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乱心タウン
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乱心タウンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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山田宗樹さんの本です。 ふと思ったのですが、この作家さんは、群像劇が得意なのでしょうね。 隔離された高級住宅街。それを巡回する警備員が主軸の主人公ふうで、カラスなどの野鳥の巣などを除去する悠介が準主人公って感じ。 ほか、高級住宅街マナトキオに住んでいる住民たちが出てきます。 閉鎖的なところに住む住民たちが、少しずつクレイジーになっていくというか、病んでいく様が描かれています。 なかなか面白いんですが、かなりマンガチックというか、戯画化されてますね。 分厚い本でしたが、さらっと読み終えました。 なんか、オチといいますか、最後のところ、なんか村上龍の「昭和歌謡大全集」を思い出しちゃいました。 | ||||
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読み終わった瞬間、(つまらんかったな~)と脳裏に浮かんだのが正直なところではありましたが、終盤を進んでいる最中はもう次の展開がどうなるのか、さすがこの著者の作、やっぱり引き込まれていました。 著者の作品は3冊目ですが、この作も同様にスラスラと頭に入ってくる読みやすさと、展開の緻密さは流石だな~と思いました。 そんな展開の緻密さと、現実感に欠けた登場人物の思考行動ゆえに、ラストに期待を持ちすぎたのかも知れません。 拝金主義の価値観が優遇される現代社会へのさりげない批判?に共鳴し、その点でたぶん読者の思惑と一致する流れが快感を誘うんでしょうか。 滑稽すぎる部分もありましたが、遠からずリアルなそれぞれのキャスティングにそそられ、その観察力の鋭さを感じ、その点も面白かった。 ノリは軽いが、どこか引き込まれてしまう、そんな感じでした。 「マナトキオ」 初めは変な名前!?と思いましたが、読後この単語がなぜか余韻に残ってしょうがなくなってます。 | ||||
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この著者らしくない、つまらない作品でした。 一番ガッカリきたのは、マナトキオでの老女孤独死に対する住民の反応。 注目が集まる憧れの住宅地で老人の孤独死があったなら、ニュースでも取り上げられるはず。 それを住民は、老女は殺されたと思い続けているという設定。 常識の通じない住民たちとはいえ、あまりに安っぽくて白ける。 他のありとあらゆるマナトキオの珍事件も、防犯カメラや警備システムのチェックであっさり解決できることを、解決しない。 警備員を小馬鹿にした住民の鼻持ちならなさを際立たせる効果を狙ったとしても、やっぱり安っぽい。 時間の無駄と感じたほどつまらなかった。 | ||||
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高級住宅街「マナトキオ」に住む住民達と、 そこで働く人たちを描いたお話です。 要塞のような住宅地は実際にありそうで、 この設定だけで興味が持てました。 前半の登場人物説明の辺りは面白く読んだのですが、 中盤からはもしかして冗談をいっているの?と思うくらい、 誰もが勝手な発言ばかりして、少しイライラさせられました。 お金持ちの人種に知り合いがいないので、 リアル感に欠けたのですが、 もしかすると実際もこんな人たちばかりなのかもしれませんので、 何とも言えません。 対比させるためにここで働く人たちを 善良な人間にしたのかも知れませんが、 これまた少し馬鹿正直すぎたかも。 現実的なお話ではないので、 コメディーと思って読むことをオススメします。 | ||||
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万全のセキュリティが売りの超高級住宅街「マナトキオ」。この街に住む、お金持ち特有の自己中心的な考え方をもった人間たちが1つの出来事をきっかけに狂っていく様子を描いた物語。最初は登場人物が多くて、誰が何をしているのか分かりにくいなと思ったのだが、どの人間もきちんと特徴が描かれていたので、特に苦にならずに読むことができた。 防犯意識が高すぎるあまり、周りがみんな泥棒や不審者に見えてしまい、一般人には見えない疑心暗鬼という鬼がいる街に怯えて暮らすちょっと変わった住人たちの様子がリアルでおもしろかった。また、マナトキオに住むお金持ちの人間たちと、カラスの駆除やビルの清掃を請け負う小さな会社に勤める高梨や、マナトキオで警備員をしている紀ノ川などのいわゆる一般人との噛み合わない掛け合いも楽しめた。個人的には、高梨の妻の「狡く生きて得をするより、真っ正直に生きて損をしろ」と堂々と言えるキャラクターが好きだった。 最後の終わり方は続きを期待させる終わり方だったので、続編を楽しみに待ちたい。 | ||||
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現実から離れて 読書の快楽に身を委ねたい。そんな気持ちの方に お勧めします。 あるいは、寛いだ空間で お好きな飲み物や音楽とともに 週末や憩いの数時間の 最高の友としてお勧めします。 理知深く本作品の主題を探求したり、人生って何?幸せって何?と内向モードに進むことも否定しませんが、それであるなら、本書より適した作品はいくらもあることでしょう。 それよりは、本作品を素晴らしい人間喜劇として、ジェットコースター・ノベルとして愉しむことが最適と私には思えます。 喜劇の原点に近いところに、ある人が分不相応な空間に闖入することでのギャップの可笑しさというのがあると思います。 作者の傑作「嫌われ松子の一生」では、純粋にして賢い松子がそれが故に転がり落ちること、そこに関わる多くの脇役達、そこに魅力がありました。つまり、地上から地獄への一人の人間の転落劇。 それが、本作では「日本一の高級住宅街」という一種の天国に住む「金、名誉、自尊心、すべてを満たした」者達の群像劇。しかし、彼らは天国の住人とは異なる、やはり「不相応な闖入者」。彼らが一つの死体を契機に一気に転がりだす怒涛の474頁は、一気に読まずにはいられない、一気に味あわねば満たしきれない、それだけの力のある作品と思います。 登場人物は多めですが、最初の1章を割いて、彼ら彼女らの内心まで解り易く描かれたことで、有名無名の誰かを重ねることで、労せず読めるのではないでしょうか。 | ||||
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完璧なセキュリティーに守られた“街”がこの日本にも実際にある…と何かの番組で見た事があります。 作者は実在するその街をモチーフにこの小説を書いたのでしょう。 高額のお金を払って家を購入した人だけが住む事が出来る街「マナトキオ」。 ここの住民は警備員や防犯カメラが監視する、万全なセキュリティー環境の中で生活しています。 そしてその警備員として働いている“一般人”の主人公。 ひとつの事件をきっかけに、パーフェクトなはずのこの街の均衡が崩れ、人々が暴走して行きます。 それを体感しながら“一般人”である主人公が感じて行く事は…。 全体的にコミカルなタッチで描かれた、非常に軽いテンポの小説です。 重厚さは最初から最後までまるでなく、スムーズに読み進む事が出来ます。 しかしそのためか、「本当に大切なもの」を問うその問題提起のようなものも どことなく軽い印象は拭えません。 この「ライト感覚」が売りの小説なのでしょうけれどもね…。 | ||||
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