やさしい小さな手
- 拳銃 (222)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.50pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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長編のみならず短編の名手であるブロックの久々の短編集。その出来栄えは『おかしなことを聞くね』以来、ファンが渇望していた切れ味が健在であることを証明してくれる珠玉の作品ばかりだ。 | ||||
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この人の作品なら!と思って読んでみたのですが・・・・。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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評者は、ローレンス・ブロックの短編集『夜明けの光の中に』(1994年)を、何年か前に読んでいたが、あまり好みではないようだったので他の短編集を読む気にならなかった。 が、あと一冊くらいは読んでみようと思い、本書『やさしい小さな手』(2009年)を、アマゾンで入手して読むことにした。 それぞれの作品について評者だけのコメントと評価を下に記したい。 ①『ほぼパーフェクト』 コメント:野球というスポーツを知らないひとが読んでも理解できない作品です。 たしかに死球はパーフェクトだったという結末。<星4> ②『怒れるトミー・ターヒューン』 コメント:リアリティに乏しいので読んでいても感情移入できない作品。<星2> ③『ボールを打って、フレッドを引きずって』 コメント:ゴルフ場で連続殺人を装いながら、ホールインワンを狙う恐ろしい男の話です。<星4> ④『ポイント』 コメント:血は争えない、似たもの親子の嫌な物語です。<星2> ⑤『どうってことはない』 コメント:なにごとも引き際が肝心という話。特にボクシングでは・・・。<星3> ⑥『三人まとめてサイドポケットに』 コメント:美人局なぞ企むと高くつくという教訓的な物語です。<星3> ⑦『やりかけたことは』 コメント:やりかけたことは、止めることが出来ない。それが人殺しだという怖い話。<星3> ⑧『情欲について話せば』 コメント:警官、軍人、医師、司祭などの恐ろしい体験談を語る作品です。 「宿屋の敵討ち」という落語噺があるが、この四人の語る怖い話には「オチ」がない。<星3> ⑨『やさしい小さな手』 コメント:夫婦が同じ趣味で楽しく暮らす。ただその趣味が問題なのです。<星2> ⑩『ノックしないで』 コメント:ノックの音を待つあわれな女の物語。なにごともパッションが肝心なのだろう。<星4> ⑪『ブッチャーとのデート』 コメント:地上げ屋女で管理人、そして連続殺人犯という女を追い詰める。やはりブロックは、スカダーもので冴える。<星5> ⑫『レッツ・ゲット・ロスト』 コメント:マット・スカダーがまだ酒を飲み、警官をしていたころエレインに頼まれた仕事の話。仕事を終え二人でジャズを聴きに行く。そのクラブでレッツ・ゲット・ロスト(Let's Get Lost)を聴けるかしら?とエレインがマットに問う。これはチェツト・べーカーの歌と演奏のことである。チェツト・べーカーが、「ヨーロッパのどこかのホテルの窓から飛び降りた」と、このストーリーのなかでマットが語るが、このどこかは「アムステルダム」なのです。<星5> ⑭『おかしな考えを抱くとき』 コメント:自殺?事故?妻の故殺?すべては藪の中という話。ブロックらしい秀作短編。<星5> ⑮『夜と音楽と』 コメント:マットとエレインが音楽三昧で追憶の一夜を朝まで過ごすショートショート。<星3> 巻末の解説で関口苑生氏は、ローレンス・ブロックは「短編の職人」という表現をしていましたが、評者には「職人」という表現に戸惑ってしまいます。 ブロックは、じっくりと設定したキャラクターを主人公にした長編にこそ優れた才能を表現できる作家だと思えるからです。 この短編集でもマット・スカダーが登場すると俄然面白くなるのがその証でしょう。 で、本書『やさしい小さな手』の評価を、スカダーもの登場で星4進呈しておきました。 | ||||
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忙しくて最近は中々ゆっくり読書する時間もないのだが、自分はレイモンド・チャンドラーとローレンス・ブロックの小説が大好きで、久々にブロックの本書を買ってみた。 泥棒バーニイのシリーズも大好きなのだが、こういった短編シリーズも好きで、相変わらず楽しく読めた。 「情欲について話せば」が特に面白かった! | ||||
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一見たわいのないような話から始まり 突然急展開する話が 多いように思えます。 ミステリーがベースですが バイオレンスや サスペンス風味も少なくない 容赦ない冷酷さに背筋が寒くなることもあれば 取り返しのつかない出来事に やるせない思いを抱いたり 、、、 こういう世界が味わえるのも 小説ならでは、なのかもしれませんね。 | ||||
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捻りが効いた話で、面白いといえば面白いのかもしれないのですが、何か殺伐として後味の良くないものを感じながら読み進んでいったところ、やっぱりスカダーものが出てきてホッとしたというか良かったです。ミステリ風の「ブチャーとのデート」(解説によると長編「慈悲深い死」の原型となった短編だとか)、何てことのない「夜と音楽と」(なんとなく嬉しくなる作品です)などの4編、実に多彩で楽しめる。他10篇の中では、中編といっていい長さの「情欲について話せば」が読ませます。 | ||||
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ブロックを「ハードボイルド作家」だけとは思っていなかったが 今回のこれを読んで、あらためてそのストライクゾーンの広さを感じた。 前に出ていた3冊の短篇集でも、そう思っていたのだが。 お気に入りは野球ものの「ほぼパーフェクト」ですね。 | ||||
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