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なおひろ さんのレビュー一覧

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レビュー数318

全318件 161~180 9/16ページ

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No.158:
(7pt)

高い城の男の感想

著者初読み。第二次大戦において、枢軸国側が勝った世界が舞台。日本とドイツが支配するアメリカで、敗戦国の屈辱に耐えるアメリカ人、虐殺されるユダヤ人、とにかく沢山の人が出て来て、散文的にエピソードが紡がれて行きます。物語を貫いているのは、「易経」によって行動を決定する、と言う価値観と、連合国側が勝った架空の世界を描いた「イナゴ身重く横たわる」と言う小説の存在です。この小説を書いた作者が、「高い城」に住んでいる「男」な訳ですが、ここまで説明を読んで頂いても、何の話だか分からないと思います。つまり、そう言う事。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)
フィリップ・K・ディック高い城の男 についてのレビュー
No.157: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

神様の裏の顔の感想

著者初読み。第34回横溝正史ミステリ大賞受賞作。神様のように慕われていた元教師が亡くなってしまい、そのお通夜でのお話。本当に先生は神様のような人だったのか?それとも裏の顔が有ったのでは?と遺族含めた関係者が推理(と言うか想像)を繰り広げる事になります。以下ネタバレにて。

▼以下、ネタバレ感想
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神様の裏の顔 (角川文庫)
藤崎翔神様の裏の顔 についてのレビュー
No.156: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

グッバイ・ヒーローの感想

エンタメ作品としてとても面白く読めました。少しのユーモアと少しのミステリー、真っ直ぐな主人公と謎の相棒?との友情。周りには理解ある仲間と憎々しい敵。どんどん転がるストーリーに追われるタイムリミットサスペンスです、第一部も二部もね。しかし、このハートウォーミングな世界観が作者の本来の持ち味なんでしょうね、乱歩賞受賞後第一作とはとても思えない(笑)。やはり新人賞は分析、作戦、テクニックを駆使して獲得、受賞すればこっちのものなんですな。「再会」結構好きなんで、両方の路線の作品を作者には期待しています。おススメ。
グッバイ・ヒーロー (講談社文庫)
横関大グッバイ・ヒーロー についてのレビュー
No.155:
(8pt)

誰もわたしを倒せないの感想

著者初読み。2017年最初に読んだのは、何とも言えない不思議な作品でした。まず前提として、私はプロレス、総合格闘技、両方のファンであります。なので、本作はもんの凄く面白かったです。連作短編集ですが、特に動機の面がマニア受けする感じじゃ無いですかね。本格ミステリーとしては、トリックが弱いかな。また、警察や刑事の描き方がいい加減過ぎませんか?こんなに適当では無いと思いますけどね。まあ幅広くは勧めませんが、往年のプロレスファンなら絶対読むべき!全体を覆う物悲しくて、胡散臭い雰囲気。コレがプロレスの空気だよなぁ。
誰もわたしを倒せない (創元推理文庫)
伯方雪日誰もわたしを倒せない についてのレビュー
No.154: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

機龍警察の感想

近未来を舞台とした警察小説。ただし架空の組織、架空の機甲兵装が登場するので(何せ警察が傭兵雇ってます)、設定にリアリティは無いです。それなりには面白かったですが、登場人物の誰にも感情移入出来ず、共感も同情もほぼ感じなかったのが残念。文体は悪くないのですが、敵味方共感情的で感傷的過ぎ、渋く乾いた雰囲気があまり出て無かったかな?。以降ネタバレにて。

▼以下、ネタバレ感想
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機龍警察〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)
月村了衛機龍警察 についてのレビュー
No.153: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

邂逅の森の感想

著者初読み。第131回直木賞、第17回山本周五郎賞受賞作。明治から昭和初期に至る、一人のマタギの人生を描いた作品。序盤は東北弁に馴染めず、また好きでは無い性愛描写に馴染めず、じりじりとしか読めなかった。しかし中盤からは主人公の人生の決断や、人々との出会いと別れに心を揺さぶられ、一気に物語に取り込まれてしまいました。冬山での狩猟の厳しさは描かれますが、あくまでも狩る者と狩られるものには一線が引かれた感があります。それだけに最終章は凄まじく、最後まで続く緊張感は素晴らしかった。重厚長大、読むなら冬、つまり今!
邂逅の森 (文春文庫)
熊谷達也邂逅の森 についてのレビュー
No.152: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

麒麟の翼の感想

今回のテーマは親子、格差社会、被害者家族等々。なので、社会派推理の側面は強いです。ただ、最近の加賀シリーズは人情物でもありますし、コツコツ捜査を進める警察物でもあります。犯人は誰なのか?、被害者はそこで何をしていたのか?等々、伏線が回収され謎が徐々に解けていくのは、推理物として楽しい。しかし、その裏にある人間ドラマは重く、深く、哀しい。なぜもっと良く話し合えなかったのか?、この物語で亡くなった人達に残された家族は、ずっと考えてしまうでしょう。そして、それはたぶん加賀恭一郎にとっても言える事なんでしょうね。
麒麟の翼 (講談社文庫)
東野圭吾麒麟の翼 についてのレビュー
No.151: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

チェインギャングは忘れないの感想

凄く面白かった。と言うか、とにかく好きな感じの作品でした。荒唐無稽な話なので、細かい整合性とか精密なロジックとか求めてはいけません。勢いやスピード感、登場人物のキャラ、そして何より暖かい読後感を求めて読んで欲しい。「愛だな、愛」ってセリフが出てきます、まあそんな事が言える世界観です。残念ながら登録数少ないよねぇ、短時間で読めると思いますし、是非みなさんおススメします。
チェインギャングは忘れない (講談社文庫)
横関大チェインギャングは忘れない についてのレビュー
No.150:
(7pt)

ユージニアの感想


▼以下、ネタバレ感想
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ユージニア (角川文庫)
恩田陸ユージニア についてのレビュー
No.149:
(7pt)

プレゼントの感想

最近葉村晶シリーズの文庫化が進んでますので、とりあえず最初から読んでみました。小林警部補の話と両方が入っていますが、結構読み口が違いますね。しかし、いずれも最後は意外な結末と言うか、皮肉な終わり方になっています。作者の作品は1作しか読んで無いので良く分かりませんが、作風なのかな?本作は可もなく不可もなく、と言う感じでしたので、もう少し追いかけて見たいと思います。いつもの通り、先にもうシリーズ全部買っちゃったし。
プレゼント (中公文庫)
若竹七海プレゼント についてのレビュー
No.148: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

闇に香る嘘の感想

著者初読み。第60回江戸川乱歩賞受賞作。かなり面白かったです。主人公が全盲の老人な訳ですが、その為か偏狭な性格で感情移入が難しい。その上腎移植、障碍者介護、密入国と重いテーマを複数ぶち込んでいますので、そこを捉えると苦しい読み心地に感じます。ただ、目が見えないが為の不安、恐怖が良く書けており、誰が信用できるのか?全てが混迷する状況にぐいぐい引き込まれた。最後は丁寧に伏線回収を説明され、納得の読後感。注文を付ければ、老人の描き方(特に言葉遣い)に少し違和感を覚えた所かな。とは言え良作でした、おススメします。
闇に香る嘘 (講談社文庫)
下村敦史闇に香る嘘 についてのレビュー
No.147:
(7pt)

何者の感想

現代の若者も大変ですねぇ。バブル時代の人間には、あまり共感する部分は無かったかな。それとも一流大学生じゃ無かったからかも(笑)。人間裏表は誰しも有るでしょうが、透けて見えるもんかも知れませんね。ラストはある意味どんでん返しです。ミステリーでは無いですが、結構おススメの作品、直木賞だし。
何者 (新潮文庫)
朝井リョウ何者 についてのレビュー
No.146:
(7pt)

スカウト・デイズの感想

著者初読み。プロ野球のスカウトを題材とした作品。作中に「人買い」と有りますが、希望の選手を自チームへ引き込む為の、他チームへ問題のある選手を採らせる為の方法は、虚々実々で結構面白かったです。ストーリーの先が気になり一気読みでしたが、キャラクターの誰にも感情移入出来無かったので、総合評価はまずまずと言った所です。騙し合いの中で傷つく選手が多く、倫理的にと言うか、人道的な部分で気分が悪くなった所がリアルなんだろうなぁ、厳しい世界。プロ野球ファンの方ならまた感覚も違うでしょう、私には最初から選択ミスだったかな。
スカウト・デイズ
本城雅人スカウト・デイズ についてのレビュー

No.145:

噂 (新潮文庫)

荻原浩

No.145: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)
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噂の感想

著者初読み。前から気になっていてやっと読めましたが、素晴らしかったです。本作発表から15年後の今年、著者は直木賞作家となりました。当時から才能は溢れてます、面白い本読みたい方は是非。後はネタバレにて。

▼以下、ネタバレ感想
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噂 (新潮文庫)
荻原浩 についてのレビュー
No.144: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

デッドマンの感想

著者初読み。第32回横溝正史ミステリ大賞受賞作です。警察小説では有りますが、リアル感を持った社会派と言う訳では有りません。警察のパートでは、不可解な事件が起き動機がどうにも分からない。一方デッドマンのパートでは、額面通り受け取ればSF?になってしまう様な記述が続きます。中盤からは、少しづつ繋がりながらクライマックスへ進むのですが、ラストはねぇ、好き嫌い分かれるかな?両パート共、色々都合よく展開するので、詰まる事無くスイスイ読めます。刑事たちのキャラが好みなら、満足出来る作品だと思います。悪くはない。
デッドマン (角川文庫)
河合莞爾デッドマン についてのレビュー
No.143: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

作家で十年いきのびる方法の感想

「努力しないで作家になる方法」の続編。前作は主人公に感情移入出来無くていまいちだったのに、なぜか今回は滅多に買わないソフトカバーを購入。で、結果的には今回は面白かったです。本作は、執筆の苦労や将来への不安みたいな部分に共感出来、読んでいてストレスが有りませんでしたね。その当時の流行や話題が少し書かれているのも懐かしく感じ、著者の初期作品の紹介になっている部分も興味深く読めました。文学賞には縁が無い方ですが著作を出し続けられるのは、やはり独特の発想、読み易い文章などにファンが沢山いると言う事なんでしょうね。
作家で十年いきのびる方法
鯨統一郎作家で十年いきのびる方法 についてのレビュー
No.142:
(8pt)

花の下にて春死なむの感想

第52回日本推理作家協会賞受賞作。安楽椅子探偵物かつ日常の謎物だと思って読み始めましたが、結構重い犯罪も出て来るので、物悲しい雰囲気の終わり方が多かったですね。今さらの初読ですが、本作の事はかなり気に入りました。とにかく文体が素晴らしい。読み始めてから、何がこんなに気持ち良いのか?と思っていましたが、文体が好みだった訳です。で、最後に解説を読んで、「短編独自に要求される純度の高い文体の持ち主」と書いてある事に深く納得。謎と推理の出来栄えも悪く無いですが、バーの雰囲気と世界観を楽しむ作品じゃ無いでしょうか。
花の下にて春死なむ 香菜里屋シリーズ1〈新装版〉 (講談社文庫)
北森鴻花の下にて春死なむ についてのレビュー
No.141:
(7pt)

僧正の積木唄の感想

「僧正殺人事件」を読んだばかりなので、続けて本作へ進みました。金田一耕助が「僧正殺人事件2」を解決するというWパスティーシュですが、結構面白かったです。論理的に考えて特定出来る犯人、と言う意味で本格推理では有りますが、当時のアメリカの排日感情が詳しく書かれ、社会派ミステリーの側面も強いでしょうか。金田一物の予備知識は特に要らないですが、「僧正殺人事件」を先に読む事が必須です。まあ概要見ていただくと分かる様に、万人受けする作品では無いでしょうが、ご興味があれば是非。
僧正の積木唄 (文春文庫)
山田正紀僧正の積木唄 についてのレビュー
No.140:
(8pt)

平面いぬ。の感想

ファンタジー・ホラー短編集。結構面白かったです。せつない系の読後感ですが、全作テーマは「死」でした。作者が大学進学直後から2年位の間に書かれており、少年から青年へ移行する頃の死生観みたいのが刻まれているのかも。平易で読み易い文章で、グロいホラーが大っ嫌いな私にも楽しめるソフトさでした。おススメですよ!
平面いぬ。 (集英社文庫)
乙一平面いぬ。 についてのレビュー
No.139: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

僧正殺人事件の感想

大昔からタイトルだけは知ってましたが、どんな内容か知らずに読み始めました。なるほど、見立て殺人の元祖ですか。1929年と言う事は昭和4年ですね、正に古典ですなぁ。と言う事で、現代の基準に即して軽軽な感想は言えないです。

▼以下、ネタバレ感想
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僧正殺人事件 (創元推理文庫)
ヴァン・ダイン僧正殺人事件 についてのレビュー