トンコ
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学生時代にリングなどの日本のホラー作品が流行りだった。角川ホラー文庫もその波に乗って本屋の書棚に多く置かれており、自分もいろんな作者の作品に触れたその中の一つにトンコもあった。 当時はホラーというものを広くとらえようという動きがあり、特に角川ホラー文庫は「怖い」作品であればひとまとめに「ホラー小説」と扱っており、殺人鬼も謎の怪物も病原体も一緒くたにしていたので、短編集であることや、家畜の豚が逃げ出してという表題の作品にも偏見なく触れることができたように思う。 読んだ感想はこの作品集、ひとまとめに怖い作品をまとめた「角川ホラー」の体裁をとっているだけで、内容がホラー作品ではない。別のジャンルの作品をホラーとして扱われる家畜の擬人化の生理的な嫌悪や、ゾンビといった要素を埋め込んでいるだけなのだ。 日本ホラー小説大賞短編賞を受賞した表題作も少しだけある「怖い」は添え物程度なので、怖いホラー作品を求めていると肩透かしを食らうだろう。 短編は上手にまとまっているので同作者の作品を求めているならお勧めする。 | ||||
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新人賞受賞作が出版時に手直しされるというのはよく聞くが、表題作「トンコ」の場合は改作に近く、なぜここまで変えてしまったのかと惜しまれる(読メのレビューでこれを知り、著者ブログで公開された改作前の内容と読み比べた)。 当時の出版社の表現規制に著しく抵触するため改作を求められたようだが、現在は規制基準が変わり、公開の許可が出たようだ。 改作前の「トンコ」は仏教の六道と観音救済をテーマにした、どことなく花輪和一的な雰囲気のある寓話だが、出版された改作では、六道も観音救済が完全削除されている。地蔵たちの豚成仏シーンが規制抵触したかと邪推しているが、お地蔵様軍団が削除されてしまったことでテーマも少々表面的になってしまい、惜しまれる。 作者がこのレビューを読み、改作前のオリジナル版をブログからkindleに移行してくれることを期待。 | ||||
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あたりまえの事のように僕たちは、命をいただいている。「うまい」といって奪い合い「良くない」といってしりぞける。どちらも生きた証に成長の記憶をその身にきざみつけてきたことだろうに、この物語のどこがホラーだろう?食肉の豚の行く末か?はたまた無神経に糾弾する、あるいは無責任に同情する人の有り様か?強いて云えば逃げた彼女に語りかける兄弟姉妹の鳴き声、放屁がホラーであろうか?かつて半村良はその作品で登場人物に「この星は醜い…」と語らせたが、果たしてそうであろうか!?弱肉強食は生態循環であり、すべからくこの地上の生き物は生きるために死に、死ぬために生きている。『ぞんび団地』未成熟な大人が子を持つ不条理と、あっちゃんの健気に涙。『黙契』その選択は卑怯だ!遺された者が救われない。 | ||||
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「トンコ」は豚を主人公にした物語だったので ついつい映画「ベイブ」のような意表を衝く結末を勝手に期待したら ベトナム戦争時代、徴兵されて戦場に送られる若者たちを 屠殺場にトラックで送りだされる肉牛に見立てて憐れみを歌った反戦歌「ドナドナ」の結末だった。これじゃ、当たり前すぎてなんのひねりも無いじゃん! そして全体の流れはどこかでなじみがある展開だと思ったが 昭和の世にシングルレコード最高セールスを記録した「およげ!たいやき君」と酷似しているのに気づいた。平成生まれは 古いことは知らんだろうから二番煎じでもいいのかもしれないが。。。 三つの短編の中では 「ぞんび団地」がホラーとしてほのぼのと読めるレベル。 | ||||
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三話から成る、短編集です ホラー小説を好んで読んでいますが、今まで読んだ中でも、すべての話が異質な感じでした トンコもぞんび団地も黙契も、残酷な話ですが、どこか救いを感じる話でした 養豚という一般人には体験することは無いが、確実に行われている悲しい行為、妹の自殺といういつか自分が体験するかもしれない怖さ、無敵のゾンビのみなさんが、団地で仲良く(?)生活しているという一生体験しないであろう話、そう中でもトンコの話は悲しいというより寂しい話だと感じました 私は幽霊だ、化け物だ、もっと怖い心霊ものは無いのか?なんて考えで本を買うことが多いです ホラー好きな方ならそういう本を探すと思いますが、そういう人こそ、たまには現実的な怖さも感じてみることをオススメします | ||||
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