(短編集)

奇譚を売る店

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初版刊行(参考)
種別
短編集
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2,993回
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1
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12
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あらすじ

2013年07月18日 奇譚を売る店

物語に、喰われちまえ。想像力の暴走に任せた、驚くべき古書幻想譚また買ってしまった──。店を出たとき、必ずつぶやく独り言。そうやって手に入れた書物が、目眩く悪夢へと誘う……。博覧強記の探偵小説家が、想像力を駆使して、本そのものの業(カルマ)に迫った悪魔的傑作。(「BOOK」データベースより)

評判

奇譚を売る店の評価:

6.00/10点 レビュー 1件。 C ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点6.00pt

奇譚を売る店の総合評価:

7.38/10点 レビュー 13件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

指定の条件による感想はありませんでした。

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.12
(3pt)

後発作である「おじさんのトランク」「楽譜と旅する男」に比べるとさすがに試行錯誤感が否めないかも。

「おじさんのトランク」「楽譜と旅する男」と作者さんの幻想小説を発表順とは逆方向へ遡っていよいよ第一作へ。他の二作は大いに楽しませて頂いたので当然ながら期待値は高い。

構成の方は連作短編なのだけれども、古書マニアである「私」の「また買ってしまった」という後悔めいた独白から入る冒頭が共通項となっている辺りに作者の遊び心を感じる。自嘲と共に買った物を読み耽っていると「私」はいつの間にか奇妙な事件や現象へと誘われていく……というのが主な展開。

各話で「私」が買うのは明治時代の精神科病院の案内であったり、戦後のカストリ小説誌であったり、既に廃刊したマイナーな児童向けマンガ雑誌であったり、制作されずにポシャった映画の企画書であったりと実に様々。ただ、展開自体は後発二作と比べると随分と怪奇調を帯びているというか、ホラーっぽい雰囲気を漂わせたものが多い。

少しばかりネタバレになるけれども後発の二作と通じる部分もあるのだが各話の独立性は本作が一番高いかも。何しろ「私」は毎回誘われた怪事件の末に悲惨な末路を辿るオチが殆どなのである。なので最初の話を読み終えると「あれ?主人公がえらい目に遭ったのにこれどう話を続けるつもりなの?」と戸惑われるかも知れないが、一章読み終えると次の話では何事も無かったかの様に「私」が古書を飼う場面から話が始まるので読者は再び「あれれ?『私』って同一人物じゃ無いの?」と大いに戸惑う事に(この点については最終章で意外な方向へと話が振られる)

怪奇っぽい話が多いとは申し上げたが、中にはメタフィクションっぽい実験作も混じっていたりする。特に「私」が子供の頃に読みながら続きが気になっていた児童漫画を漁り、投げっ放しな打ち切り同然のオチを突き付けられる「こちらX探偵局/怪人幽鬼博士の巻」は終盤でフィクションと現実という階層の異なるリアリズムが溶け合う様な奇妙な味わいとなっている。

また、あとがきによれば作者自身が古書マニアの様で、古書を漁る楽しみを伝えたいという想いが割とストレートに出ている所も感じられる。特に第二章の「這い寄る影」なんかは戦後すぐに大量に出版されたカストリ雑誌の中で有象無象の作家が書き散らした後の時代に残らない珍作を漁る楽しさみたいなものが漂ってくるので思わず「古書店漁りに挑んでみようかな?」と思わされる方もいるかも。

ただ、読み終えてからの感想を申し上げれば、正直後から発表した二作に比べると完成度という点からは見劣りがする。とにかく各章で主人公である「私」の芝居っ気が強過ぎるというか、主人公の立ち居振る舞いが目立って、折角の怪現象を食ってしまっている印象。後発の二作が幻想的な怪事件を淡々と「私」の視線を通じて読者に披露していたのに比べると作者も方向性を決めかねていた様に思われる。

特に最終章で明かされる、各章の「私」が別人の様にしか思えない構成の真実が明かされる展開は芝居っ気が強過ぎて少々辟易させられたというのが正直な所。無論、この部分についての読者の反応があまり芳しくなかった事から作者なりに修正したから後発二作では怪事件や幻想じみた状況が主体になったのだとも言えるけれども。

作者の幻想小説シリーズをどれから読まれるかは読者自身が決めるしか無いが、本シリーズに関しては完成度が高められた後発作品から読んで正解だったなというのが正直な所。
奇譚を売る店 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 奇譚を売る店 (光文社文庫)より
4334772102
No.11
(3pt)

後発作である「おじさんのトランク」「楽譜と旅する男」に比べるとさすがに試行錯誤感が否めないかも。

「おじさんのトランク」「楽譜と旅する男」と作者さんの幻想小説を発表順とは逆方向へ遡っていよいよ第一作へ。他の二作は大いに楽しませて頂いたので当然ながら期待値は高い。

構成の方は連作短編なのだけれども、古書マニアである「私」の「また買ってしまった」という後悔めいた独白から入る冒頭が共通項となっている辺りに作者の遊び心を感じる。自嘲と共に買った物を読み耽っていると「私」はいつの間にか奇妙な事件や現象へと誘われていく……というのが主な展開。

各話で「私」が買うのは明治時代の精神科病院の案内であったり、戦後のカストリ小説誌であったり、既に廃刊したマイナーな児童向けマンガ雑誌であったり、制作されずにポシャった映画の企画書であったりと実に様々。ただ、展開自体は後発二作と比べると随分と怪奇調を帯びているというか、ホラーっぽい雰囲気を漂わせたものが多い。

少しばかりネタバレになるけれども後発の二作と通じる部分もあるのだが各話の独立性は本作が一番高いかも。何しろ「私」は毎回誘われた怪事件の末に悲惨な末路を辿るオチが殆どなのである。なので最初の話を読み終えると「あれ?主人公がえらい目に遭ったのにこれどう話を続けるつもりなの?」と戸惑われるかも知れないが、一章読み終えると次の話では何事も無かったかの様に「私」が古書を飼う場面から話が始まるので読者は再び「あれれ?『私』って同一人物じゃ無いの?」と大いに戸惑う事に(この点については最終章で意外な方向へと話が振られる)

怪奇っぽい話が多いとは申し上げたが、中にはメタフィクションっぽい実験作も混じっていたりする。特に「私」が子供の頃に読みながら続きが気になっていた児童漫画を漁り、投げっ放しな打ち切り同然のオチを突き付けられる「こちらX探偵局/怪人幽鬼博士の巻」は終盤でフィクションと現実という階層の異なるリアリズムが溶け合う様な奇妙な味わいとなっている。

また、あとがきによれば作者自身が古書マニアの様で、古書を漁る楽しみを伝えたいという想いが割とストレートに出ている所も感じられる。特に第二章の「這い寄る影」なんかは戦後すぐに大量に出版されたカストリ雑誌の中で有象無象の作家が書き散らした後の時代に残らない珍作を漁る楽しさみたいなものが漂ってくるので思わず「古書店漁りに挑んでみようかな?」と思わされる方もいるかも。

ただ、読み終えてからの感想を申し上げれば、正直後から発表した二作に比べると完成度という点からは見劣りがする。とにかく各章で主人公である「私」の芝居っ気が強過ぎるというか、主人公の立ち居振る舞いが目立って、折角の怪現象を食ってしまっている印象。後発の二作が幻想的な怪事件を淡々と「私」の視線を通じて読者に披露していたのに比べると作者も方向性を決めかねていた様に思われる。

特に最終章で明かされる、各章の「私」が別人の様にしか思えない構成の真実が明かされる展開は芝居っ気が強過ぎて少々辟易させられたというのが正直な所。無論、この部分についての読者の反応があまり芳しくなかった事から作者なりに修正したから後発二作では怪事件や幻想じみた状況が主体になったのだとも言えるけれども。

作者の幻想小説シリーズをどれから読まれるかは読者自身が決めるしか無いが、本シリーズに関しては完成度が高められた後発作品から読んで正解だったなというのが正直な所。
奇譚を売る店 Amazon書評・レビュー: 奇譚を売る店より
4334928897
No.10
(2pt)

私には不向き

読んでいて、意味が分かりずらかった。途中でやめました。読みづらいです。
奇譚を売る店 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 奇譚を売る店 (光文社文庫)より
4334772102
No.9
(2pt)

私には不向き

読んでいて、意味が分かりずらかった。途中でやめました。読みづらいです。
奇譚を売る店 Amazon書評・レビュー: 奇譚を売る店より
4334928897
No.8
(4pt)

古書店ユーザーは、必読ですぞ

そそられるタイトルなので、アマゾンで購入。
作者は職業作家である以前にマニアというかオタクというか、特定の文化に対するこだわりが半端じゃない。
デビュー作『殺人喜劇の十三人』はサブカルに対する言及が多すぎて鼻についた。
反対にこだわりがプラスに出た例は、『紅楼夢の殺人』だろう。

本書はどうかと言えば、功罪半ばかな。
いや気に入った作のほうが多いので、功七罪三くらいだ。
古書マニアの妄念を描いた連作集である。毎回「また買ってしまった」という文章で始まる。
どうせ駄目だろうと思いつつも、忘れられた大傑作が埋もれているような気がして、今日も古本の山を漁る。
こういう「本好きあるある」は、通販と電子書籍の普及によってあと何年かで消えてしまうのかな。
そういえば本書も通販で買ったのだった。

気に入った作品は、
『帝都脳病院入院案内』病院のパンフレッドから、事件の謎を解く。
『這い寄る影』消えた三流作家に魅せられる。架空作品の俗悪ぶりが凄い。
難病や障碍者を本人の責任と考えたり、性犯罪被害者を悪人呼ばわりするのは、いかにもありそうだ。満天星子。

『こちらX探偵局/怪人幽鬼博士の巻』懐かしい少年探偵の世界が現実になる?
『時の劇場・前後篇』前篇だけで、後篇の見つからない本がある。そりゃストレスでしょうな。
古本の競売風景が面白かった。

残り二本は今ひとつだ。特に表題作は、屋上屋根のメタ過剰だ。
愛書家で古本屋になじみのある人にお勧めしたい。
奇譚を売る店 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 奇譚を売る店 (光文社文庫)より
4334772102

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