ムーンナイト・ダイバー
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
評判
ムーンナイト・ダイバーの評価:
3.00/10点 レビュー 1件。 D ランク
ムーンナイト・ダイバーの総合評価:
8.32/10点 レビュー 28件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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なぜひっそり夜にやるのか、それは貴金属をひきあげると泥棒になるから。そして昼間も夜も海上保安庁の監視があるから。
危険をおかしてまで引き上げる作業をする主人公。
彼もまた前に進めず、失われた命や生活などが海の底にあるのを見ながら、
もしあんな災害がなければ、もしほかの人生があったなら、もし妻とは違う美しいこの女性と結婚していたなら、
という「もし」の世界を考えずにはいられなかったからだ。
しかし、最終的には、まわりの人がいてあの災害があっていろんな人に助けられてきたからこそ今がある、
という普遍的とも言える結論にたどりつき、新たな気持ちでまたダイバーとして作業を続ける決心をする。
これはものすごくオーソドックスな流れであり、おおよそ最後は予想できる展開であるのですが
言葉の使い方や、「海に沈んだ遺品をひきあげる」という設定が非常に魅力的で、重く、リアルに感じさせる。
が、しかし。いまいち入り込めない。
中年男性のロマンがこれでもかというくらい詰まっているところに、どうにも冷めた目線になってしまう自分がいた。
主人公はとにかく、モテる。
なろう小説かというくらい、モテる。
そして、やりまくっている。(妻とだけではあるが)
体の浮気はしていないものの、心は別の女性にもっていかれている。
そんな浮気心は家族に気取られる気配はなく、子供は父親を尊敬し、懐き、慕う。
弾けんばかりのナイスバディな若い娘も、美しい未亡人も、凡庸で家庭的でよき母である妻も、とにかく主人公を求め、心配し、見守り、性欲も感じているのだ。ときめいているのだ。男らしい彼に。
主人公はやれやれ系とばかりに、クールで口数少なく、女にそっけなく、体はおそらく引き締まっているダイバーで、しかしエッチは丁寧で女性を夢中にさせる。
大震災の傷を引きずり、前に進めずにいるちょっと影のある男が、いい女たちからモテまくる。
いや〜〜〜男性のロマンと夢が詰まってます。
こういうあたりがどうも苦手でハードボイルド系の小説は読めないのだけど、この物語はそこまでとはいかなくとも
ちょっと都合よくありませんかね。と思ってしまった。
せめて女性が二人ならまだよかった。
でも年齢の若い子から熟女まで揃って3人とは、もうね。いろんな人からモテていますよ、って感じで冷めてしまうし
手を出さない主人公の心の葛藤は大震災の心の傷からきてはいるものの、始終ひたっているように見えてしまう。
とはいえ物語自体は重く、人の生活が一瞬でいきなり途絶えてしまった傷は深い。
残されたものの痛みと解放を描いている文学であると感じた。