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犯罪小説家
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犯罪小説家の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 1~20 1/2ページ
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著者の小説は初めて読んだ。小説家の待居と脚本家の小野川、それにライターの今泉が織りなすミステリーであり、この三人の登場人物の会話がボリューム感と興味をそそる展開とともに小説の主流を成し、グイグイと引っ張って読ませる。特に終盤は、ほかの用事の手を止めてでも続きを読みたくなる力強さがあり、見事だと思った。文章表現も優れていて、プロの作家の力量をまざまざと見せつけられた。 ストーリー展開には概ね無理な点はないように感じたが、いくつか疑問が残った。一つは、小野川や山崎がリリーと一緒にいるところを見たという男はヒバだったのかどうか。二つ目は、森の洞窟で落花したリリーの遺体をどうやって公園の池まで運んだのかが不可解なこと。洞窟から池までの経路は悪路もあり、きれいな状態で運搬するのは困難であると思った。三つ目は、ヒバとみこし草は同一人物だと思うが、今泉を森の洞窟まで誘導する仕掛けをしたのはみこし草なのかどうか。もしみこし草だとしたら、森の中の木々へ36ヶ所もノンブルを貼り付けるという手間をかけるのだろうか。また、みこし草は今泉を殺害する意志があったのかどうか。四つ目は、小野川は、今泉を死に追いやったみこし草のことを警察に話さなかったのかどうか。小野川は映画製作を完遂させたが、みこし草のことは不問に付したということなのか。これらの疑問が解消される記述があればベストであったと思う。 | ||||
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ミステリー大賞受賞作の映画化を巡り、小説家と映画脚本家のあいだで溝が深まる。脚本家は小説家の作品を映画用にいじる。これが小説家の気にくわない。しかし、脚本家から見れば、原作のままでは映画にならない。両者の個性がぶつかり合い、自殺サイト主宰者女性殺人事件が複雑に絡まる。『犯罪小説家』というタイトルが面白い。実にこの作品の本質を言い当てている。 原作がそれほどの作品ではなく、映画化されて有名になる作品は実に多い。それくらい、映画というものは、原作の別な興味深い側面(しかもそれは作者が気づかぬもの)を引き出すことが可能なのだ。いやむしろ、その才能が脚本家の力量である。しかし、これが原作者には腹立たしい。原作なくして、脚本は書けないからだ。人のふんどしで相撲を取るのが脚本家である。この二律背反の関係性がこの作品の魅力を際立たせている。傑作であることは間違いない。 お勧めの一冊だ。 | ||||
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最初からかもし出す不気味な雰囲気、とにかく、この作者は、どのような、プロットの話でも、面白い、作品を書く。 | ||||
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新進作家待居涼司が賞を取る。なかなか好評なその作品「凍て鶴」は、これも新進気鋭の鬼才である脚本家小野川充によって映画化 されることになる。だが、鋭い感性を持った小野川は、待居の意図するところとは離れた人物描写や、筋書きに拘る。彼の心の中には 以前自殺サイトを運営し、自分も同様に自殺を遂げた女性木ノ瀬蓮美が、「凍て鶴」の主人公の一人である美鶴と重なっている。やがて 小野川は狂ったように、この自殺サイトの実態と、関係者の死の原因を探ろうとし、待居がそのサイトと何らかの関係があるのではと疑う ようになる。この小野川と待居、両方とも物書きとして、豊かな才能に恵まれているが、お互いがその自殺サイトに関係しているのでは と疑心暗鬼になっていく過程が面白い。最後まで、筋書きや落ちが見えて来ない。さすが雫井、徹底して凝ったプロットにしており、 エンディングも不気味さと余韻を十分残していく。登場人物は決して多くないが、その分、人物描写がうまい。まさに一気読みさせられる作品 である。 | ||||
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本の程度大変良かったです。今後とも末長くお付き合いよろしくお願い致します | ||||
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自殺サイトものとしては相当出来がいい。 これまでの自殺サイトものは、小説にしても映画にしても 満足な出来のものはなかったが、これは将来的に評価されるだろう。 映画化も期待して、オノミツは是非松山ケンイチにお願いしたい。 ところで、海外サスペンスや日本の本格探偵ものが苦手な人には向かない かもしれない。むしろ海外で出版したほうが受けるのではないだろうか。 プロットは海外の影響を受けていながら、横たわる不気味さは日本独特の ものだろう。未解決事件などに興味がある人にはおすすめできる。 ミステリーを若干越えてホラーに足をかけたようなストーリーだ。 | ||||
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この小説はなんとなく本屋で手にとって、なんとなく読んだのですが、今まで読んだ中でも一番おもしろかった作品で、本当に読んでよかったなと思う小説です。 初めのほうは長々と主人公の小説家の、表彰された話、映画化の話、などををするのですが、この賞をとるためにどれだけ苦労したのかとか、小説家はどれだけ厳しい世界なのかなど、しっかりとその中での心情も書かれており、謎を解き明かす、みたいなものを求めていた僕でも、この小説家に感情移入してしまいました。それが最初の三分の一くらいで、結構長いなとは思いましたが、最後まで読むとまた、ここらへんを読み返すのもいいかなと思えるものでした。 他にレビューを書いている人が、「単に思い込みの激しいうっとうしいだけの脚本家が」とか言っていましたが、最後まで読むと、納得のいくものでありましたし、お前は本当に最後まで読んだのかと思いました。 この小説の終わらせ方も他の小説のは無い終わらせ方で、それだけでも感動できるぐらいのモノでした。 最近、新人の小説家が、ただのグロいだけの小説やら、登場人物のなんの心情も描けていない小説やらが売られていてがっかりでしたが、この小説は文句なしの一級品だと思います。ぜひいろんな人たちに読んでもらいたいです。 | ||||
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元々、雫井脩介さんの原作のテレビドラマ「火の粉」を見て今回初めて雫井さんの作品を読んだのですが、終盤に掛けてどんどん加速して読み進みたくなる作品でした。面白かったです。 | ||||
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物語が深みを帯びるまでには、時間がかります。 なので、物語の展開にエンジンがかかるまで、少し我慢して読んで下さい。 初めの方は、見開きいっぱいに文章がびっしり並んでいます。 しかし後半から、文章が簡潔で短い表現になり、スラスラ一気に読み進む事が出来ますから。 手に汗握る展開が待っていますよ。 | ||||
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授賞式に出席する準備をしている小説家が登場、それを取り巻く編集者たちの行動。 一風変わった出足から、ある隠された事件が登場し、最後にはつながってしまう。 計算された筋書にはドキドキさせられた。 この種の本を書かすと雫井氏はその才能を遺憾なく発揮してくれます。見事なお仕事です。 | ||||
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雫井さんの作品はこれが初めてでした。 推理小説であり、サスペンスでもあり、…。 どんでん返し系の話はとても好きです。 初めはキャラクターどの人にも共感ができず、むしろ嫌な印象でした。 それなのに事件の真相に迫る内に、だんだん話に引き込まれていき、最後には夢中になって読んでいました。 途中、びっくりするようなシーンがあるところもよかったです。 小説の中の小説のあらすじや映画のストーリーはとても面白かったです。 しかし最初の会話だけのシーンは少し疲れました。 | ||||
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この方の本はもともと結構好きであるが、この「犯罪小説家」は年数を経ていろいろと落ち着いた感じを受けて安心して読めた。設定が少々都合いい気もしなくもないが、その辺りは全体の流れでカバーされており、一気に読めた。前半の「小説内小説」の部分が若干長すぎた気もしたが、全体的には非常に楽しめる一品。 | ||||
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読者に「何が謎か」を考えさせる小説。 この小説はとってもよくできている。 まず犯罪があったのかどうかが、分からない。 だから謎ときのゴールがない。 一方でストーリーが進むと、 小説家(待居)と脚本家(小野川)が徐々に怪しく感じられてくる。 エンディングの目一杯まで、 読者はこの小説はどんな謎解きをしているのか、分からない。 このあたりのプロットがよくできている。 陰気な待居と躁状態の小野川の絡みは読ませる。 どっちが異常なのか最後の結末で明らかに。 最後の章は、 舞台の役者の絡みを見ているような印象がある。 つまらない冗談をいう探偵や、 可愛い助手の女の子が登場しないので、 お勧め。 | ||||
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いやいやいやとても面白い。 そして、リリーという、既に亡くなった登場人物の描き方が非常に上手い。美しさと優しさと儚さを持った、まさに理想の女性像です。 そして最後まで誰が犯人かわからないストーリー。惑わし方が絶妙です。 私たちも実生活で、こういう風に気づかないうちに誰かに思考を操られたり、 自分の考えだと信じているけど、実は誰かの擦り込みだったりするのかな、と思いました。こわいですね。 テーマ一つ一つがわかりにくく、簡単に説明に出来ない微妙な感覚の描写も多いですが、 最後までグイグイ読めました。 謎解きがお好きな方は是非。 | ||||
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いやいやいやとても面白い。 そして、リリーという、既に亡くなった登場人物の描き方が非常に上手い。美しさと優しさと儚さを持った、まさに理想の女性像です。 そして最後まで誰が犯人かわからないストーリー。惑わし方が絶妙です。 私たちも実生活で、こういう風に気づかないうちに誰かに思考を操られたり、 自分の考えだと信じているけど、実は誰かの擦り込みだったりするのかな、と思いました。こわいですね。 テーマ一つ一つがわかりにくく、簡単に説明に出来ない微妙な感覚の描写も多いですが、 最後までグイグイ読めました。 謎解きがお好きな方は是非。 | ||||
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読者がだまされるというアイリッシュばりの構成を理解しないと、この作品の面白さは十分に分からないだろう。文章が上手い。特に会話文は秀逸だ。他の推理小説に見られがちな無駄な描写がないのもいい。 読者がだまされていたことに気付くのはもちろん読了してからのことである。これに気が付かなければ作品を面白いとは思えないのかもしれない。 | ||||
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読者がだまされるというアイリッシュばりの構成を理解しないと、この作品の面白さは十分に分からないだろう。文章が上手い。特に会話文は秀逸だ。他の推理小説に見られがちな無駄な描写がないのもいい。 読者がだまされていたことに気付くのはもちろん読了してからのことである。これに気が付かなければ作品を面白いとは思えないのかもしれない。 | ||||
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雫井さんの本は三冊目くらいかな? タイトルに喰われてない面白い作品だとおもいます。 みなさん評価低めですが、私は『告白』振りくらいにおもしろい本に出会えて興奮気味です。 作中小説はいまいちで、初めの頃はおもしろくなりそうにない話だな・・・とあきらめかけて いました。一人称の視点が行ったりきたりして、私は誰なの?犯人はどっちなの?と ゆらゆらして戸惑いながらも、後半に向けてかなりヒートアップして。 最後の辺には、かなりの強引さもありますがそれも力技で捻じ伏せられてまいったという いい感覚です。 私は脚本家の薄っぺらい人物描写が、逆にリアルに感じました。 最後の警官のセリフまわしが誤字?と思ったのは私だけなのかな・・・? | ||||
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雫井さんの本は三冊目くらいかな? タイトルに喰われてない面白い作品だとおもいます。 みなさん評価低めですが、私は『告白』振りくらいにおもしろい本に出会えて興奮気味です。 作中小説はいまいちで、初めの頃はおもしろくなりそうにない話だな・・・とあきらめかけて いました。一人称の視点が行ったりきたりして、私は誰なの?犯人はどっちなの?と ゆらゆらして戸惑いながらも、後半に向けてかなりヒートアップして。 最後の辺には、かなりの強引さもありますがそれも力技で捻じ伏せられてまいったという いい感覚です。 私は脚本家の薄っぺらい人物描写が、逆にリアルに感じました。 最後の警官のセリフまわしが誤字?と思ったのは私だけなのかな・・・? | ||||
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雫井修介は「クローズド・ノート」くらいしか読んだことがなかったので、最初からミステリーとは思わずに読み始めました。 作家・待居に対して、あまりにも挑戦的でしつこい脚本家小野川が「何か企んでる?」と思っていましたが、「落花の会」を探るために今泉という女性ライターが登場し、絡んでくるようになってきてからは「これってミステリーなんだ」と納得。最後まで息つく間もなく読みました。 物を書き、作り出す人間の苦悩もうかがい知れる意欲作と思います。 | ||||
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