消えた少年



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初公開日(参考)2014年10月
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長編小説

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消えた少年 (創元推理文庫)

2014年10月31日 消えた少年 (創元推理文庫)

ひとりの少年が姿を消した。母親は半狂乱で行方を捜すが……。壊れかけた二つの家族。北欧の伝説息づく風光明媚なゴットランド島で何が? 女性警官マリアが事件を追う。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

消えた少年の総合評価:7.00/10点レビュー 6件。Cランク


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(8pt)

ミステリーより心理劇として

スウェーデンの人気ミステリー作家アンナ・ヤンソンの本邦初登場作。スウェーデンでは現在15作目まで刊行されているという「マリア・ヴェーン」シリーズの第8作目で、このシリーズは新作が必ずベストセラーになり、何本ものテレビドラマが制作されているというが、なるほどと思わせる作品である。
人気観光地であるゴッドランド島の海辺の街で三家族が集まったホームパーティーの夜、集まったうちのひとりで9歳になる少年アンドレアスが行方不明になった。家族はもちろん、警察も必死で行方を探すのだが、少年の足跡はどこにも残っていなかった。夏の間だけゴッドランド島警察で臨時勤務していたマリアは、離婚して離れて暮らしている自分の息子と同年代のアンドレアスが二重写しになり、心を痛めていた。
事件の背景には三家族、それぞれが抱える複雑な家族関係があり、誰もがアンドレアスの身を案じながらも正直な告白をためらったため、捜索は難航し、ストーリーも二転三転し、犯人と目される人物も二転三転する。このよじれ具合が一番の読みどころで、犯行の動機や様態が判明するまでのプロセスは、どちらかといえば付け足しのような印象を受けた。
とはいえ、スウェーデンでの人気が納得できる傑作ミステリーであることは間違いない。

iisan
927253Y1
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未読の方はご注意ください

No.5:
(2pt)

描きたかったのは夫婦問題?

スウェーデンのリゾート地ゴットランド島が舞台です。同じくスウェーデンの作家ヨハン・テオリンには荒涼とした人口密度の少ない島、エーランド島シリーズ4部作がありますが、そちらの話にちらっとゴットランド島が出てきました。同じバルト海に浮かぶ島でも雰囲気が全然違うようで、どんなところなんだろうと興味を持ちました。作者アンナ・ヤンソンもゴットランド島生まれだそうです。
この作品は女性警官マリア・ヴェーンを主人公としたシリーズの8作目だそうですが、日本ではまだ2冊しか翻訳されていないようです。

結論から言うと、思っていたいわゆる北欧ミステリとは違って、ややがっかりしました。いや、ジャンルとしては北欧ミステリに入るのでしょうが。北欧ミステリには大きく分けて2つの種類があるように思います。上記のヨハン・テオリンや、スティーグ・ラーソン、アーナルデュル・インドリダソン、カーリン・フォッスム、ジョー・ネスボ、ジェイムズ・トンプソンなどのように、雪と氷、白夜と極夜、海や空の淡い色彩と闇、屈折した心理などがイメージされる静謐で陰鬱な雰囲気のもの。そしてもうひとつは、女性警官や探偵が主役で、彼女たちが抱える仕事や日常生活の悩みに重きを置いた女性小説とも言うべきもので、カミラ・レックバリやレーナ・レヘトライネンなどがこれに当たります。アンナ・ヤンソンのこの作品は後者の方でしょう。

少年の失踪事件が起こり、後に別の男性も消えてしまうのですが、主に描かれるのは女性たちの抱える問題とその心情で、事件はその合間、合間にしか出てこないという印象です。登場人物たちが結婚、離婚、再婚、同棲を繰り返しているあたりは北欧の恋愛事情を思わせますが、3組の夫婦やカップルはどれもうまくいっていなくて、妻や恋人である女性たちが、夫に対する不満、自分のものにならなかった恋人への思慕などを延々と述べるばかりなのにうんざりしてしまいました。これはヒロインの女性警察官マリアも同様で、なんだこれは、書きたかったのは夫婦関係の方なのかと思えるほどです。誰も彼もが、夫が大事にしてくれない、彼は私のことなどどうでもいいのだ、浮気しているに違いないなどと妄想のように考えていて、愛してくれる男がいないのなら、いったい何のために生きているのかみたいな話で、人生には恋愛しかないのか?他にも大事なことがいっぱいあるだろうと思ってしまいました。

最後の方では流れが唐突に変わり、マフィア、売春、ドラッグ、武器密輸、あげくは核廃棄物売買の話なども出てきて、心理や猟奇ミステリというよりは国際犯罪小説と言うべきかも。そして内容の3分の2は女性小説なので、何をめざしているのか非常にわかりにくい話でした。私は女性ですが、女性の不満と日常生活の話は特に読みたいと思わないので、レックバリやレヘトライネン同様、この作者もこれ以上読むのはやめておきます。評価を下げてしまってすみません。
消えた少年 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:消えた少年 (創元推理文庫)より
4488175058
No.4:
(4pt)

後半一気に加速する展開が楽しい

前半、独特の表現に慣れず、読み進めることがやや辛かったです。ですが、後半、話の展開が加速し一気に読み終えました。読み終えてみると楽しめる作品でした。
消えた少年 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:消えた少年 (創元推理文庫)より
4488175058
No.3:
(4pt)

「明日は我が身」の危うさが強く胸に迫る家族の悲劇を描く犯罪捜査官マリア初紹介作。

同名でちょっとまぎらわしいですが創元推理文庫から先に邦訳されたフィンランドのマリア・カッリオ刑事ではなくスウェーデンの女性警官マリア・ヴェーンの活躍を描く人気シリーズの第8作目で日本初紹介作です。「マリア」という名前は作家にはとても人気があるのでしょうか、これからもまだまだ続々と同名のヒロインが出て来ても少しも不思議ではない気がしますね。さて、これが第8作目という事で本当なら当然第1作から読みたかった所ではありますが、今や多くのシリーズ作品の紹介ラッシュが続く中で訳される方も読む方も同じく大変でしょうから、最近では一部の代表作でも読めれば幸運と考えるべきなのだろうなと思う様になりましたね。
共に配偶者に不満を抱く幼馴染の既婚男女が不倫に走り、偶然に戸外で愛し合う二人の姿を見てしまった少年がその後に行方不明となってしまう。離婚し二人の子供と離れて暮らす犯罪捜査官マリアには消えた少年の母親の苦悩する心情が痛い程に良く理解できる所為もあって事件を熱心に追いかけるのだった。
本書の推理は謎解きと呼ぶべきではない様な気がしますが、最後の最後まで「少年の身に一体何が起こったのか?」の謎や事件の動機がさっぱり見えて来ずに五里霧中の状態を持続させて興味を募らせる著者の腕前は誠にお見事だと思いますね。冒頭部分での不倫夫婦の現場の目撃や年上の子供達からの暴力という手掛かりめいた物はあるのですが、それが直接に真相へと繋がるという程に単純ではなく著者ならではの手の込んだ捻りが効かされていますね。妻と離婚して少年とは離れて暮らしていた父親の不審な死亡事件をきっかけにして、子供の失踪との明確な関連性は不明ながらも根気強く調べを続ける内に次第に悪党がいぶり出されて来る事や、マリアがプライベートで悪質な男と遭遇した出来事(偶然にしては出来過ぎではありますが)が示しているのは、やはり悪事を働く者は決して無事安泰では済まず何時かは露見する運命だという事なのでしょうね。また事件の真相についての感想は、こんな突拍子もない出来事はまず誰にも予想出来なかったにせよ、現代はどんな事でも起こり得る危険と隣り合わせの物騒な世の中ですから、日頃から注意を怠って孤独な少年の行動を十分に把握していなかった大人の責任は大きいと思いましたね。それから事件関係者の3人の女性エルヴィーラ、スサンヌ、シャルロッタについては、それぞれに別々の事情からお気の毒だなと思いますね。エルヴィーラは不誠実で自業自得とは言え夫とも不倫相手とも結局は理解し合えない運命が痛ましいですし、スサンヌは信じた夫から裏切られ全く真心が伝わらないのが哀れで、そしてシャルロッタは異常な過保護ぶりの全てが思い込みではなく一片の真実があるのに結局は空回りして子供達への愛が良い方向に向かわず不幸を招いてしまう悲惨さが最も可哀そうだと思いますよね。まあこの家族の悲劇は不可避だったのでしょうけれど、何とかこうなる前に夫婦間で十分に話し合いを持つべきで常に冷静を保つ心構えが必要だろうなと思いますし、現代に生きる私達はこの物語から「明日は我が身」の危うさを自覚して何らかのヒントと教訓を得るべきなのでしょうね。さて、今回もまたもやかなり長くなってしまいましたがマリアの上司ハートマンや同僚のイエクはどちらも良い人で好感が持てましたし、マリアも今回元同僚ペールが別の女性と結婚した事に傷つきますが、でも深刻に思い悩まずに悲しみを上手に遣り過ごす術を持ち楽天的な性格なのは好ましい長所だなと感じた次第で、本職の犯罪捜査官としての実力は本作では十分に示されたとは言えずまだまだ未知数ですが、そちらは今後の作品を読んで追々と確かめて行きたいと思いますね。
消えた少年 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:消えた少年 (創元推理文庫)より
4488175058
No.2:
(4pt)

シリーズで出ている作品です。

小さな島が舞台のシリーズ。

女性らしい作品で、謎解きだけではなく、主人公の人生模様も併せて楽しむことができます。

タイトルの通り、ホームパーティの夜に、ある少年が消えてしまいます。
すれ違う夫婦や親子。
狭い人間関係の中で起こる男女の過ち。

最後の方に出てくる犯人のセリフ。
こういうこというよね~~と思わず唸りました。
馬鹿みたいな言い訳。安っぽい言い方で味方につけようとするのもよくあるなと。

昔、自分の娘を愛人に誘拐され殺された男(死体遺棄かな?一部共犯になって逮捕されたんだよね)が、
事件発覚後、奥さんに言ったと報道されてた言葉を思い出してしまいました。
現実は奥さん、味方になっちゃうんだけどね。
消えた少年 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:消えた少年 (創元推理文庫)より
4488175058
No.1:
(3pt)

登場人物の愛憎は見事に伝わってきますが、核心に至る展開には、もっと深さが欲しかったです。

舞台はスウェーデンの離島、ゴッドランドで発生した、少年の失踪事件がストーリーの主軸です。
小さな地域の中での、数組の家族のやや鬱屈した人間関係や生活事情を背景に、最初のうちは押さえ気味にストーリが進行します。若干じれったい感じを持ちつつ、中盤で2件目、3件目の事件が発生するあたりから、少しずつ、展開がスリリングになって行きます。
ですが、核心までのつながりが、ちょっと唐突な気がしました。
それなりに伏線が張られていますが、中盤から終盤、核心に至るところは、もっと深く、多く書いてあった方がよかったような気がします。
社会事情や歴史上の問題を背景を描かれるのが、北欧ミステリ(に限らないかもしれませんが)の楽しみですが、本作では、ゴッドランドが旧ソ連諸国に隣接することから生じる、不法入国や密貿易の問題が描かれています。
ゴッドランドの地理的な位置ならではのことであり、この部分は興味深く感じましたが、全編を通して、より色濃く描かれていれば、ストーリーの展開がより説得力が高まったと思います。
上述のとおり、ストーリーの展開には、もっと深さと量があればと思いはしましたが、それぞれの家族が、親子関係、家族関係の悩みを抱えており、日々苦悩する様子が巧に描かれており、登場人物に感情を移入させれたところは良かったと思います。
消えた少年 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:消えた少年 (創元推理文庫)より
4488175058



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