さな手(ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:現代短篇の名手たち7 やさしい小さな手(ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.4:
(5pt)

これぞローレンス・ブロック!

忙しくて最近は中々ゆっくり読書する時間もないのだが、自分はレイモンド・チャンドラーとローレンス・ブロックの小説が大好きで、久々にブロックの本書を買ってみた。
泥棒バーニイのシリーズも大好きなのだが、こういった短編シリーズも好きで、相変わらず楽しく読めた。

「情欲について話せば」が特に面白かった!
現代短篇の名手たち7 やさしい小さな手(ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:現代短篇の名手たち7 やさしい小さな手(ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.3:
(4pt)

突然奈落の底に落ちる話

一見たわいのないような話から始まり
突然急展開する話が
多いように思えます。

ミステリーがベースですが
バイオレンスや
サスペンス風味も少なくない

容赦ない冷酷さに背筋が寒くなることもあれば
取り返しのつかない出来事に
やるせない思いを抱いたり 、、、

こういう世界が味わえるのも
小説ならでは、なのかもしれませんね。
現代短篇の名手たち7 やさしい小さな手(ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:現代短篇の名手たち7 やさしい小さな手(ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.2:
(4pt)

スカダーの短編が読めます!!

捻りが効いた話で、面白いといえば面白いのかもしれないのですが、何か殺伐として後味の良くないものを感じながら読み進んでいったところ、やっぱりスカダーものが出てきてホッとしたというか良かったです。ミステリ風の「ブチャーとのデート」(解説によると長編「慈悲深い死」の原型となった短編だとか)、何てことのない「夜と音楽と」(なんとなく嬉しくなる作品です)などの4編、実に多彩で楽しめる。他10篇の中では、中編といっていい長さの「情欲について話せば」が読ませます。
現代短篇の名手たち7 やさしい小さな手(ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:現代短篇の名手たち7 やさしい小さな手(ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.1:
(5pt)

さすがです

ブロックを「ハードボイルド作家」だけとは思っていなかったが
今回のこれを読んで、あらためてそのストライクゾーンの広さを感じた。
前に出ていた3冊の短篇集でも、そう思っていたのだが。

お気に入りは野球ものの「ほぼパーフェクト」ですね。
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