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タカタソン さんのレビュー一覧
タカタソンさんのページへレビュー数49件
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大沢SFハ-ドボイルド。「獣眼」というタイトルに惹かれて期待しすぎると読み終わった時に、何それ?と思ってしまうだろう。
物語はキリというカッコ良くて、セフレがいて、語られない過去・闇をもっているボディガ-ドが依頼によって17歳の女子高生を守るという話。そこに出てくるのが「神眼」という未来を予知出来る能力で、色々と狙われるのであります。 「神眼」の承継というのがキ-ワ-ドになるのだが、承継の条件が最終的に何だんだよと、ちょっとイラッとしてしまいました。「獣眼」については何も言えません。 読み易くはあるので、大沢ファンは期待しないで是非。 |
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「百舌」シリ-ズと呼ばれている5作目。このシリ-ズが百舌に関わる括りで呼ばれるのであれば、本作は全く百舌は出てこないし関係ない。だが、警察官僚・政治家の闇の陰謀との戦いという意味での括りであればシリ-ズとして呼べる。
登場人物も過去の「百舌」シリ-ズでだいぶ死んでしまい、本作はホントお馴染みの倉木美希と大杉のみ。 物語は呆気ない程、どストレ-トで何もヒネリも無かったが、相変わらず読み易く読み進めたくなるちょっとした展開の連続はさすが。 ただ、今作の陰謀はちょっと強引かなと思う。その事の為に人を殺すというのはちょっと現実から離れているし、やはり人が死に過ぎる。 今作の登場人物、美人刑事の「洲走かりほ」の描き方は何か勿体なかった。 |
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スリラ-、徹夜本という煽りで読んでみたが正直イマイチ。SFっぽい内容なんだろうなと思いながら読んでみると、中盤まで永遠に主人公の女流作家ローラの生い立ちからの半生が描かれていて、時折不可解な事件や謎の男が登場したりするぐらいで、どうゆう方向にいくのか、また期待するような先の展開が乏しく結構つらかった。
後半になると、一気に話が加速し盛り上がってくるが、何かターミネ-タ-っぽいというか、そこまでSFではないにしろ歴史の野望というか・・そんな感じです。ここまでくればそれなりに面白いしし最後まで突っ走れるけど、そこまで主人公の半生を描く必要があったのかは疑問。 |
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評価が激高だったので読んでみましたが全く趣味にあいませんでした。
まず、1950年代のロサンゼルスという時代背景も興味が無いし、ノワ-ルというジャンルは嫌いでは無いが、まぁ読みずらい。/や-などの記号は文章内に入ってきて、登場人物も多く、読む人を選らぶ。 確かに全員悪人でノワ-ルというジャンルでは面白いかもしれないが、著者の文体だったり表現方法を理解出来ないと完読は無理かと。 最後まで読みましたが、ちょっと無理です。 |
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外国にツア-に行った参加者が拉致され、監禁場所で語られる参加者8人の朗読会の物語。1人1話で自分について語る物語で爆発により全員死亡してしまうのがプロロ-グでわかるが、事件についてはプロロ-グ以外で語られる事はない。
人質になって監禁された時、何を語るのか。自分がそれまで生きてきた中での語るエピソ-ドは特別なはずで、本当に特徴ある著者らしい話になっていた。 ちょっとした人生の小話だったりもするので、合わない人にはつまらないと思う。(ミステリ-ではありません)ただ、自分がそうなった時を想像してしまい、何を語るか考えると深みを増してくる。 |
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ミステリ-ではない。奥秩父の山小屋で起きる人間ドラマ作品集。山を登る困難さとか達成感を表現している山岳小説ではなく、登場人物の人生・人間性に焦点を絞っている。
登場人物は個性的で、特に主人公の山小屋経営を手伝う小屋営業シーズン以外は浮浪者をしているゴロさんは何かと物語のキモになっている。 当然どの話も不快はないし奥深い人間ドラマを堪能できる。じんわり癒されたい方は是非。 |
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ミステリ-としては趣向は非常に面白いが、リアルさを求めるとかなり残念。
物語は、新幹線に偶然乗り合わせた殺し屋と中学生が、それぞれの理由によってトラブルや事件が起こるというもの。そこには警察とかの介入は一切なしで殺し屋達だけの物語になっている。一見面白そうだが(いや、普通に読めば面白いと思うが)、そこはいつもの著者節があって殺し屋達の妙な個性がリアルから離れコメディになってしまった。殺し屋の名前が檸檬(れもん)や蜜柑(みかん)だったり、機関車トーマスが好きだったり。しかも、一番は悪運・幸運が物語の核を握っていたりして、著者の意図するところだと思うが、卑劣な中学生の悪運で物語が進むのはちょっと嫌な気分。 殺人という部分の怖いリアルさを出すよりその物語性を重視し個性すぎるキャラを登場人物をしたところは好き嫌いは分かれると思う。 |
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全作「数学的にありえない」が面白かった記憶があったので、期待して読んでみ見たものの、自分的にはありえないドイヒ-な内容でした。
まず、ノンストップ?ジェットコ-スタ-?サスペンスという触れ込みは、全く自分には当てはまりませんでした。他人の精神世界を見れるとか自分の感情を投影出来るとか、そのあたりのエピソ-ドに面白みも無く、先の展開を期待させるような話でもありませんでした。一体何の話なのか、ダラダラ続き事件性も見えづらく、恐らく挫折する方もいるのでは。 しかも中盤には過去にさかのぼり主人公達の説明が永遠に続きます。終盤のオチも全然以外でもないし想像していた通りです。 もう少し共感できるリアリティが欲しい。次作は果たして期待できるのでしょうか? |
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空港という限られた空間の警備システムミステリ-3弾目。空港が誇る世界最高峰の警備システムに挑戦したテロとの戦いが1作目で、超高額の重要彫刻作品の窃盗団との戦いが2作品目。さすがに空港セキュリティという制限がハードルが高いのか、どちらかというと空港に挑戦というより、まず事件があってその最終目標が空港内での事件という展開。
ただ、相変わらず登場人物はキャラが魅力的だし、最近の著者の傾向だが民族問題にも踏み込んでいて普通に面白く読めた。 |
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この作品が発表された時代背景もあるかと思うが、ヤクザがヤクザをしていた時で今の感覚で読むとちょっとありえないって思ってしまうかも。
物語はちょっと障害があって人づきあいが苦手な純粋無垢な山を愛す青年がヤクザが不法投棄している現場を知り兄が新聞記者という事もあり公表させる。その報復で兄や子供を宿している妻が襲われてしまう。 全体的に話が重い。主人公の兄や妻への報復、そして復讐と、人を殺し殺され、なかなか希望が見いだせない展開。(主人公の奥さんも悲惨な過去があってしゃべれない設定) 山岳小説を楽しむというより主人公の悲惨さが際立ってしまった。 |
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不倫で退社した元OLが偶然若手俳優と知り合い、その後撮影現場にエキストラとして出演することになり再会、そして何故かその俳優のマネ-ジャ-となって、事件が起きて若手俳優が容疑者になって、その彼と恋をしてと、女性の夢物語です。
元OLがひたむきに頑張る様や、芸能世界、微妙な殺人事件など意外と読み易く、スイスイ読んでしまった。 ただ、なにぶん芸能や恋話に興味はありませんのでこの評価です。好きな方にはハマるかも。 |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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伝承技の「セオイ」ってなにか拳法ぽいけど別に暗殺拳ではありません。その名の通り背負うことで、人生に絶望した人の生き方を救う技。
序盤はセオイのエピソ-ドがいくつか入るが、別に本当に助けたいと思うようなかわいそうな人間が出てくるわけではなく、どちらかというと人生を舐め切ったムカつく野郎がセオイによって変わる様は、ちょっと良いかも。 最終的には主人公の過去にまつわる展開になるのだが、どうしても展開が荒く都合が良すぎるし、ちょっとマンガになりすぎている。刑事がそんな簡単に情報を教えてくれたり夢物語みたいな伝承技を信じるわけないし。 まぁ、デビュ-作という事だし物語自体は悪くなかったから次作に期待したい。 |
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著者の得意路線ではないでしょうか。主人公が高校生のほんわか青春ストーリー。いつもだったら仲間として登場しそうな超個性的な人間が、父親として、しかも4人という設定にしたらどうなるんだろうと。
確かに、著者節が効いていて、好きな方には満足するだろうけど、父親という設定でなくても良かった気がする。つまり、父親である必然性があまり感じなかった。父親が子を思う場面は沢山出てくるが、著者の他の青春ストーリーでの仲間を思う場面とそんなに変わらず。 |
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文庫の帯に書かれている「ジウ」とか「ダ-クヒ-ロ-」をそのまま期待して読むとちょっとガッカリはするでしょう。
もう少しアンダ-グラウンドの世界で動きのある展開を期待していたが、どちらかというと「歌舞伎町セブン」とは何なのか、見え隠れする「歌舞伎町セブン」の正体で物語の終盤まで引っ張られ、少なくてもスケ-ルの大きさはあってもよかったはずだが、終わってみればあまりに狭い身内の話で終わり、なんじゃそれ?とツッコミました。 救いはおなじみの東警部がほんのちょこっと出ているので、次回作は期待。 |
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文豪井上靖作の氷壁を読む。
昭和30年代の時代背景やそのときの人間像を受け入れられるか、文学としての評価は別として、面白いか否かが分かれるかもしれない。微妙な会話の言い方だったり、この人間関係は今どき無いと、古すぎると思ってしまったらそれが壁になる。 物語は主人公の親友が人妻に惚れてしまい、忘れる為に一緒に冬季の穂高の氷壁に挑戦し、頂上まじかでザイルが切れ親友が落下。切れる事の無いザイルが切れた原因は何なのか、決して技術的や故意的に切ったのでは無いと主張し続ける主人公。人妻は自殺ではないかと疑う。本題は氷壁と山岳小説ぽいが、実際は登山描写は少ない。 当時の社会の人間関係や主人公と親友が惚れた人妻との関係、親友の妹と古典的な心情描写が純粋。 古典としては読み易いし面白さも分かり易い。 |
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全く表題と期待と内容が合っていなかったある意味驚いた本書。
著者は山岳冒険小説の傑作をいくつも書いており、この題目からすると当然その部分だろうと期待する。ところが、読んでみると山や自然の中でのホラ-というか心霊的な短編集となっていて想定外の展開に、すみません、引いてしまいました。 だが、この作品は3.11の震災やそれ以後の原発など非常に大きな影響が反映されていて確かにホラ-テイストではあるが、人が生きる意味、文化、自然とは何かと隠れたテ-マは重い。 趣味ではないが、言いたい事は共感できるそんな本作でした。 |
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もしかしたらとても良く出来たハ-ドボイルドかもしれない。でも、主人公が写真家で過去に探偵をしていたというだけで事件の調査を依頼されるとか狭い町で展開する殺人事件の犯人探しは、今更?って感じで新しさを感じなかった。それと、終始どんよりした雰囲気で描かれていて、主人公や登場人物にも魅力が感じず読み進めるのが結構苦痛。もうちょっと意外性が欲しかった。
ただ、古典的ハ-ドボイルドという観点でみれば王道と言えるか。 |
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著者らしく「私の話」と「猿の話」が交互に展開されていき、どんなふうに繋がっていくのか期待されるところだが、どうも物語の力強さというか引っ張るスト-リ-性が弱い。これが、なかなか話の起伏も無く進んで行くので単調に感じてしまい脱落者もいるかと思う。
それにしても、題名みれば分かると思うが、西遊記の孫悟空が関与する話なのだが、いちいち孫行者とか難しい言い回しは意図はあるのだと思うがめんどくさいよ。 ただ、最後まで読み終えれば、それなりのメッセ-ジ性もあり、繋がりの持たせ方・オチの付け方は流石の領域。空想と現実の上手い取り方、重力ピエロにあったような犯罪に対する提議は考えさせられる。 |
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東京の挫折した刑事と過疎化した田舎で東京に憧れても地元を捨てられない夫を亡くした女婦警の連作短編集。1篇目で事件を追ってその田舎で出会い、過疎化された小さい村であるが為の悲しい事件の解決する。
その後は、各短編毎にどちらかが主人公として語られるが、過疎化された村に縛られる人の心情だったり、恋愛小説と言えるか微妙なほどの二人の距離感が妙だったりする。 ただなぁ、自分がこの著者に求めているのはこんな間接的な表現ではなくて、RIKOシリ-ズに見られるような直接的に性にあがらい傷つけ求めてしまうようなハ-ドな表現なので物足りないです。 普通に読めば、面白いんだろうけど。 |
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軽いノリでテンポよくガンガン物語は進むが、メッセ-ジ性は強い作品だと思う。
自殺願望者がネットで集まり、集団自殺しようとしたところに事件に巻き込まれ、やがて一人の少女を助けようとヤクザ・警察に追いまわされながら街中を駆け廻る。 生きることへの希望、決して全てが上手くいかない終わり方など、読みどころは多い。 ただ、街中で銃をぶっ放したり、車が台をつかってジャンプしたり現実離れした言わばコメディ部分はちょっと閉口。 |
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