北の詩人

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種別
長編
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あらすじ

2022年04月21日 北の詩人 新装版 (角川文庫)

南北の朝鮮に抹消された悲劇の詩人。彼が追い求めたものとは何だったのか。第二次世界大戦後間もなくの朝鮮半島。詩人・林和は、かつて祖国を裏切り、日本警察の弾圧に屈服して日本帝国主義の植民地政策に加担したという暗い過去があった。その過去をアメリカ軍諜報機関は利用し、林和をスパイとして操ろうとする。謀略の罠に捕らわれていく林和。弾圧から逃れ北朝鮮に逃亡するも、朝鮮の北にも南にも理解されることはなく、ついにはアメリカのスパイとして軍事裁判で処刑されてしまう。イデオロギーと政治権力に押しつぶされ、現在でも南北の朝鮮文学史から完全に抹殺されている悲劇のプロレタリア詩人を描いたノンフィクション・ノベル。(「BOOK」データベースより)

評判

北の詩人の評価:

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北の詩人の総合評価:

7.57/10点 レビュー 14件。

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No.14
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No.13
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No.12
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清張らしい人生翻弄譚が半島においても炸裂

実在した朝鮮の詩人林和を主人公とした松本清張の作品。清張は、そのときは些細とすら思えないような出来事が、強大なボタンの掛け違いとなって、後々に、当人や周囲、社会を翻弄させていく展開を記述するのが非常にうまい。
人間の主体的な決断を悲劇的な結果として裁断してしまい、決断した人物を翻弄して、逃げ道を与えない清張の筆致は人間精神や社会というものの襞をよく捉えているともいえるし、清張自身がどこかルサンチマン的で、人間の運命をそのように描いてしまうのかなとも思う。清張自身は非常に遅咲きの作家であるし、天衣無縫且つ陽性な人物では無かったんだなという推測は、折々の清張作品を読むと、より一層に強まる。
「北の詩人」の舞台は主に日帝支配からのくびきが外れた戦後すぐの朝鮮半島が舞台ではあるが、実はくびきの状況下に置かれた人間は日帝なら日帝が消え去っても、その残滓に苦悶せざるを得ない。そしてその残滓は現在や未来をも束縛する。実に息苦しい。
残滓にはより陽性で明るいものもあるはずだが、清張は陰性な面をいつも掬い取る。果たして本作もそうであった。
物語のかなり最後の方に北朝鮮政府による林和やその他の人たちに対する判決文が記載される点では、実際に綿密な取材結果に基づいて考察された清張ならではのノンフィクション作品の赴きもあるように思えるが、本作はあくまでも清張ならではのニヒルな人間や社会観察に基づく、フィクションとしての小説である。

※私が読んだのは旧版本なので、内容に相違のある可能性があることをご承知おきたい
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No.11
(4pt)

清張らしい人生翻弄譚が半島においても炸裂

実在した朝鮮の詩人林和を主人公とした松本清張の作品。清張は、そのときは些細とすら思えないような出来事が、強大なボタンの掛け違いとなって、後々に、当人や周囲、社会を翻弄させていく展開を記述するのが非常にうまい。
人間の主体的な決断を悲劇的な結果として裁断してしまい、決断した人物を翻弄して、逃げ道を与えない清張の筆致は人間精神や社会というものの襞をよく捉えているともいえるし、清張自身がどこかルサンチマン的で、人間の運命をそのように描いてしまうのかなとも思う。清張自身は非常に遅咲きの作家であるし、天衣無縫且つ陽性な人物では無かったんだなという推測は、折々の清張作品を読むと、より一層に強まる。
「北の詩人」の舞台は主に日帝支配からのくびきが外れた戦後すぐの朝鮮半島が舞台ではあるが、実はくびきの状況下に置かれた人間は日帝なら日帝が消え去っても、その残滓に苦悶せざるを得ない。そしてその残滓は現在や未来をも束縛する。実に息苦しい。
残滓にはより陽性で明るいものもあるはずだが、清張は陰性な面をいつも掬い取る。果たして本作もそうであった。
物語のかなり最後の方に北朝鮮政府による林和やその他の人たちに対する判決文が記載される点では、実際に綿密な取材結果に基づいて考察された清張ならではのノンフィクション作品の赴きもあるように思えるが、本作はあくまでも清張ならではのニヒルな人間や社会観察に基づく、フィクションとしての小説である。

※私が読んだのは旧版本なので、内容に相違のある可能性があることをご承知おきたい
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清張らしい人生翻弄譚が半島においても炸裂

実在した朝鮮の詩人林和を主人公とした松本清張の作品。清張は、そのときは些細とすら思えないような出来事が、強大なボタンの掛け違いとなって、後々に、当人や周囲、社会を翻弄させていく展開を記述するのが非常にうまい。
人間の主体的な決断を悲劇的な結果として裁断してしまい、決断した人物を翻弄して、逃げ道を与えない清張の筆致は人間精神や社会というものの襞をよく捉えているともいえるし、清張自身がどこかルサンチマン的で、人間の運命をそのように描いてしまうのかなとも思う。清張自身は非常に遅咲きの作家であるし、天衣無縫且つ陽性な人物では無かったんだなという推測は、折々の清張作品を読むと、より一層に強まる。
「北の詩人」の舞台は主に日帝支配からのくびきが外れた戦後すぐの朝鮮半島が舞台ではあるが、実はくびきの状況下に置かれた人間は日帝なら日帝が消え去っても、その残滓に苦悶せざるを得ない。そしてその残滓は現在や未来をも束縛する。実に息苦しい。
残滓にはより陽性で明るいものもあるはずだが、清張は陰性な面をいつも掬い取る。果たして本作もそうであった。
物語のかなり最後の方に北朝鮮政府による林和やその他の人たちに対する判決文が記載される点では、実際に綿密な取材結果に基づいて考察された清張ならではのノンフィクション作品の赴きもあるように思えるが、本作はあくまでも清張ならではのニヒルな人間や社会観察に基づく、フィクションとしての小説である。

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