ある中高一貫の進学校で生徒が教師を射殺して自殺した。事件の再発防止と生徒の動揺を抑えるため招聘された心の専門家・比留間。

覚醒剤中毒死を疑われ監察医務院に運び込まれた遺体から未知の黒色胞子が発見された。

美人妻と高収入の勝ち組人生を送るファンドマネージャー麻生貴志、42歳。

重い心筋症に冒された玲香の心臓は、外科医である父の願いもむなしく寿命が尽きかけていた。

精神科医の「私」は、患者の不可解な自殺衝動が気に掛かっていた。

ある少年の体内で見つかった未知の臓器。以後、世界中で発見され、彼らはギフテッドと呼ばれる。

生命を誕生させるはずの分娩室で行われた後期妊娠中絶。

原爆が6発落とされた日本。敗戦の絶望の中、国はアメリカ発の不老技術“HAVI”を導入した。

企業ヤクザの顧問を務める弁護士・小早川の事務所に、あらたな事務員として紀籐ひろこが採用される。

ぼくの心の中に忘れられない人がいる。

2029年に起きた小惑星衝突の危機。

三十年前、松子二十四歳。教職を追われ、故郷から失踪した夏。

自然環境が激変、人間は死に絶えるのか? 滅びる運命の中、人はいかに生きるのか? 空に浮かぶ雲の中に古代から存在してきた微生物。

広島から神奈川の病院に実習に来た研修医の碓氷は、脳腫瘍を患う女性ユカリと出会う。

山深い秘境の村を走る旧道沿いにぽつんと佇む「ドライブインまほろば」。客は滅多に来ないが、比奈子は今日も店を開けた。

沙織が地元の結婚相談所で紹介された男・杉下はハンサムで真面目、収入も十分だ。

“嫌われ松子”の死から四年。大学を卒業したものの無為の日々を送る松子の甥・川尻笙は、初めて夢を見つけようとしていた。

東京都中野区で、二人の若いシングルマザーが相次いで射殺された。彼女達は、ともに売春を生業としていた。

京都でテーラーを営む曽根俊也。自宅で見つけた古いカセットテープを再生すると、幼いころの自分の声が。

白昼、老人が渋谷のスクランブル交差点で何もない空を指さして絶命した。正光秀雄96歳。

天才的頭脳と、絶望的な孤独。授けられたのは、それだけだった。

カジノ誘致に失敗し、身を滅ぼした元町長の鈴木一郎は、総理官邸前で「大嘘つき!」と叫んだ。

ホラー作家の道尾は、取材のために滋賀県山中にある仏像の工房・瑞祥房を訪ねる。

『百年法』(第66回日本推理作家協会賞)から4年。

平凡な郊外の町に、災いは舞い降りた。熱に浮かされ、痙攣を起こしながら倒れる住民が続出、日本脳炎と診断された。

映画『嫌われ松子の一生』原作者が贈る、ランチでのひとときに浮び上がる女たちの人生模様を描いた表題作ほか、笑い・涙・恐怖・切なさ満載のオムニバス短編集。

急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。

2011年、夏――ダム建設工事の掘削作業中に、縄文人男性と弥生人女性の人骨が同時に発見された。

サラダ工場のパートタイマー、野菜生産者、学校給食の栄養士は何を見たのか? 会社の不祥事で故郷に逃げ帰ってきた元広告塔・栄実、 どん詰まりの地元農業に反旗を翻した野菜生産者・剛、 玉の輿結婚にやぶれ栄養士の仕事に情熱を傾ける聖子。

捜査のためなら、俺は外道にでもなる。

一度罪を犯したら、人はやり直すことはできないのだろうかーー。罪とは何か、償いとは何かを問いかける究極の長編ミステリー。

蒲田の老夫婦刺殺事件の容疑者の中に時効事件の重要参考人・松倉の名前を見つけた最上検事は、今度こそ法の裁きを受けさせるべく松倉を追い込んでいく。

二〇××年、中国でサッカー・ワールドカップが開催された。

迷惑、顰蹙、無理難題。人生、困ってからが面白い! 奥田英朗の蔵出し短編集! 貴重な対談2本も収録。

「医療相談室」―そこは、生・老・病・死がせめぎあう所。頚髄を損傷し、自暴自棄からリハビリを拒否し続ける男性入院患者。

女性初の総理候補の出産、引きこもり少年の入院、チンピラの医療費未払い――大病院の危機管理を一手に担う廣瀬知剛の元に、県警から新しい仲間が加わり、チーム院内交番が本格始動! レセプト(医療報酬明細書)のビッグデータから、極左とヤクザが絡む国家

女刑事×微生物学者のタッグがテロリスト集団を追う、驚愕のサスペンス! 微生物研究者の坂口信は、恩師が遺したウイルスを大学の保管庫で発見する。

謎のカルト教団と革命の予感。自分の元から去った女性は、公安から身を隠すオカルト教団の中へ消えた。