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マッチマッチ さんのレビュー一覧
マッチマッチさんのページへレビュー数106件
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6編からなる短編集であった。
6編に共通するのはSという頭文字の人物と鴉。 しかし、共通するのはそれだけで、連作短編ではなく、それぞれが完全に独立した作品であった。 6編目の最後の作品で、共通するSの秘密が明かされる驚愕のネタを期待したが、何もなく些かがっかりした。 テイスト的には米澤穂信の「儚い羊たちの祝宴」に似たダークな雰囲気。 でも「儚い羊たちの祝宴」よりは、すこしレベルが落ちるのかな。いまいちオチの切れがない。オチが唐突過ぎて無理やり感がある上に、やや分かりづらい。 余韻を残して読者に考えさせたいという著者の意図だろうか。 ということで、当方はやや消化不良感を覚えたので、この点数とした。 |
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この小説を読み終わったすぐあと、Yahooのニュースで下記のような記事を見つけた。
「16歳で1回手取り2000円の格安風俗に入店…4つの性感染症にかかり、医者から「風俗の仕事をやめて普通の仕事に就きなさい」と言われてもやめられない理由」2023/12/23(土) 17:01配信 https://news.yahoo.co.jp/articles/ec4280d1dd0ec71792400e4dbdc34df9ce5a392a やめられない理由が、まさにこの小説に登場した女性たちのそのままであった。 この小説、かなり好き嫌いがはっきりしそう。万人向けではない。 また、誰の視点から書かれたのか分かりづらいところもあり、やや読みづらい。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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当サイトの評価が高かったので、取り敢えず手にしました。
100%の事前情報なしです。どんな内容か、帯もカバー裏も著者情報もサイト感想も、ましてやあらすじなども全く読んでません。 で、その結果ですが、序盤のつかみは、なかなかよろしいですネ。「おっ!面白そうじゃん!」と思わず引きこまれました。 少々エロい展開で、早々の少女の自殺死。援助交際をやってる女。その女が不審な手紙で某屋敷に招かれる。 ここまでは、抜群です。期待大ですね。 でも、ここまででした。それ以降は、屋敷の見取り図が出てくる。円形の屋敷。何やら本格ミステリーの犯人探しの匂いがプンプン。 そして、あとは、お決まりの殺人事件。もう駄目。あとは、グダグダした理屈を読んで、犯人を知る。なーんだこれは、援助交際探偵・上木らいちというシリーズ物なんだ。 ただし、並行して書かれていた高校三年生のの戸田公平の事件。こちらは流石に、社会派ミステリーを標榜するだけに、なかなか面白いところに目を付けた。 もちろん、お屋敷の殺人事件と戸田公平の事件はいずれ収斂されるわけだが、これがあって、この小説は成り立った。これが無ければ、単なるおバカミステリーということだろう。 よって、屋敷の事件だけならアマゾン評価1点。でも社会派が加味されて2点。サイト評価4点で、いいとこだろう。 ということで、残念ながら、この作家さんはもう読みません。私には合わなかった。 |
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ひょんなことから手にした。
古い本である。 本書は元々1963年に刊行されているが、手にしたのは1990年に文庫化されたものでる。 故にさほど古臭さは感じられなかった。 典型的な警察小説である。 二部構成になっており、一部は事件の推移、二部は犯人から見た事件の真相、ということになっている。 刑事達の捜査活動と心情、犯人の心理がうまく描かれています。 面白く読めます。伏線がどうだとか何だとか、難しく構えずに読めました。 当時の警察も今の警察も同じようなものだと、警察組織を考えることができましたね。 |
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本書の完全版とやらを読んでみた。
えらくストレスの残った終わり方であった。 ページ数は400ページほど。330ページ辺りで第3章が終わる。 さて、いよいよ最後の章で黒幕が明かされるかなと、ページを捲ると、なんと!The End!「謝辞」があり、「参考文献」の記載。 残りのページは、インタビュー記事やら、著者の「後記」やら、続編の解説やら、もうどうでも良い。 結幕を知るためには、続編の「自爆条項」「暗黒市場」「未亡旅団」…を読まなければならないということ⁈ うーん、考えちゃうね(笑) しかし、著者はかなりの自信家なんだろうね。必ず次作が刊行されるという自信があっての著作なんだと思う。 著者のあとがきの一節に「…もちろん続けられればそれに越したことはないのだが、エピソードとしてはちゃんと完結しているので一作で終わっても問題はない。…」 いやいやこれで終われば、問題残るけど(笑) ごめんなさい。第一作だけでは評価不能というか、この程度しか評価できません。アマゾン評価2点です。 PS:内容もちょいとロボット漫画(イメージ的にはガンダム・エヴァンゲリオン系列)ぽくって、重厚な警察小説では無いようです。 |
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一連の伊良部シリーズ2作目。
一作目の「イン・ザ・プール」を読んで、「あれっ⁈」て思い4点を付けましたが、こちらは直木賞作ということで、どの程度変化しているかを確認のため読んでみました。 結果は、中身的にはほぼ一作目と同じでした。 軽くてすこぶる読み易い。時間つぶしとストレス解消にはもってこいのギャグ小説です。 この手の小説でも、直木賞に選ばれるんですね。ある意味驚きでした。 「義父のヅラ」これは、腹を抱えて笑った。 ということではあるが、やはり3作目まで手が伸びそうもない。アマゾン評価3点というところでご勘弁。 |
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中盤まではなかなか面白かったですね。
特筆すべきは「スズキタゴサク」という登場人物のサイコなキャラ。これが際立って、ゾクゾクしながら読むことが出来た。 特に伊勢という若手刑事を嵌め込む辺りは、何かしらの悲惨な結幕が予見され、痺れる感覚です。 まあしかし、こうしたヒリヒリした展開はこの辺までかな。 取り調べの刑事が類家に代わり、スズキとのやり取りが長々と続くわけだが、徐々に謎かけ合いのクイズ同好会の様な展開になり、息詰まる心理戦という緊張感が消失してしまった。 そして最後辺りは、得体の知れないスズキも、いわゆる凡人の田吾作になり、ドタバタしながら終わってしまったような印象。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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ひょんなことから本書を発見。
大御所の「松本清張」氏の作品であること。 当サイトの評価はなんとSランク! しかも上下2冊の長編のようだ! これは大当たり。是非とも読まなくてはならない。 もちろん、一切の事前情報なしで。 ということで、何とか2冊同時に手に入れ、期待に胸膨らませて読み始めました。 しかし、Σ(゚д゚lll)ガーン、、、 これっは、、、私がいつも読んでいるフィクション小説ではない。 ノンフィクション作品じゃないですか、、、 戦後のドサクサ期に起こった数々の怪事件。下山事件や松川事件、帝銀事件・・・ これらの事件を清張氏が、当時彼が収集したネタを基に、推理するという内容です。 ハッキリ言います。この体裁が面白く感じるか感じないかは、読み手の関心度によって全く異なりますね。 この手の事件に関心がある方には、たまらない本でしょう。著者が取材して得た特ダネ情報や著者独特のねっとりした推察は、さぞかし面白いことでしょう。 しかし、私にはちょっと合わなかった。最後まで読み切るまで、相当時間を要しました。 面白かったのは、一事件読み終わるごとにウイキペディアで検索し、事件の概要を読み比べるあたりですかね。 でも読み終えて、戦後の昭和20年代というのは相当混乱した時代であったということを知れ、実は今現在もその時代の残像を残したまま、時代が流れているという現実を認識できたので、それはそれで大変勉強になりました。 なお評価はしづらいので、中庸点の5点にしました。 追伸 ※いきなり当方が5点を付けたので、サイト評価が一気にBランクになっちゃいました。申し訳ない。 |
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「あれっ⁈」て、なってしまった。
これが直木賞作品「空中ブランコ」に続く一連の伊良部シリーズ1作目なのかぁ、、、 何だか、お笑いのコントのような短編集でした。 読み易くまあまあ面白いんだが、大して捻りも効いていないオチ。「うーん、これで終わり⁈」って、なっちゃいました。 この著者の短編集というのは、毎度このような感じなんでしょうかね。 2作目の「空中ブランコ」、どうしようか迷っています。 お気軽な時間つぶしのはいいのかもしれません。 なお、ミステリーでは全くありませんので、これから読まれる方は、それを期待しないでください。 |
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好みが別れる作品ですね。
ファンタジー小説のような設定で物語は始まりましたが、中盤までは本格的な謎解き小説です。 よって、当方には少々退屈な流れですね。読むのが少し面倒でした。 ただ、中盤以降の「毒スープ」·「囚人脱獄」.「デーン人来襲」辺りからテンポが良くなって、一気に面白くなってきます。そして、終盤はお決まりの謎解き解明。そこで驚くような真実が明らかにされる。 この終局は、かなり説得力があって納得出来ました。面白かったです。 あとは評価のポイントだけど、これは冒頭で書いたように、もう好みだけの問題ですね。 とにかくリアルに拘るなら、そもそも高評価は望めない。 ということで、当方はアマゾン評価の平均点ということで、サイト評価6点にしました。 |
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20年程前の作品。
今の時世、新型コロナの時代にピッタリですかね。 当時としては良く勉強されて書かれているようです。 ただ、今これを読んでみると、やや大雑把。ちょいと非科学的な場面も見られます。 未知のウイルスによるパンデミック小説の体裁ですが、さほど緊迫感もなく怖さも全く感じられません。 当方は、どちらかというと、お粗末で危機感の無い行政の職員やシステムを皮肉った一種の社会派小説という感覚で読んでいました。 ところで、本文中にはワクチンに関する記述が多数出て来ますが、このコロナ時代のワクチン推進派と反ワクチン派のドタバタを目にすると、昔も今も変わっていないのだなと思わず笑ってしまいました。 作品の評価に関しては、やはりヒリヒリするような恐怖感、未知のウイルスの怖さ、こういったものが殆ど味わえなかったので、やや渋めの評価にしました。 |
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短編集でした。連作短編集と言った方がいいかもしれませんね。
有能な刑事が、道警で起こった不祥事の影響で配置換え、地方の駐在所勤務となる。 その駐在所お巡りさんが関わった5つの事件の話である。 俗に言う「お巡りさん」というのは制服警官であり、私服警官「いわゆる刑事(デカ)」とは違って、捜査は出来ないんですね。 この小説を読んで、なるほどと思っちゃいました。 捜査は出来ないが、刑事(デカ)としての経験が捜査を強く意識する。この小説は、このジレンマを上手く描いて、一味違った警察小説に仕上がっています。 ただ、どうしても短編なので、一つ一つの事件が深堀りされていない。面白いんだけど、少々消化不良。 短編の読みどころはアッと驚くようなオチにあると思うんだけど、それも少し弱いかな。オチの切れ味と言えば、横山氏の作品集を思い出しますが、それより見劣りがします。 でも、単純に面白かったです。是非、次回は著者の長編警察小説にチャレンジしたいですね。 |
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